0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 150

執務棟の重い扉を開けると、冷い風が勢いよく吹き込んでくる

その冷たさで無意識に力の入った筋肉が収縮し 傷がドクンと痛み
眩暈と頭痛を引き起こす


それでも シュリは歩き続けた




向かっていたのは城裏の墓地・・・

ラウが教えてくれたあの小屋の、マリア像に祈りたかった
滅神の印を刻まれた事を ただただ懺悔し、赦しを乞いたかった・・・
まだそれが赦されるのなら・・・

そして以前の様な気持ちで、またラウに触れる事が出来たなら・・・・




前回、この石畳を通った時はラウと一緒だった
ピクニックに行きましょうと、隣でラウが微笑んでいた
両手にランチを詰めた袋を抱え、一緒に・・・・


ラウ・・・・・


頬にツ。。と涙が伝う
それを留める様にシュリは足を止め、暗い空を見上げた





暫くしてシュリはふと我に返った
遠くで馬の声が聞こえていることに気が付いたのだ

自然とその方へ足が向き
厩舎の前に立った時、一際大きな低い嘶き(いななき)を聞いた


レヴォルト・・・・




厩舎の一番奥にその黒馬は居た
シュリが来るのが判っていたかの様に、じっとこちらを見つめている


「レヴォルト、元気だったか・・?」

その黒い瞳に引き寄せられる様に側に寄り、指先でそっと首筋に触れた
レヴォルトはそれに応える様に、静かにシュリを見ていたが
左右の耳はクルクルと動き続ける


「・・・・ 私の事を心配してくれているのか・・・・」

そう呟くとシュリは その場に崩れる様に膝を付いた



酷く疲れていた
この馬で森に行き、花や湖を見たのは・・・ あれは夢だったのかとさえ思う

あの日、レヴォルトが城へ戻る事を拒んだのは
こうなる事が判っていたのだろうか・・・・



お前と ここを出て行けたらどんなに・・・・・

俯き座り込んだシュリに寄り添う様に黒馬は脚を折り
ゆっくりと体を横たえる
鼻面を摺り寄せ、自分の背へ乗れとでも言う様に
一度だけ後ろへ首を振った 



「・・・・・
 ・・・・ ありがとう・・・・
 ・・・ でも・・・・・・ ダメなんだ・・・・・・・」

大きな馬体に、もたれ掛かる様にして
シュリはその体を抱き締めた








 
「・・・リ様?!  ・・・・・シュリ様ー!」

その体温と鼓動を感じながら目を閉じていたシュリは、
厩舎の入り口で自分を呼ぶ声に目を開けた

振り返るとロジャーがシュリを見つけ、
大きなバケツを下げたまま、手を振り走って来ていた



咄嗟に立ち上がったシュリの中に ”来るな・・・” と思いが走る


・・・ロジャー・・・・やめろ・・・

満面の笑みで走ってくるその子は、あまりにも純粋無垢で美しい

来るな・・・
来ないでくれ・・・・
私に触れるな・・・・


だがそんな思いは届くはずがない


ロジャーは走ってきた勢いそのままに
シュリの真正面からガバッ・・・ と抱き付いたのだ



「・・・・・!!」

「シュリ様っ!! また会えた!!」



ぎゅっと抱き締める非力な子供の温かさが、シュリの身体に伝わっていく
それはシュリの記憶の中の、もう遠い遠い昔・・・・
神国での幸せな日々に、
弟のジーナが抱き付いてきた時と同じ温もりを持っていた


両腕で抱き締め返してやりたい衝動と、自分への嫌悪で
シュリの左手は宙に浮いたまま、何も出来ずにいた



そしてやっと
「・・・ロ・・ジャー  ・・・・ 今日は・・・ ここの仕事か?」
それだけを発した


「うん!・・・・じゃない・・・・ はいっ!
 今日は馬小屋の掃除!!」

満面の笑みがシュリを見上げていた






華燭の城 - 151 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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