0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 160

「ここを開けろ!」

西国の一軒の屋敷の前で 男の声が闇に響いた



応対に出たメイドが 
入り口に立ち並ぶ兵士を見て驚いたように屋敷内へ踵を返す
家の主を呼びに戻ったのだろうか・・・
その直後、一人の小男が入り口に現れた

緊張しているのか、表情はわずかに歪んでいるものの
そこはさすが西国の国防のトップに立つ男だけはある



「これはこれは・・・ もしや・・・・
 帝国皇太子 ナギ殿下ではございませぬか?」

と作り笑いを浮かべる余裕はあるようだった




「こんな夜遅くに、いきなり私邸へご訪問とは・・・
 さて、私と殿下はそれほど旧知の仲でございましたでしょうか?」

嫌味を言う事も忘れてはいない





「別にお前と 仲良くしたい訳ではないのでな
 夜遅くに約束もなく尋ね、嫌われたとしても一向に構わない」

ナギの答えに一瞬怯んだ様子の男だったが、
再び口元だけで笑みを作った




「ほう・・・・
 ・・・で? 今宵は何のご用件でしょう?
 ここは西国、殿下のお国とは同盟を結んでおらぬ いわば敵国
 そこに自らお出ましとは・・・・
 我が国に戦でも仕掛けるおつもりで?」
 


「戦か・・・ そうだな・・・・
 別に今すぐ西国をどうこうする気は無かったのだが・・・・
 ・・・急用が出来てな
 今夜 ここに連れて来たのは 私の近衛小隊の中でも1個分隊
 ・・・これだけだしなー・・・ さてどうするか・・・」



後ろに立つ10名程の軍服姿の兵を視線で指しながら

「残りの近衛40名は国境前で待機中なんだ」

わざわざ手の内を見せる様に説明する
 



「10人!?
 いやはや、驚きましたな
 たったそれだけで敵国に乗り込み、
 いったい何をなさろうと言うのですかな?殿下は」

その数の少なさに安堵したのか、男は今度こそ本物の笑みを見せた





「やり合うおつもりならば、
 我が軍を動かすまでの事ですが?
 そちらが10名であっても手加減はしませんぞ?」


「我が軍ねぇ・・・・
 それはこの人達の事か?」


今度は視線だけではない
ナギが体ごと振り返ると、近衛の垣が割れる

その10名の後ろには、違う色の軍服を着た兵が庭を埋めていた




「・・・・!!
 こ・・・ これは・・・・我が国の・・・・・」


男は慌てて屋敷から庭へと走り出る




「お・・・お前達!! ここで何をしている!
 ここは私の私邸だぞ!!
 それに私は 出動命令など、出した覚えは無いぞ!
 誰の命令で動いている!
 勝手な事をするでない!!」


「あー悪い・・・言い忘れた
 命令を出したのは、お前の所のー・・ 西国の王だ」


怒鳴る男の背に向かい、ナギが涼やかな顔で応えた




「・・・王が・・・!?
 何故・・・・
 何の為に・・・・」


「俺は お前と少し話がしたかっただけなんだけどな?
 同盟の無い国に 近衛と言えど、我が軍の兵を入れるにあたって
 ちょっとご挨拶がてら、王に事情をお話したら
 貸してくれたんだよ
 ・・・裏切り者を捕まえるなら協力しよう・・・・ とな」




本当の事を言えば 手を回したのはナギの父である帝国皇帝だ

自分が自国を出る前には 王同士の間で話はついていたのだが
そこはこまごまと この男に説明して聞かせる義理もない
時間短縮の為の省略だ





「裏・・ 切り・・・・って・・・・」


そう自分で言葉にし、
初めて男は それが何を意味するか・・・ ようやく気が付いた様だった

それまで優位に立っていた顔から
途端に表情が消え失せる





「わ・・・ 私は何も知らん・・・・・・・」


「へぇ・・・・ 言われないと判らないか?
 ・・・じゃあ、聞くが・・・ 
 敵であるはずのガルシアと一緒に居たのはなぜだ?
 あの城に居ただろう?
 誤魔化せると思うなよ?
 俺の近衛隊長がハッキリ見ている」


「・・ っ・・・・・」




迂闊だった
ナギ達が同じ城内に居る事は知っていた
だから 出来るだけ目立たぬ様、隠れていたはずだったのだが・・・・・



「何の事か判ったようだな
 では、少しお邪魔するよ」

ナギは笑みを浮かべながら、悠々と屋敷へ上がり込んだ
それはまるで、懐かしい友人の家にでも遊びに来たかの様だった






華燭の城 - 161に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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