0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 181

「皇帝・・・・?
 ああ・・・・ あれか・・・・」

ガルシアの声が不に満ちた


「なぁ、シュリよ・・・
 どうせならば近衛だ、西国だと面倒な事は言わず
 帝国そのものを討ち取って来い」

それは以前、西国の小男がガルシアを煽った話だ
あの時は一笑に付して見せたガルシアだったが
男に言われる間でもなく、既に腹に一物あったのだろう




「幸い閣下も 信仰深いお方だ
 お前に逆う事は出来ぬはず
 しかも その子、ナギまでも お前にご執心だ
 あいつらさえ居なくなれば、ワシはすぐにでも 巨大帝国の王だ」


「・・・・そんな・・・!!
 帝国全軍にまで戦を挑むつもりなのですか!!
 ・・・ 陛下!!!
 その様な事は・・・・!!!」
 
唇を嚙んで懸命に抗議するラウをシュリが制した



「ガルシア・・・・
 戦が本当に必要だと言うのなら、私は軍を率いて戦場にでも出る
 だがその時は お前の言う 神の力も、悪魔の力も借りはしない
 私は私の剣で戦うだけだ
 ただし・・・ 
 その戦が、本当に国の為、民の為になると言うのなら」



真っ直ぐに自分を見据えるシュリを、ガルシアはふっと鼻で嗤った



「さすが、お前らしい綺麗事だな
 だが、お前も現実の非情さがどんな物か・・・・
 これからまだまだ思い知る事になる
 ・・・ まぁいい・・・ とりあえずは今だ
 あの小僧の近衛と西国を討ち、帝国への宣戦布告の手土産としてやろう
 息子を失った閣下の顔を拝んでやるのも、面白い」





このやり取りで 側近達の間に、今度こそ明らかな動揺が広がった

自分の主たるガルシアが、あの大帝国を討ち倒そうとしている・・・・
しかも皇子に・・・ あの神の子に戦を起こせと命令して・・・・


だが、そんな事が本当に可能なのか・・・?


いや、可能かどうかは自分達の考えの及ばない所であり
考えるべき事でもない・・・・
行けと言われれば、不可能と判っていても
行かなければならないのが、自分達なのだから・・・・

むしろ、問題なのは・・・・
自分は、そこまで このガルシアに忠誠を誓ったのか? と言う事だった
・・・・この男の為に自分は死ねるのか・・・?


側近・・・・ 傭兵・・・・ 生きる為の仕事として
金と地位の為だけに集まった男達の素直な戸惑いだった



そしてもう一つ・・・・・

いつも穏やかに美しく微笑む皇子が声を荒げ、
父である陛下を ガルシアと呼び捨てにし、「お前」 と呼ぶ・・・・

それ以上に驚いたのはそこに出て来る言葉だった


神の子を悪魔に・・・・・
その両方を持つ皇子の体・・・・
それを晒(さら)す?
そして、西国と取引し、何度でも抱かせてやる・・・・  とは・・・・・


いったいどういう事だ・・・・・
この二人の間に何があったというのだ・・・・

誰もが一様に驚き、互いに顔を見合わせ困惑の表情を見せる

この場所で、その言葉の意味の全てを理解出来ていた側近は
オーバストだけだった 






その不穏な空気を感じ取ったのか、ガルシアの眼光が鋭くなった


「お前達!何をしている! 行くぞ! 
 さっさとシュリを連れて来い!
 
 お前らの君主は、ワシだ!
 帝国でもなければ、この国でもない!
 このガルシア・アシュリー ただ1人だ!

 相手が誰であろうが、ワシの命令にだけ 忠実に従え!
 その為にお前たちはここに居るのだ!
 それが出来ない奴は不要!!」




ガルシアは戸惑う側近達に向かってそう怒鳴ると
オーバストと共に後方の扉へと向かった


残った数十人の側近達が ザザッと一斉にシュリとラウを取り囲む
ガルシアの言う不要とは、即刻の死を意味するからだ




「シュリ・・・・・
 今は何をしても無駄な様です
 ここは大人しく付いていきましょう」

側近の手からシュリを守る様に付き添うラウの声に
シュリは悔しさを隠せなかった











入って来た扉と向かい合う少し小さな扉
そこを出ると石を荒堀りしただけの、廊下とも言えない質素な通路になっていた

敢えて名を付けるなら 抜け道・・・ が相応しい

その灯りもなく暗く細い道を直走り、やっと外の空気が吸えた時には
皆、肩で息をしていた
数十人が一気に駆け抜けるには、それほど狭く息苦しい通路だった


シュリもまた苦しさに喘いでいた
外の石の壁に寄りかかり、吹き流れて行く風を体で感じ
やっと呼吸を整えた


そこでシュリは、体に感じるにこの風に 覚えがある事に気が付いた

湿気に混ざる 僅かな緑葉の匂い
遠くで聞こえる木々の揺れる音


そこは城裏の墓地の目の前だった






華燭の城 - 182 に続く
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
↑ ランキング参加中です。クリックして頂けると励みになります m(__)m
コメントありがとうございます。励みになります!














非公開コメントにする
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


拍手・ランキング・感想など頂けると励みになります

ツイッター @0storyRin
UP情報や裏話を呟いてます

サイトマップ・全記事表示
最新トラックバック
カテゴリ
COUNTER



にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

↑ ランキング参加中です
1ポチ してもらえると嬉しいです
検索フォーム
QRコード
QR