0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 126

「・・・シュリっ!!?」



どこか遠くで ラウの叫ぶ声が聞こえた気がした


「・・・ラ・・・・・・・ウ・・・
 ・・・・・・・ラウ・・・・・・・・・・」



医学書と薬を抱えて戻ったラウが見たのは壮絶な光景だった

鏡の前で膝立ちになり、
ゆっくりとこちらへ振り返ったシュリの胸には
ガラスの破片が無数に突き刺さっている


「シュリっ! ・・・いったい何を!!!」


駆け寄るラウの目の前で、
シュリはゆっくりと血溜まりの中に倒れ込んだ








抱き起こされるとシュリは、ラウを嫌がり、拒否する様に必死に抵抗した
胸の出血が酷くなり 脇腹を伝った血が床の血溜まりを大きくしていく

それでも 何か言葉にならない声をわずかに発しながら
全てを拒否するかの様に 激しく首を振り続けた




「離・・・せ・・・ 
 ・・・・・・ 離・・・  ・・・・ラ・・ウ・・・・
 ・・・・悪魔が・・・
 ・・・・・・魔が・・・私の・・・・中に・・・・」


「シュリ・・・・ いけません! シュリ!
 力を抜いて! 血が止まらなくなります!
 大人しくしてください!
 死んでしまいます!」


「・・・・・ いい・・・
 もう・・・私は・・・・・・・・ない・・・・
 魔に・・・・     ・・・要らない・・・・・触る・・・な・・・・ラウ・・・・」


「シュリ!何を言うのです!!
 死ぬおつもりですか!!!
 貴方がそんな事を言って・・・  ジーナ様はどうなるのです!」



止まらない血を掌で押さえながら、ラウの悲痛な叫びが響く



「・・・・ ジーナ・・・・・・」
 
それだけを呟き、次第にシュリの顔は蒼白になった

ラウの体を押し退け様としていた手からも 力が失われていく





「・・・シュリ! しっかりしてください! 
 医者を・・・・・・!
 誰か! 医者を・・・・・!  
 ・・・・・  頼む・・・・・・・・誰か・・・・・・・・・早く・・・・」


だが 叫ぶラウの声も徐々に小さくなった

現実的に考えて、この様な皇子の姿を 他の者に診せる訳にはいかないのだ





ラウはグッと唇を噛むと、
気を失ったのか、動かなくなったシュリを抱きかかえ、再びベッドへ運ぶと
部屋から持ってきた数種の薬を取り出し、
ベッドの横に医学書と一緒に重ね置いた


そして明かりを引き寄せ・・・・ 思わず眉根を寄せた



そこに照らし出されたシュリの体は酷い有様だった

ガルシアに刻まれた印の中に 
シュリが自ら握ったガラスが無残に突き刺さり、
粉々になった破片は口を開けた傷の中で 血と混交し呑み込まれている



「クッ・・・」
ラウは部屋を見回し立ち上がると、
食事の準備をする為の棚から数本のフォークを掴み取った

今、ここに専用の器具など何も在りはしないのだ
手に入る物でやるしかなかった・・・・






シュリの横に椅子を引き、念入りにフォークを消毒する
そして、それを・・・・ 傷の中に突き入れた・・・



「ンッ・・・・・・・・!!!ンッッァッ……・・・・・・・・・・・・・・・!!!」


意識も薄いはずのシュリの体が
痛みに反応しビクンと震え、身を捩り暴れる

そんなシュリを押さえつけたまま、大きな破片を抉り(えぐり)出していく
細かい物はガーゼを切る為の細いハサミで探り、摘み取る



それを繰り返し、見えるだけのガラスの破片を
やっとの思いで取り出した

だが、ラウに出来るのはその程度だった


薬の知識はあるものの、
医師ではないラウにはこの傷を直接 塞ぐ手立てがない

自分には圧倒的に 医学の・・・・外科の知識が足りなさすぎる・・・・
湧く様に増えていく出血を見ながら そう思い知らされ
ラウは悔しさに拳が白くなる程 握り締めた







それでも、シュリの命を諦める訳にはいかなかった


顔を上げると、ベッド横のあの箱が目に入る
あの、いつもの薬・・・・
あれならば、少しはこの痛みを和らげてやれるかもしれない・・・
だが・・・ もうあれは使えない・・・・
既に、容量を遥かに越えているのだ・・・


ラウは持って来た薬瓶から
痛み止めや 止血作用のある錠剤を数種、選び出した

自分の口内でカリカリと噛み砕いた後、わずかな水を含み
シュリの顎に指を添え、蒼白の唇を小さく開けさせると
そこへ口移しで落とし込む


「・・・ッ・・・・・・・・ゴホッ・・・・・・・・」

小さく咳き込みシュリの喉が動く・・・

「少しでも効いてくれれば・・・・」





シュリの横で額の汗を拭いながら、
ラウは柔らかいガーゼで傷を押さえ続けた

全裸のまま 何も纏う事の出来ないシュリの体温が下がらぬ様に
暖炉の火を焚き続け、その作業は一晩中繰り返された

だがそれはすぐに鮮血に染まる



連日の様にガルシアの責めを受けたシュリの身体は酷く弱っていた
体力が落ちているところでのこの仕打ちは 
精神共に深く傷つけたに違いない



「主よ・・・・ どうかシュリを・・・・・・・ この神の子を・・・・」

ラウの祈りと共に空が白む頃
ようやくシュリの呼吸は静かになっていった






華燭の城 -127 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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