0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 153

「あ・・・・雪・・・・・?」

ロジャーが子供に戻ったのはその一言からだった


「シュリ様!!雪だよ!!!!」

ひらひらと落ちてくる雪を掌にすくおうと、ロジャーが空を見上げる





「これが・・・ 雪・・・」

温かく穏やかな気候の神国に雪が降る事はない
国外へも公務で何度も出たが、
シュリが雪を見たのは これが初めてだった

その小さな白い物は ロジャーと一緒に空を見上げたシュリの頬の上で
ツ。と極小の粒になる

重く暗いダークグレーの空間からゆっくりと落ちてくる真っ白な雪
シュリはただじっとその不思議な光景を見上げていた



ロジャーは仔犬の様にひとしきり雪の中をクルクルと走り回ると

「シュリ様ー もうお城へ戻りましょう? 
 雪が降るとすぐに天気が荒れるんだ
 暗くなるし、めちゃくちゃ寒くなりますよ?」

そう言って シュリの濡れた髪の水滴を払い、
頬の雫をそっと指で拭い微笑んだ




「・・・そうだな・・・
 ロジャーに風邪を引かせると、ラウに怒られる」

「うん!
 ラウはねーーーこうやって怒るんだよー
 親方はこうでしょー・・・」

ロジャーは得意顔で、もの真似をしながら屈託なく笑い
立ち上がったシュリの手を引き歩きだした




だがすでに遅かった


墓地を出る前には 美しい雪だった物はすぐに雨に変わった
嵐の様な激しい風雨が 丘の上に立つ二人に叩きつける





「ロジャー、あそこへ!」

シュリはロジャーの手を握り あの物置小屋へと向かった
鍵の場所も知っている

あそこなら暫くは雨宿りも出来るはずだ




ラウがしていた様に扉横のイスの下から鍵を取り出し
その扉を開ける

中に入るとシュリは 道具を端に寄せ腰を下ろせる場所を作った
そこにロジャーを座らせ、暖を獲れる物を探す

だが、物置き小屋には勿論、暖炉などなく
入り口横の壁に掛けられていた小さなランプに
火を灯すのが精一杯だった




「ロジャー、大丈夫か? 寒くないか?」

冷たい床に並んで座り、ロジャーの肩を抱き寄せる


「うん・・・大丈夫
 シュリ様の上着、めちゃくちゃあったかいし、中までは濡れてない
 ・・・それより、シュリ様が・・・ 大丈夫?」


シャツ1枚だけのシュリは全身ずぶ濡れになっていた

「ああ、大丈夫だ」

軽く左手で髪の水滴を払う




幸いロジャーも、顔や頭は濡れているが 体は大丈夫だと言う

雨が止むまでここに居ればいい

もし降り続いたとしても、自分が居ない事はすぐに判るだろう
何よりガルシアが 居なくなった自分を放っておく訳がない
側近を総動員させてでも 探すはずだ




ロジャーの肩を抱き
体の左側に温かな体温を感じながらシュリは目を閉じた
体がわずかに震えるのはやはり雨に打たれたからか・・・

ロジャーも急な事に疲れたのか
今はシュリの方へ頭を預け、じっとしている


小屋の屋根に ザーザーと雨が叩きつける音だけが聞こえ
その単調な音に 頭の中がぼんやりと霞む
自分も疲れているのだろうとは思う
胸の傷が小さく痛み、そっと右手で胸を押さえた









窓の外で陽が落ち暗くなっても、雨はまだ止む気配を見せなかった
相変わらず 激しい雨音だけが聞こえる


・・・・はずだった



だがそこには違う音が混じっていた

シュリは その、石の上を踏み歩く数人の足音に気付き
閉じていた目を開けた



誰かが探しに来たのか・・・
だがそれには少し早すぎると思った

こんな城裏の小屋、知っている者も多くないはずだ
だとすれば、ここを知っているラウかもしれない

夕方には戻ると言っていたのだから、
部屋に居ない自分を探しに、ここへ来るのはあり得ることだ


ラウ・・・

そう思って重い体を引き起こそうとした時、
バンッ!と乱暴に小屋のドアが開け放たれた






華燭の城 - 154 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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