0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

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刻印 -65

外へ出るともう雨は上がっていた
雨で洗われた空気に 夜明け前の風が心地よかった


「匠・・ 外だぞ」
浅葱のその声に 匠がわずかに頷き、少し大きく息をしたように見えた




浅葱は匠を自分の車へと運ぶ

「救急車とか・・呼びますか? 警察病院とか・・」
深月が声をかける


「いや・・・部屋へ帰る
 ヤツ等に寝返った上層部のヤツが誰かわからないままでは
 組織に関係ある場所には連れて行けない
 
 普通の病院では大騒ぎになる・・
 今は オヤジに託すしかない・・・」

深月は黙って頷いた





他の4人は もう車の側に戻っていた

浅葱が匠を抱きかかえて戻って来たのを見ると
各々に安堵の表情を浮かべる

「どうなんだ・・・匠は?」
「今は薬で少し落ち着いている」
「よく頑張ったな」
「帰ろうぜ」

皆が匠に声を掛ける



「・・・上は?」
「ああ・・雨のおかげで消火も思ったより早かった
 敷地もこの通り広いからな
 近隣への影響もなかった様だ・・・ が・・・」


5人が建物を見上げると 派手に壊れた5階と屋上が見えた
火こそ消えているが、灰色の 煙か埃かわからない物を吐き出している

その光景を見ながら 5人全員が何か言いようの無い懐疑感を持っていた・・・・





「悪いがメンバーと話がある
 後ろに乗って 少しの間、匠を支えてやってくれ」

深月が車の後部座席に座ると
浅葱は匠を 深月に抱きかかえさせる様にそっと預ける

「背中も肋骨もやられてる・・・・・ 寝かせられないから注意しろ
 横向きにして・・・そのままだ」



浅葱が手を離すと 深月の両腕に 匠の体重がかかる


細く見えるが幼い頃から鍛えた匠の体は
想像以上に引き締まっていて重かった


そして体温もかなり高い・・ 高熱だった
布1枚にくるまれただけの匠の体から、直接熱が伝わってきて
深月はすぐに汗びっしょりになった



こんなに熱くて重い人間を抱えて
息も切らさず 地下6階から上がって来たのか・・・あの人は・・
負担を掛けない様に、動かしもせず、揺らしもせず・・・・・
しかも あの戦いの後で・・



浅葱さんの様に・・・
そうは思っても、すぐに深月の体は悲鳴を上げ始めた

「・・・ それにしても・・・・・熱い・・・重い・・・・ 
 長くは・・・キツイ・・・ 浅葱さん・・ はやく・・・・」
思わずそう呻いた


「・・・・・・すみ・・・ません・・」 
聞こえていたのか、匠が目を閉じたまま 小さい声で言った

少しでも深月の負担を減らそうと
力の入らない腕で、自分の体を支えようとしていた




「あ! ・・いえ・・ 大丈夫です・・・・!
 気にしないで 力、抜いててください・・・!
 本当に、大丈夫ですから!」


匠は話すのが苦しいのか、それ以上は何も言わなかったが
まるで深月に礼でもするように 少し頭を下げた様だった
そしてそのまま また荒い息だけになる




頭を下げられ、深月は恐縮する様に匠の顔を見た

みんなで探し続けた匠が今 自分の腕の中にいる
それだけで嬉しかった



あのカメラの映像は見ていたが
深月がまじまじと匠の顔を見るのはこれが初めてだ


実戦要員はもっと 屈強な図体のデカイ感じだと勝手に思っていた


だが、今 自分の腕の中にいる匠は
想像していた 匠 とは全く違っていた
年も自分とそれほど変わらないかもしれない


閉じられた瞳の長い睫毛も、額にかかる濡れた髪も
それは妙に美しく見えた
苦しそうに浅い呼吸をする口も
苦痛に歪むその表情さえも どこか・・・・・・・


思わず、指でそっと前髪に触れてみる・・・・

「・・・ンッ・・・」
匠が小さく呻き顔を動かした

慌てて深月は手を引っ込め・・ 我に返った・・





深月は技術屋でほとんど実戦経験も無い
今回も 部屋に待機していれば良いと言われていた

だが、オヤジに無理を言って浅葱について来た

それは この二人を見たかったからだ


当初、浅葱の事が全く理解できなかった

だが、深月が尊敬し 慕っているオヤジが
その浅葱を  ”NO.1だ”  と言い切った

そしてその浅葱が、
みんなに頭を下げてまで助けて欲しいと言った匠だった



そして・・・・ここへ来てその二人を見た・・・・


深月はこの二人・・・・・ オヤジを入れたこの三人に
付いて行きたいと思い始めていた




刻印 -66へ続く
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18.   管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013-06-09 |   [ 編集 ]
19.   
いつもコメントありがとうございます
励みになります!
2013-06-09 |   [ 編集 ]
20.   管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013-06-09 |   [ 編集 ]
21.   
いつもコメントありがとうございます
今後の展開・・・がんばります
2013-06-10 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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