0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 172

「・・・少し・・・ 外にいる・・・」




男の話を聞き終わるとヴィルは、
部屋の外に待機させていた近衛に声を掛け、男を連行させると
それだけを告げて、自分も部屋の外へ出て行った



一人きりになった部屋で ナギの怒りと悲しみは爆発した
声にならない叫びを上げる

誰にもぶつける事が出来ない自分への怒りだった

今思えば思い当たる事はたくさんある




いつもシュリの側には、ガルシアの側近がいた
あれは見張りだったのだ・・・・


あの異常さを どうして自分はおかしいと思わなかったのか・・・
自分はそれを変に思うどころか
お前は過保護だと、シュリの事を笑ったのだ

何も考えず、シュリの目の前で その見張りを挑発した事もある
そんな愚かな自分を、シュリはどんな目で見ていたのだろう・・・




俺は・・・ 何て馬鹿なんだ・・・・・

申し訳なさと、後悔でナギは崩れる様に膝を付いた
じっと床の一点を見つめる視界が、どんどんと揺らいでいく



膝に置き、きつく握り締めた自分の両手の拳・・・
シュリの手は・・・・ ボロボロだった・・・・
どうしてもっと きちんと問いたださなかったのか・・・



一緒に駆けた森・・・・
鳥や花を見て、本当に嬉しそうに笑っていたシュリの顔
石牢・・・ 
そんな所に居たなんて・・・
どれほど外に出たかったか・・・



そうだ・・・
あの時はもう 身体は傷だらけだったはずだ・・・
苦しかったはずなのに
あれほど穏やかに笑い・・・ そして自分の命も救ってくれた・・・




別れの時の、あの腫れ上がった右手も
自分もまだ居た同じ城内で、ガルシアに砕かれていた


いや・・・もっと、前・・・

 
あの受書の時はもう・・・
悪魔の紋を灼き付けられていたのだ・・・・・

だがシュリは、そんな身体で
憎むべきはずのガルシアを 暴漢の刃から守り、父上と呼び
次期王になると自ら宣言した・・・・




何故だ・・・・

何故だ・・・シュリ・・・・!



そんな目に遭わされながら
何故、ガルシアを救った・・・?
何故、自分に助けを求めなかった・・・?


何故一言、俺に・・・・!!




何故・・・ 何故・・・ 何故・・・・
そう呟きながら、ナギはふと顔を上げた



何日も一緒に居て、あの異常さに気付かなかった俺には
何を言っても無駄だと思ったのか・・・・?

ガルシアが俺を狙っていたからか・・・?
俺を無事に国へ返す為だったのか・・・・?
だからあれほど強く帰れと言ったのか・・・?

俺はお前に守られるだけか・・・?
俺では頼りにならないと・・・ そう思ったのか・・・・?



次から次へと脈絡なく湧き上がってくる悔しさ、
自分への怒りと情けなさ・・・・
深い闇底へ堕ちていく思考・・・・ 思えば思う程苦しかった






その時、上げた視界にテーブルに置かれたままの小瓶が入る・・・

最後に男が明かした話・・・
もしあれが本当だとしたら・・・・

・・・・・まだ・・ だめだ・・・・
こんな事で堕ちている場合じゃない・・・・
俺にはまだ、やらなければならない事がある・・・・!


こんな物・・・・!!!

ナギは中の一つを握り取り、壁に叩きつけた
小さな瓶はパリンと甲高い音と共に粉々に砕け散る






シュリ・・・

シュリ・・・・・・


俺は・・・ お前に救われるだけの存在じゃないぞ・・・・

・・・・・今度は俺がお前を救ってやる!!!








顔を上げた
頬を伝っていたものを払って、立ち上がる


扉を開けると、廊下にはヴィルが一人静かに待機していた

ヴィルは扉が開くと同時に礼を尽くし、主に頭を下げる




「これからすぐに神国へ向かう!
 あいつも連れて行く!
 道中、まだまだ聞きたい事がある!」






華燭の城 - 173 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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