0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 133

「お前の息子が王だと?
 笑わせるな」


「う、うるさいのは・・・・ お前だガルシア!
 この国で生まれ育った者にこそ この国の王となる資格がある!
 あんな他国の皇子など・・・・
 この国の事を何も知らないシュリなど・・・・
 横からいきなり現れて、次期王だと!?
 そんな事、絶対に認めんぞ!
 ・・・我が息子こそ 王に相応しいのだ!」


「どこで生まれようが、お前の出来損ないの息子に、
 王の資格など微塵もあるものか」


「なんだと・・・・っ!!!!」



ぐっと唇を噛み締め、ガルシアを睨んだままのヴェルメの顔が
髪と同じ銅赤になった

剣を握った腕が高く振り上がる



と、その瞬間 ガルシアの腕も動いていた


目の前に居た自兵を捕まえ、
グイと盾にして自分の前に突き出したのだ




「へ・・っっ・・! 陛下っ・・・!!?」

いきなり首根を捕まれ 人間盾にされた兵の、悲鳴にも似た声が上がった





「こ、この卑怯者め!
 ・・・・それがお前の本性だ!!」

振り上げた剣を下ろす事も出来ないまま、ヴェルメが叫ぶ



「うるさい、王を守るのが兵の役目だ」

鼻で笑うガルシアとヴェルメは、その兵を挟んで睨み合った








「おい、どうなってるんだ・・・」

シュリを見つけ、ゆっくりと歩み寄ってきたナギが
小さな声で囁いた


だがその質問にシュリは答えなかった


睨み合ったまま膠着(こうちゃく)状態に入った二人と
盾にされている兵を 真っ直ぐに見ながら
代わりにただ一言 
「殿下、親書を持って来て下さい」 と、それだけをナギに告げた




「え・・・  あ・・・・ああ、わかった」

いつもとは明らかに違うシュリの冷たい声に ナギは何も聞き返せず
後ろのヴィルに無言で頷いた







ヴィルが親書の筒を持って 再び広間に戻って来た時もまだ
ガルシア達の睨み合いは続いていた




「シュリ、持ってきたぞ」

「失礼します」

ラウがナギの差し出す親書の入った筒を
シュリの代わりに両手で恭しく(うやうやしく)受け取る

そして筒を開け、中の親書を取り出すと シュリの耳元で囁いた




「シュリ・・・・ 親書が来ました・・」

シュリはそのラウの声にだけ頷くと

「ラウ・・・
 剣を・・・ 私の左手に握らせてくれ」 そう呟いた




「何をなさるつもりですか・・・・ そのお身体では・・・・」

言いかけて、すぐ後ろにいるナギ達に気づき、言葉を飲み込んだ




「・・・・早くしろ・・・  まだ私が歩けるうちに・・・・」

そう言うシュリの鬼気迫る声にラウも逆らう事ができなかった




「判りました・・・ 失礼致します」

それだけを言うとラウはシュリの正面に立ち、
左腰に携えられていた剣をスラリと抜き取った

王位継承の奉剣・・・・
その刃部分には、この国の歴代王の名が刻まれている
いわば模造の剣だ

その剣を跪いたラウが、シュリの左手にしっかりと握らせる







「お・・・・ おい・・・・ シュリ・・・・何を・・・
 ・・・・ 相手は真剣だぞ・・・・」

「俺が行こう・・・!」

驚いたナギに続き、
ヴィルが咄嗟に自分の腰の剣に手を添え一歩前へ出た




「申し訳ないですが・・・・ 足手纏いです・・・・
 ・・・・それにこれは・・・ 次期王たる私の仕事・・・・」


「しかし、シュリ殿!」


食い下がるヴィルの申し出も、困惑するナギの制止の声も
ラウが無言のまま、小さく首を振って止めさせる





「・・・・ 親書も持たせてくれ・・・」

そのシュリの指示で ラウは丸められたままの親書を
剣を握るシュリの左手親指に握らせ、
書の端に付いていた紙止めの房を小指に巻き付けた



「これでよろしいですか? 絶対に落とさない様に」

その声にシュリは小さく頷くと、剣を握る左手を口元へ持って行き
小指に巻かれた房の端を唇で噛むと、キッ・・と更に引き締めた

そして顔を上げ、未だ睨み合うガルシアの元へゆっくりと歩き出した






華燭の城 - 134 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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