0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 131

上着を取りに戻ったラウが シュリの部屋で見たのは驚く光景だった


「・・・・  これは・・・・・・」
一瞬 茫然と立ち尽くす


乱れたシーツ、割れたグラス・・・
枕元に置いてあった薬品の箱は床に転がり、物が散乱している

ベッド横の床には 無造作に捨て置かれた血の付着した包帯・・・・
自分が巻いた物だ・・・

交換用に置いてあった新しい包帯は、
バラバラに解け床に転がっている



ご自分で取り替えたのか・・・


あの動かない手で、宴の途中に出血しないよう
きっと自らの身体をギリギリと締め上げたに違いない


シュリがあの体で・・・
たった1人で 重い正装に着替えを済ませるのに
どれ程の体力を必要としたのか・・・・
この部屋を見ればその壮絶さは一目瞭然だった


シュリ・・・ 


ラウは怒りさえ覚えながら ベッド脇の上着を掴み広間へ戻ろうとした





その時、ラウの視界の端に
クシャクシャになった白い紙が落ちているのが入った


これは・・・・・

指で拾い上げる




それはあの薬湯を粉にした薬を包んでいた紙だった
それがいくつも捨てられている


まさか・・・・・・


慌てて転がった床の箱を拾い上げた
中にあった瓶も、あの薬の包みも、何一つ残っていない
全てが空になっている



まさか・・・ あの量を全部一度に飲んだと言うのか・・・・!


床に転がり 水のわずかに残るグラスと空になった水差しが
それが真実だと教えていた



馬鹿な・・・!!!
なんて無茶を・・・・・!!



ラウはバラバラに転がった薬の中から小指程の瓶を拾うと
それをポケットに捻じ込んで大広間へと踵(きびす)を返した








廊下で待つガルシア達の元に戻って来たラウは
シュリの顔を見るなり、その両肩を正面から強く掴んでいた


「シュリ! あれはいったい何なのです!!
 なんて無茶をされたのです!!」

だがその声に シュリは黙って下を向き目を閉じたまま
返事をしようともしない




「・・・・シュリっ!!」

ラウの取り乱した様子に、
戻って来ていた側近達が不信そうに顔を見合わせ
何事かと囁き合う


ガルシアは そんなラウに視線だけを向けると
細い目で見下ろし、小さく呟いた


「ラウム、うるさいぞ、たかがあの程度の事
 本人は大丈夫だと言っている」

「たかが・・・・  ・・・陛下、あれがどんなに・・・・・!」

「・・・ ラウ・・・ 黙れ・・・・」


声を荒げるラウに 
肩を掴まれたままのシュリの静かな声が届いた



「・・・ シュリ・・・っ!」

「ラウ・・・・ 無茶だとわかっているなら・・・・・・ 
 ・・・これ以上・・・  体力を使わせるな
 ・・・・・私が行かなければ・・・・ ナギは殺される」 



これから始まる長丁場・・・・ 
親書を手に入れるまで、終わる事はない宴・・・
その為に少しでも体力は温存しておきたかった
そして目的を達成しなければ、
帝国皇太子は生きてこの城からは出られないのだ・・・


立っているだけで足が震える
呼吸をするだけで傷が激しく痛み、意識が飛びそうになる

ここで ラウと言い争っている余力など もう残ってはいない



「・・・・クッ・・!」

ラウは悲痛な表情のまま小さく頭を下げた

「・・・も・・・ 申し訳ありません・・・
 出過ぎた事を ・・・・・ お許しください・・・・」


シュリの肩を掴んでいた手が 名残惜しそうに引かれる
宙で一瞬、指が迷うように動きかけたが
その拳はグッと 空だけを掴みゆっくりと下された





そんな2人をガルシアは 冷たく見ていた
そして 側に居たオーバストの耳に、顔を寄せて呟いた


「暫く・・・ ラウムも監視しろ」


ガルシアの脳裏に、
あの石牢で自分の鞭音に身を震わせたラウムの姿が蘇る
幼少から、あれだけ仕込んだのだ
問題は無いはずだが・・・・


「ラウム・・・ですか?」

「ああ、そうだ」

「承知致しました」




短く小さなやり取りのあと、ガルシアは シュリを見て鼻で嗤った

「・・・フンッ・・・・ 痴話喧嘩は終わったか?
 時間だ、行くぞ」


選ばれた数人の側近と、シュリ、ラウを従えたガルシアの声で 扉は開かれた
楽団が一層、華やかな音楽を響かせる






華燭の城 - 132 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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