0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 123

自室のベッドの上にそっと横たえられると

「・・・っ・・・・・・」
シュリは痛みにだけ反応し、小さな呻き声をあげた


そんなシュリの横に跪き、
「申し訳・・・・・ ありません・・・・・・」
ラウは目を閉じると唇を噛む・・
 

そっと手を取ろうとしたが、腫れ上がったシュリの右手は痛々しく
それさえも叶わない




ラウは大粒の汗を額に滲ませるシュリの横にイスを引き、
明かりを手元に、傷口からまだ止まることのない血を拭う


「・・ッンッァ・・・・・」

傷に触れる度にシュリは首を振って嫌がった


「我慢して下さい 
 今は血を止めなければ・・・・・・・・」

そう言い、押さえた胸の傷の上で
ラウがふと手を止め俯いた(うつむいた)



「こんな、残酷な・・・・」

ラウの瞳から涙が零れ落ちる 






「・・・ラ・・ ・ウ・・・・」
 
シュリが薄っすらと目を開けていた


まだ何かを言いかけるが 乾いた喉では、声を出すことも困難なのか 
再び目を閉じ、苦しそうに肩で息をする



「シュリ・・・・・ 気が付きましたか・・・・・
 ・・・・今、お話しは・・・・
 これを・・・ 血を止める薬です・・・
 これを飲んで・・・・・・ 口を開けて・・・」


ラウはシュリの頭の下に腕を差し入れ、
わずかに顔だけを持ち上げる様に抱き起こすと、その唇にそっと指で触れた

その細い指に促される様に シュリが目を閉じたまま、
わずかに口を開く



ラウがその唇端から、小さな水差しに溶かした薬をわずかに流し入れると
シュリの喉がコクンと上下に動いた

だが、水差しが離れても、シュリの唇は無意識なのか
まだまだ・・・・・と水を欲しがり小さく口をあける



ラウはその姿に、不安を覚え手を止めた

体の血も体液も、おおよそ水分といえる物が減っているのだろう・・・・
だからこんなにも・・・・と、思う

だが、このまま水を与えて良いものか・・・

医学的に効果が証明された物ならば問題無いかもしれない
だが、今ここにあるのはただの水だ・・・

水だけを与え、ショック症状を引き起こしてしまったら
自分だけではどうにもならない

出血が止まらないまま、不確かな自分の考えだけで
シュリの命を危険にさらす訳にはいかなかった



「辛抱してください・・・」

ラウはそう言いながら水差しを引き、傷口を押さえ続けた

だがその間も、シュリの白い身体は小刻みに震え、
まるで痛みを振り解くかのように首を振る



あの液体はまだこの傷の中に残り、シュリの体内を犯し続け
ゆっくりと組織を破壊しているのだろう・・・
シュリはずっと呻き続けている

薬品を洗い流す・・・・
そうも考えたが、ラウはそこで再び手を止め拳を握り締めた





高熱で浅い呼吸を繰り返し
何処にもぶつける事の出来ない苦しさを
シュリはただシーツを握り締め耐えていた



「シュリ・・・・・」


血は一向に止まらない
ジワジワと滲むように布に浸み出て来る血と体液を見ながら、
何も出来ない自分に苛立ち、ラウは思わずシュリの頭を抱き締めた




そのラウの腕の中で、シュリがわずかに顔を巡らせた

「・・・な・・・ に・・・・・」

ハァハァと肩で息をしながらも、フッと笑って見せる
その左手はまだ 強くシーツを握り締めたままだ





「シュリ・・・・無理をしなくていい・・・・ 
 私の前で 強がらなくていい・・・・」

額にかかる髪をそっと指で上げ、
唯一傷の無い、美しいままの顔を指で撫でた


その指にシュリは 悲しい表情を浮かべ、静かに目を閉じた




・・・・・・・んっ・・・・!

直後、激しい痙攣がシュリを襲う
呼吸もままならい窒息しそうな苦しさの中で
シュリは何故か、ぼんやりと考えていた


わずか半日前に見た光景


鳥がさえずり、森の木々が風に揺れる・・・・
草花が咲き、陽に輝く美しい滝と湖・・・・・

それは懐かしい故郷・・・
大好きだった神国の風景と重なっていく・・・・




神国が・・・・・ 





遠い・・・・・・・・・・ と・・






華燭の城 - 124 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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