0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 149

「で、どんな具合だ?」

自分の公務用執務室に ヴィルが入って来たのを気配で感じると
ナギは読みふけっていた資料から顔も上げずに尋ねた


「色々とオモシロイのが出て来たぞ・・・」

ヴィルは手に持っていた分厚い報告書をナギの前に差し出した

ナギは黙って顔を上げ、ニヤリと笑うヴィルを見て
読みかけの資料を机の端に置き、差し出された報告書を手に取る





「ほら、こいつだ・・・・ この前、俺が言ってたヤツ・・・」

印のあるページを指差し、そこにあった写真を指でトントンと叩きながら
「ここ、読んでみろ・・・」 プロフィールを示す

それを見た途端にナギの表情が変わった





「へぇぇ・・・・・・・
 これが本当なら、親父の手も借りないといけないかもなぁ・・・・」

呑気な口調とは裏腹に、その声は珍しく低く鋭かった


 
「まぁ、相手が相手だから、そうだろうな」

「借りられたら、どうにかなりそうか?」

「ああ、腕力なら任せとけ」




会話を進めながらもナギは報告書を次々と捲っていく

途中で何度か驚きの声を発しながら、最後まで一気に読み終えると
ナギは椅子から立ち上がった


「早速、親父の所へ行ってくる
 ここに書いてある事が事実なら、急いだ方が良さそうだ・・・・
 ヴィル、許可が出たらどれぐらいでいける?」

「ああ、どうせ取っ捕まえるんだろ?
 捕縛だけなら10分もあればいい
 居場所なら、もう見張りも付けているし 閣下のOKさえ貰えればいつでも」


その応えにナギは思わず吹き出しそうになった

「10分って・・・・!あのなぁー!
 確かに捕まえればいいんだけどさぁ・・・
 相変わらず、お前ってヤツは血の気の多いというか・・・」


呆れた顔をしながらも、今はその血の気の多さと、
帰国してから数週間足らずでここまで調べ上げ
見張りまで付けていた仕事の速さに ナギは感謝するばかりだった




そらから1時間もしないうちに、ナギは父親である帝国皇帝の許しを取り付け
ヴィルが指揮を執る自分の近衛一個小隊と共に再び国を出発した











午後近く、シュリは一人ベッドを降りた

ラウの縫合した脚の傷は、まだ痛みはあるものの
歩いた程度で口を開くことはない
ベッド横の上着を羽織り、部屋を出る


廊下ですれ違う官吏達はシュリを見つけると
いつもと同じ様に・・・ いや・・・ それ以上に喜び、微笑み、
道を開け 深々と首を垂れた

あの受書式の日に シュリが見せた神々しいばかりの美さと
凛とした強さは 今も記憶に新しい



実際に あの場に居らず、噂だけであの顛末を聞いた者は
現実の上に更に想像という産物まで加え
シュリの存在は 国内外問わず神そのものとなっているのだ

そのシュリが目の前を・・・手の届く所を歩いている
この広い城内で出会えた偶然に喜ばぬはずがない



そんな多くの官吏、使用人の尊崇の念を
シュリは痛い程感じ取っていた
だがそれを感じれば感じる程、シュリの心は痛んだ






自分の胸にある召魔・・・・


今握手を求められ、手を差し出されても
シュリは 人に触れることさえ、躊躇しただろう



こんな疵(キズ)を持つ自分が触れてしまったら・・・・
穢れた自分が、純粋な人々までを汚すのではないか・・・
ガルシアに言われるまでもなく、シュリは本気でそう思っていた

ナギとの別れの日
挨拶を拒否したのは 右手を見られたくなかった以上に
その思いが大きかったからだった




出来る事ならば、ラウが触れる事さえも拒否したかった
あの美しく優しいラウを、自分の穢れた血で汚すなど
考えただけで恐ろしく悲しかった・・・


だがそんな事はラウが許さない
ガルシアも許さない


あの夜以来、ガルシアは
シュリを見世物の様にして、目の前でラウに犯させる事を
何度となく楽しんでいる





そしてそれ以上に・・・
ラウへの想いを断ち切れない自分の気持ちが・・・・
ラウを拒否するなど出来るはずがなかった

こんなにも愛しいのに・・・・

触れるな・・・ など言えるはずがない・・・・

今でも苦しくて、すぐにでもラウに強く抱き締めて欲しいと思ってしまう
そんな自分が許せなかった



シュリはずっと、この葛藤の中で何も言えずにいたのだった

口を開けばラウを求めてしまう
ガルシアの命令ではなく、自分自身の心が・・・




でもそれは・・・ してはいけない
でも・・・  でも・・・・   でも・・・・・・・・

それはどこまで行っても出口の見えない迷路の様だった






華燭の城 - 150 に続く
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
↑ ランキング参加中です。クリックして頂けると励みになります m(__)m
コメントありがとうございます。励みになります!











非公開コメントにする
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

凛

Author:凛
BLを日々妄想してる厨二腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


拍手・ランキング・感想など頂けると励みになります

ツイッター @0storyRin
UP情報や裏話を呟いてます

サイトマップ・全記事表示
カテゴリ
COUNTER



にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

↑ ランキング参加中です
1ポチ してもらえると嬉しいです
検索フォーム
QRコード
QR