0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 137

背中で重い扉が閉まり、広間の喧噪が一瞬で静寂に変わると
シュリの身体はグラリと揺れ、ズルズルと壁に沿う様に倒れ込んだ



「・・・! シュリ・・・!」

咄嗟にラウが横から支え、周囲に目を配る


王族用の廊下は、あの騒ぎの直後と言う事もあって
ヴェルメを引き連れて行ったのだろう
守護の兵も出払っているのか、静まり返っていた



ハァ・・・ 
・・・・ハァ・・・ ・・・・ハァ・・・・

誰もいない廊下で、
肩で激しく息をするシュリの苦しそうな息遣いだけが響く

かろうじて目は薄く開けているものの、その焦点は虚ろで
手も顔も蒼白のままにも関わらず、
その体は服の上から触れただけでも判るほどに熱く
意識の糸も途切れかけている





「シュリ・・・・・ シュリ・・!」

「・・・・呆れた・・・・ 茶番・・・ ・・・だ・・・」

名を呼ぶと、苦しそうなシュリが何かを呟いていた




「シュリ? 何ですか?
 ・・・・私がわかりますか?!」

「・・・ この国の王に・・・  ・・・なりたいだの・・・と・・・・
 ・・・・・・誰が・・・・ ・・・・ンッ・・・・!」

「殿下を救うためです、ご立派でした
 ・・・・・でも今は・・・ もうお話にならないで・・・・
 傷を見せて下さい」




立って居られなくなり、壁に寄りかかり座り込んだシュリの
漆黒の上着のボタンに手を掛けた

「・・・・わるな・・・・」

ボタンに手を掛けるラウの手を、シュリの震える左手が押さえた
 



「・・・ 私に・・・ 触るな・・・・・・」

「・・・・・?
 ・・・何を仰っているのです?
 ・・・・傷を見せて下さい、早くお部屋に・・・・」

シュリはラウの手を押さえたまま、わずかに首を振った




「・・・ ダメだ・・・ ラウ・・・
 もう・・・ これ以上・・ 私に・・・触るな・・・・・
 ・・・・・私の血は・・・ 穢(けが)れている・・・・・・・・
 お前まで・・・・穢れてしまう・・・・・」


「この様な時に 何を馬鹿な事を・・・!
 今、その様な戯言は止めてください
 ・・・・ 失礼します!」


ラウは 押し止めるシュリの、力ない手を振り解き
開けたボタンから服の中へと手を差し入れた


「・・・んっ・・・・・」
シュリが痛みで小さく呻く



その手にヌルリと血の感覚が伝わる
また相当量の出血をしていることは確かだった




「・・・・またこんなに・・・・」

「・・・・もう・・・・ いい・・・・」

「何が良いのですか!
 ジーナ様の為に生きると決められたのではないのですか!?」

「・・・・・・」

「殿下だけを救って、ジーナ様はもうよろしいのですか!?
 お見捨てになりますか!」

「・・・ジーナ・・・・・」

「ご自分の為が嫌なら、ジーナ様の為に生きてください!」




そのままシュリは力尽きた様に ぐったりと目を閉じた

あれほど荒かった呼吸も、もうしているのかどうかさえも
薄暗い廊下では分からない程 弱くなっていた




「くそっ・・・」

ラウは唇を噛むと、自分の上着の内ポケットから小さな小瓶を取り出した
それは宴の前に、シュリの部屋で拾い ねじ込んだ気付け薬の瓶だ

本来なら専用の液で相当量に希釈して用いなければならないその薬の原液を
ラウは躊躇なく自分の口へと含み込んだ


ビリビリと痛みにも似た刺激が口内を襲う
だが、ラウはそんな事で惑いはしなかった




意識のないシュリの顔を上向かせると、
その口を塞ぐ様に唇を重ね、そこから少しずつシュリの口へと送り込んだ


・・・・ シュリ・・・ お願いです・・・飲んで・・・

わずかな量を口移しては、頬や喉に指で刺激を与える
左手をさすり、肩に触れ・・・・ 唇端から零れる薬を指で拭きながら、
ラウはそれを冷たい廊下で幾度も繰り返した


飲み込めなくとも、刺激になれば・・・ わずかでも体内に入れば・・・



小さな瓶の薬も空になりかけた時
シュリの肩が一度だけ大きく上下した


「シュリ・・! いい子です
 もう少し頑張ってください・・・・」


ラウはシュリを抱き上げると足早に部屋へと向かった






華燭の城 - 138 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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