0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

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華燭の城 - 194

「殿下は・・・ もうご存知だったのですね」 

真っ直ぐに、自分を睨む様に見るナギの強い視線にそう言い
ラウはふと目を反らした


「ああ・・・・ だからもう、何も言うな!」


だがラウは ナギの求めには応じなかった
小さく首を振る



「・・・・私は シュリの事を調べ、羨んだ時から
 心のどこかで激しく妬(ねた)んでいた・・・・

 自分が座るはずだった座を
 シュリに譲らなければならないという現実・・・・
 王座など欲しくはない・・ 表には出ない・・・と頭では思いながらも 
 いつしか私は・・・・
 シュリがこの国の王位に就いた後も、意のままに動かせないかと
 そう考える様になっていた
 表には出られずとも、裏でシュリを操る事ができればと・・・・

 そして私は思いついた・・・・

 シュリが、ガルシアに弄ばれ、傷付けられる事は判っている・・・
 ・・・ 私がそうであった様に・・・
 ならば、必ず薬が必要になる・・・ 
 苦しみや痛みから救う薬・・・ それでシュリを薬浸けにし・・・・
 自分の言う事ならば何でも聞く人形にしようと・・・ 計画を立てた

 ・・・・ 一歩間違えば、命まで脅かすかもしれなかったのに
 それでも 私は自分の欲望を、嫉妬を止められなかった・・・・
 
 恩を売り、罪悪感を擦り込み、苦しむシュリを薬で救うように見せかけながら
 全てを手に入れる・・・

 シュリ・・・・・・ もうこれだけ言えば判ったでしょう?
 私がどれだけ酷い人間か・・・・
 
 だから、いい加減に・・・・
 お前など要らないと・・・・
 ・・・・もう消え失せろと言って下さい!シュリ!」







「・・・ それが・・・ 何・・・・?」






オーバストに支えられていた腕を解き、シュリが真っ直ぐに見ていた





「だから・・・・ 私の事など・・・」

「・・・・知っていた
 あれが麻薬だという事は、もうずっと前から」


そのあまりにも静かな声に、その場に居た全員が息を呑む






「あの西国の男に最初に石牢で責められた日・・・
 私の胸に針を突き立てた後、あの男はひどく驚いた顔をした
 そしてすぐに嬉しそうに笑いながら、私の耳元でこう囁いた
 ”皇子は麻薬を嗜んで(たしなんで)おられるのか?” と・・・・
 ・・・・ 正直驚いた・・・・
 だが思い当たるのは、毎日 お前の渡してくれる薬だけだった」


「そんな・・・・
 だったら何故 大人しく、あんな物を飲んだのですか!!」


「お前が・・・・! 
 ラウが私の命を奪う様な事はしないと判っていたから・・・
 初めて会った日、”何があっても” 味方だと言ったのはお前だ、ラウ
 だから、信じられた」


「馬鹿な・・・・・!!
 ま・・・・・ まさかあの受書の日・・・・・
 部屋にあった大量の薬を一度に飲んだ時も
 ・・・・ もう知っていたのですか・・・・?
 知っていて、あれを全部?
 ・・・・・・なんて無茶を!!!」


「あの時は飲まなければ、立ってさえ居られなかった・・・
 でも行かなければ、殿下が殺されていたのだから 
 結局、皆を救ったのはお前の薬だ」


「シュリ! あなたという人は・・・!
 自分が死ぬかもしれなかったのですよ!」


「でも生きてる
 この傷を縫合し、命を救ってくれたのも、お前だ」


「・・・っ!」



声を荒げていたラウが 小さくため息を付き
諦めた様に目を伏せた





「ラウこそ・・・ どうして私を騙し通さなかった?
 何故、今ここで全てを話した・・・?
 ガルシアを粛清したことは 誰も咎めないと言ったはずだ
 もし私が王座に就いたとしても、何も言わず黙っていれば・・・
 ”これからも 表に出るつもりはない” と言い通していれば・・・
 薬を飲ませ続ければ・・・ 私を裏で動かす事はできたはず

 いや・・・・それ以前に・・・・ 途中から薬を変えただろう?
 どうしてだ・・・・?」



シュリは ラウの腕の中の、動かないガルシアに目を遣った
あれほど、自分を苦しめたガルシア・・・・
それがもうこの世の者ではない・・・
その感覚が妙に不思議な気がした



「言ったでしょう・・・・
 あなたが優しすぎたのだと・・・・ それが誤算だったと・・・・
 あなたは・・・・墓に花を供えてくれた
 そして祈ってくれた・・・・・
 そんなあなたを私は・・・」
 

「墓・・・・・」


「そこの一番小さな墓・・・
 あなたが薄蒼の花を挿してくれたそれは・・・・ 私の墓です
 生まれてすぐに死んだとされた私の・・・
 誰にも名前を呼ばれたことの無い私の名を指で探り
 そして祈ってくれた・・・・
 あの時、嫉妬に狂っていた私の心が揺らいでしまったのです・・・・
 
 あなたがガルシアに弄ばれるのは仕方ない・・・・
 あなたが薬で人形の様に壊れようと構わない・・・・
 あなたに逢うまでは、そう冷たく割り切れていた心が・・・
 
 逢ってしまったから・・・
 あなたの側に居たいと・・・・・
 あなたが愛しいと・・・ そう思い始めてしまった・・・・
 そして想えば想うほど・・・・
 ガルシアも、自分も・・・・ シュリを苦しめた全てが許せなくなった」



「だったら・・・・!
 もうこんな話は止めよう!ラウ・・・!
 ”私の為に無茶をするな” そう言ったはずだ
 ガルシアはもう居ない・・・ もう終わったんだ!
 跡を継ぐのは 実子であるラウが相応しいと、私は思う
 ラウが次の王になれば、無理矢理に歪められた王家の系図も元に戻る
 そこからまた始めればいい!」



「俺も賛成だ!
 ガルシアの死は綱紀粛正(こうきしゅくせい)によるもの
 そして 次の王はその実子であるシヴァ、お前だラウム
 その事で、後に何か面倒事が起こったとしても、
 俺が親父に掛け合いなんとかする!」



その言葉にラウが強く首を振る


「ならば・・・・・・・・
 どうしても表に出るのが嫌だと言うなら・・・・
 お前の言う通り、私が王位就こう・・・
 そして ラウ・・・ お前が後ろで 私を支えて欲しい」


シュリの言葉にナギも頷いた




「・・・・・ありがとうございます・・・・・」

その声は心なしか震えているようにも聞こえる

ラウはゆっくりと頭を下げると
右手に握っていた剣をそっと鞘に戻した

柄に下がった青い房が、湖からの心地よい風にサラサラとなびき
それを見つめるラウの瞳から 一筋零れた涙が、頬を伝った




その姿に、皆も安堵の表情を見せ肩の力を抜く


ヴィルはその大柄な体躯に似合わず、既にポロポロと大粒の涙を流し
そのクシャクシャの顔で泣き、笑み、頷き、隣の近衛の肩を叩いていた






華燭の城 - 195 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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