0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 182

「こんな所に出る抜け道が・・・・・」


そう呟くシュリの目の前で いつもは城の背に隠れている夕陽が
巨大なオレンジの円塊となり
広大で真っ青な湖に溶ける様に沈もうとしていた

遮る物も何も無く 真っ直ぐに目の前で・・・・ 
それはそれは美しい光景だった


一日の終わり・・・・ 


だが シュリは、それだけでは無い・・・・
何か、大きな物の終焉を見ている様な錯覚に捕らわれていた

自分の中に、言い知れぬ不安の様な 小さな暗雲が湧き上がるのを感じ
無意識のうちに指が求め、傍らに立つラウの手を握り締める




そんなシュリに構いもせず、
ガルシアは墓地の門戸を開け中へ入って行くと
中ほどでピタリと立ち止まった

周囲を警戒しているのか、それとも何かを探しているのか
何度か辺りを見回していたが、やがてそれも終えると くるりと振り返った


「この辺りでいいだろう
 あとは ここで小僧が来るのを待つだけだ
 シュリが騒がぬ様、しっかり捕まえておけよ」

その命令に、一番近くに居た二人の側近が
シュリの腕を両側からグイと掴み取る



「んっ・・!」

痛む右手を取られ、シュリが顔を顰める

「おい!シュリ様に手荒な事をするな!
 怪我をしているのが判らないのか!」

思わず隣のラウが声を上げると、ラウもまた側近の手によって
取り押さえられる様に両腕を掴まれていた


「私は大丈夫だ・・・ラウ・・・・ 心配するな」

シュリは、隣で同じ様に捕らえられたラウに頷いて見せる
今考えなければならないのは、自分達よりナギの事だった


ガルシアのあの余裕は・・・・・
あの様子は、待ち伏せ・・・
・・・だとすれば・・・ 罠・・・・

・・・・ナギ・・・・・・!



拳を握り締めた

もしも、ここに罠があるというなら、
あのガルシアの過分な余裕も頷ける

一点のシミの様だった不安が
シュリの中でどんどんと大きくなり広がっていった


・・・・ どうすれば・・・・!



隣のラウを見た
だが、シュリの視線にラウは無言のまま小さく頭を振った

もうここまで来ては止められません・・・・

そんな言葉が聞こえた気がした




墓地の中程で、
ナギ軍を迎え撃つ様に夕陽を背にして仁王立つガルシアと
それを守る様に居並ぶ側近達

シュリはそんなガルシアから少し離れた場所で
ラウと共に側近に両腕を掴まれ、捕えられる様に立っていた


何としてもナギだけは守らなければ・・・・
だがこの状況で自分に何が出来るのか・・・・ 気持ばかりが焦っていた







湖を渡る風音だけが聞こえる

冷たい風がシュリの柔らかな髪を揺らし、沈む陽もあと僅かになった頃
静寂を破り、遠くで人の声がし始めていた
やがてそれは数を増し、確実に近付いて来る



「来たな」

ガルシアが小さく呟いた



暫くして、そこに現れたのはナギを先頭にした14、5名程の集団だった



「シュリ!!!!」

巨大な城の 棟という棟を探し歩き、
やっと見つけたシュリの姿に ナギが思わず叫ぶ

だがそのシュリは 墓地の中で 黒服の男達に両腕を押さえられ
人質の様に捕えられている
それはどう見ても皇子の扱いではない



「・・・・シュリ!! 大丈夫か!!!?
 ・・・・・ くそっ!
 ガルシア!! シュリを離せ!!」


「・・・・・殿下!だめだ! 来ては・・・・!」




罠がある・・・! そうシュリが叫ぶのより一瞬早く


「シュリを黙らせろ!!!」

ガルシアの命令に、シュリは掴まれていた右腕を後ろ手に取られ
背後から口を塞がれていた 



「・・・・ン”ッッ・・!」

折れた右手を強く捩じり上げられた痛みと、
その無理な体制で張り裂けそうに引き攣る胸の痛み・・・
その両方でシュリは思わずくぐもった呻き声を上げた






華燭の城 - 183に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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