0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 111

しかしそれも束の間・・・ そんな険悪な雰囲気も初めだけで、
徐々に薄れていくことになる

それは城を離れ、石畳だった道が土になり
両側に冷たい風に揺れながらも
小さな草花が姿を現し始めた頃からだった



「花が咲いている・・・ 木が・・・ ・・・森だ・・・」

シュリの表情が輝き始め
思わず口にする感嘆の明るい声が、皆の気持ちを和ませていく




その声は 先頭を行くラウにも届き、
振り返ったラウは優しく微笑んだ


シュリも微笑みを返し、何度も嬉しそうに頷く






「なんだ?シュリ、珍しい物でも見たように」

ナギはそんな二人に呆れた様に笑ったが
青く輝く豊かな森の一本道に入った頃には
シュリの興奮は抑えられない喜びになっていた




「殿下!あそこに花が!」

「鳥が今 あちらへ・・・!」


時には蒼く澄んだ空を指さし、時には透明な空気を胸いっぱいに吸い込み
シュリは子供の様にはしゃぎ、ナギに話しかけ続けた




「ああ、本当だ」

「あれは何という鳥だろうな」


そんな様子をクスクスと笑いながらも
ナギはシュリの他愛もない話しに付き合い、優しく返事をした

二人のやり取りを、シュリの純粋な笑い声を背中で聞きながら
ラウも自然に笑顔になった


出発時はかなり苛立っていたヴィルも
微笑ましい雰囲気に 「まぁいいか・・・」 と笑って呟いた









だが、シュリの興奮が一段落した頃
ナギが放った一言で シュリは現実へと引き戻される




「シュリ、ずっと歩いてばかりだし、そろそろ走らないか?
 お前の駆ける姿が見たいんだけどな」

「ぇっ・・・」


思わずそう呟き、周りを囲む側近達を見た
それは冷ややかな見張りの目・・・・
離れれば、また一層 ガルシアの誤解を生み、怒りを買う事になる




「・・・・しかし殿下・・・・ 道に迷っては困ります
 馬も今日は万全では無い様子
 ここはラウの後に付いて行きましょう」


やんわりと断ったシュリだったが

「ずっとこの先も一本道みたいだぞ?
 少しだけなら大丈夫! な、・・・行こうぜ!」


そう言うが早いか、ナギはいきなり馬に ピシリと鞭を入れていた







ナギの乗った白馬が驚き、急に速度を上げる

先頭を行くラウをあっと言う間に追い越し
「先に行くぞ!」  ナギの声が森に響き

「殿下!」

「あっ!おい!ナギっ!!」

ラウとヴィルの声がほぼ同時に続いた






「・・・殿下!!  ・・・無茶だ! ・・・クッ・・!」


ラウを抜き、走り去って行く白馬に
シュリも反射的にレヴォルトに鞭を入れる


森に不慣れな馬で もしも帝国の皇太子に何かあっては・・・・


残されたラウ、ヴィル、
そして側近達も、何が起こったか判らぬまま互いに顔を見合わせると
慌てて後を追う
が、まるで鬼ごっこを楽しむかの様なナギは、
その姿を見ると益々速度を上げた




かろうじてシュリだけが、どんどんと追いついて行く

後ろから迫る蹄(ひづめ)の音にナギは嬉しそうに振り返った




「さすがだなシュリ! それが見たかったんだ!」

「いけません!殿下!前を見て!!」






その時だった






一匹の野狐が白馬の前に踊り出た






華燭の城 - 112 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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