0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 148

ナギが帰った翌日・・・ あの凌辱の日から
ガルシアとシュリの公務は益々忙しさを増した

受書式でのシュリの美しさが諸国に知れ渡るにつれ
その反響は想像以上に大きく、
謁見待ちの各国の首脳陣達が続々と列を成したのだ



だがまだ右手が使えないシュリは あまり表には出ず、
いつもガルシアの一歩後ろで、静かに控えていた

その姿からガルシアは、
まさしく 神の子を心服させた王
神の父となった王、として その名声は上がって行く一方だった




そしてシュリは、あの日以来ほとんど食事を摂らなくなっていた

謁見や宴での立ち振る舞いは、今まで通り品格に満ち美しかったが
その微笑みは、凛とした中にも儚さ(はかなさ)を併せ持ち、
見る者の心を奪い、シュリはまさしく神の化身として
神格化されていった












「おはようございます、シュリ」


ラウがシュリの部屋に食事を持って行くと
シュリはベッドの上に座ったまま、じっと一点を・・・・
自分の右手を見つめていた

声を掛けても、シュリは全く動こうとはせず
挨拶も返ってこない



ここ数日、シュリはずっとこの状態だった

心が剥離した人形の様に食事も満足に摂らず
公務以外の時間は、ただこうしてベッドに座っているのだ




ラウは黙って近付き、シュリのベッドの横に跪くと
そっとその右手に触れた


「まだ熱を持っていますね・・・
 あとで包帯を変える時に、何か冷やすものを・・・・」

「ラウ・・・」

シュリがぽつりと呟いた



「・・・何ですか?」

尋ねてはみても
シュリの口からは、それ以上 何も聞こえてはこない





「・・・シュリ・・・ 
 朝食が出来ています
 何かお召し上がりにならなければ・・・・
 出血は止まっても まだ血は足らないのですから・・・
 お食事が無理なら、飲み物だけでも・・・・」

その声にシュリはゆっくりと首を振る
このやり取りも もう何度目かわからない程だった


ラウは小さく息を吐き
シュリを見つめることしかできなかった






風が出てきたのか、窓のガラスが小さくカタカタと鳴る


「ラウ・・・ あの薬を・・・ くれないか・・・・」

その音に顔を上げたシュリが 小さく呟いた



「またその様な事を・・・・ シュリ・・・・
 あれはもうダメです、言ったでしょう・・・?
 今、新しい物を調合していますから、それが出来るまではこちらを・・・」

ラウがベッド横の箱に手を伸ばす


「前の物ほど、痛みは取れないと思いますが・・・・」

そう言って小さな包みを差し出すラウに、シュリは静かに首を振った




「シュリ・・・・」

それでもその薬を、シュリの左手の中に包み込む様にして握らせる

自分の手を包むラウの温かな体温・・・

シュリは何かを言いかける様にラウを見たが、またその言葉を吞み込んだ



そんなもどかしさの中でラウの手に力が入る

子供を諭し(さとし)、言い聞かせる親の様に 
ラウは視線を合わせ、じっとシュリを見つめた



「シュリ、今日 私は少し街へ行って来ますね
 神国の医師団が戻ってくる日なので、その報告を聞きに行ってきます
 食事、少しでも摂ってください・・・
 シュリが弱ってしまっては、折角 ジーナ様がお元気になっても悲しまれます」
 

”ジーナ” の名に、シュリは一瞬我に返った様な表情を見せる


「よろしいですね?
 食事は昼の分も置いておきます
 夕方には戻りますから、少しでも召し上がってください」


そう言うと、ラウはシュリの手と、胸の傷の手当てを済ませ部屋を出た






長い廊下の少し先に、黒服の男が立っている
自分を監視する男・・・


あれからもずっと ラウに対する監視は続いている
日替わりで人が代わる事から
側近を交代番にしてまで見張るつもりらしい

相手も もう慣れたものだ
隠れる訳でもなく、堂々と廊下に立つその姿にラウの眉間にシワが寄る




「・・・・まだ私を見張っているのか?」

すれ違い様にラウが冷たく尋ねても、
ガルシアの側近は職務に忠実なのか、何も答えはしない

チラリと視線で見返すのみだ



「今日は一人で街へ出るだけだ
 陛下にも許可は頂いている
 付いて来るなら勝手にすればいいが、
 そんな暇があったらシュリ様の護衛をしろ・・・・」

苛立ちの中で 吐き捨てる様にそう言い、
背を向けて歩き出したラウの数メートル後ろを男が無言で追った






華燭の城 - 149 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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