0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 159

睨み付ける様にして三人の前に回り込み
入り口前まで来ると、ラウはゆっくりと振り返った

退路を体で塞ぎ、冷たい視線でじっと見下ろす



「・・ヒッ・・っ・・!」

三人はその怒りに満ちた視線だけで、何も言えなくなっていた

かといって目を逸らす事さえ恐ろしく
震えながら、じっとラウの顔を見るしかない




「・・・今、ここで見た事・・・・
 命が惜しければ絶対に他言するな
 そして二度と シュリ様に手を出すな」


この三人にしか聞こえない程の小さな声だったが
それは 氷の様に低く冷く、一言でも言い返そうものなら確実に殺される・・・
そう確信出来る程、殺気を含んだものだった



三人は黙ったまま、ただコクコクと頷く

いくら気が動転していても、
”見た事”  ・・・の意味は瞬時に解る


もとよりラウムに言われなくても、召魔の印を持つ者に手出しなど
誰の命令であってもしたくはない

例えそれが親の仇であっても、
生きたまま一生、悪魔に呪われ続ける事の方が恐ろしい




その無言の応えの真偽を測る様に、ラウはじっと三人の目を見据える
静かだからこそ、余計に恐ろしい視線だった




暫くして 「連れて行け」 ラウにそう言われ
三人は やっと体の力を抜いた
側近の男までが 思わずラウに頭を下げていた
それほどの威を持っていた










「シュリ、大丈夫ですか・・・」

四人が小屋を出て行くと
床に座り込んだまま俯くシュリに ラウは走り寄った




「失礼します・・・」

そう言って 顎を上げさせ、顔の傷を確認した後
チラと上着を除け、胸の傷を診る

縫合部分が裂け、出血はしていたが、幸いにも以前の様に大量ではない
これなら、まだ外科的な処置をしなくても薬だけで何とかなるはずだ



「すぐに手当を・・・ 部屋に戻りましょう」



シュリはラウの声に小さく頷きながら、上着で自分の体を隠し
少し離れた場所で立ちすくんだままのロジャーに視線を向けた



泣き腫らした目が真っ赤になっている
酷く怖がらせてしまったはずだ

暴行の現場もそうだが、この傷・・・・
大人である あの三人でさえ、あの怯え様だ
まだ10歳のロジャーがこれを見て、どれほどショックを受けたか・・・・


怖がらせただけではない・・・
純粋に、自分を神の化身だと信じてくれていたロジャーを裏切ったのだ
それも一番酷い形で・・・






「ロジャー、大丈夫か?一人で部屋に戻れるか?」

ラウが穏やかな口調で声を掛けた
ロジャーに口止めなど必要ない


ロジャーは気丈にも小さく頷いたが、そのまま動こうとしない
唇をぎゅっと噛み締め、両手を強く握り、じっと立ったままだ



「ロジャー・・・・ ごめん・・・・・」

その姿に、シュリは そう言う事しかできなかった





「シュリ・・・・様・・・・・」

走って逃げ出してもおかしくないこの場面で
ロジャーはポツリと呟いた

そして ゆっくりシュリに歩み寄り、その前に跪き、
座り込むシュリをぎゅっと抱き締めた




「・・・・・!
 ・・・・ 

 ・・・・ロジャー・・・・・
 ・・・・もう・・・ 私から離れなさい・・・・
 ・・・・私に触れてはダメだ・・・・・」

驚きながらもシュリは優しくそう声を掛けた



だがロジャーはシュリに抱き着いたまま 強く首を横に振った



「いやだ・・・
 いやだ・・・・!
 シュリ様は・・・ シュリ様だし・・・・
 ・・・・悪魔・・・・・ ・・・ なんかじゃないし・・・
 絶対・・・ 絶対!違うし・・・・!
 シュリ様が悪魔になんてなりたくないって言ったの、
 僕、ちゃんと知ってるし・・・!
 だから、違うし!!!」

そう言ってシュリの胸の印に 小さな手をそっと押し当てた
触れる事などあってはならないその傷に・・・
見る事さえ禁忌とされるその印に・・・

細い指先が血で染まる




「・・・痛か・・・ったんだよね・・・・・
 助けて・・・ あげられなくて・・・ ごめんね・・・
 こんなにいっぱい怪我してたなんて・・・
 僕・・・ 何も知らなくて・・・・」

ポロポロと溢れる様に ロジャーの瞳から涙が零れ落ちた

胸の傷の上にロジャーの温かさが広がっていく




「ロジャー・・・・
 ありがとう・・・ 私は大丈夫だから・・・・」


シュリの腕も ロジャーを抱き寄せる
頭を撫でながら、微笑むと
ロジャーは泣きじゃくりながらも何度も頷いた




「ロジャー、シュリ様の手当てをしなくてはいけないんだ
 もう部屋へ戻ろう」

ラウがそう言うと やっとロジャーは抱き着く腕を緩め立ち上がった






華燭の城 - 160に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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