0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 109

皆の期待感で膨らんだ正面門に最初に現れたのは
ガルシアの命を受けた4人の側近だった

すでに各々が自分の愛馬なのだろう、慣れた様子で騎乗し
浮足立つ兵達を厳しい眼つきで見回しながら、周囲を警戒している



次に馬番が4頭の馬を引いて現れ
正午になるとほぼ同時に ラウを従えたシュリと、
ヴィルを従えたナギが姿を見せた





「シュリ!いい天気になったな!
 体調はどうだ? 大丈夫か?」

「ええ、御心配をお掛けしました
 もう大丈夫です」


2人の若き皇子が微笑み合っただけで周囲からは
「おおー!」 という感嘆の声が上がる



その声にナギは照れ笑った


「・・ったく・・・・・ お前の人気ってここでも凄いな
 馬に乗るだけでこの騒ぎか?」

「いえ、殿下のお姿に、皆喜んでいるのですよ」

「そうかー? 目当てはシュリだろ」




そう言いながらも ナギが面白半分に片手を挙げて挨拶すると
門前は再び喜びの声に満ち、何故か拍手まで湧き起こった

驚いた様にナギが肩をすくめ、シュリに笑いかける



だがその、湧き上がった歓声に驚いたのはナギだけでは無かった


引き出されていた馬が、急に前足を踏み、
首を振って落ち着きを無くしたのだ

それを 4人の馬番が必死に手綱を繰り、なだめている




「あの馬・・・・
 この程度の騒ぎで暴れるとは・・・・・ 大丈夫か・・?」

それを見ていたヴィルが、独り言の様にボソリと呟いた





広場中央の皇子2人・・・ 
そのかなり後ろに控えるヴィルの声が聞こえた訳ではなかったが
その馬達を見ていたシュリもまた 同じ不安を抱いていた


4人の側近の乗る馬は それぞれが戦慣れした馬なのだろう
この騒ぎにも全く動じる様子もなく、堂々とし、主の手綱に従っている


だがこの4頭は・・・


馬を選んだのは恐らくガルシアだ
どういう意図があってかは判らないが、
側近達の乗る馬とは明らかに程度差があることを
馬に慣れたシュリは ハッキリと気付いていた






ようやく馬達が落ち着くと、ナギの前に白馬が、シュリには黒馬
後ろの二人には 栗毛が2頭引き出された


シュリは馬番に礼を言うと、騎乗するナギに手を差し伸べる

介添は通常 馬番がするものなのだが、
シュリが手を差し出すと ナギは嬉しそうにその手をとった


そしてナギが馬上でキチンと体を整えるのを見届けてから
シュリはそっとラウを振り返った




二人だけなら シュリは迷わずラウの介添に行った事だろう
だがこれだけの人前で、皇子が使用人を手伝うなどあり得ない



心配そうに見つめるシュリの視線に気が付いたのか
ナギもまたラウを見つめる



だがラウは 馬番に、持っていた自分の杖を預けると
左足を鐙(あぶみ)に掛け、不自由な右足をかばいながらも
誰の手も借りる事無く、ゆったりと優雅な動きで馬上の人になった


そのまま馬番に何か話し掛けているのは
きっと、帰るまで杖を預かっていて欲しいと伝えているのだろう

馬番がラウの杖を抱える様に持ったまま
何度も頷くと、ラウも顔を上げた



そしてシュリの視線に気が付くと、
大丈夫と言う様にフッと微笑み頷いて見せた


落ち着きの無かった馬も、今はラウの元で
嘘の様に冷静さを取り戻している






「凄いな・・・」

その技量に、ナギが思わず漏らした小さな声が頭上から聞こえると
シュリは 自分が褒められた以上に誇らしく
「ええ・・」 と微笑んだ



さすがだな、ラウ・・・


シュリが微笑みを返すラウの後ろで・・・
ヴィルは力で馬をコントロールし大人しくさせている
それはそれで力強く、頼もしい光景だった



皆が騎乗したのを見届けてから
シュリは自分の前の黒馬にゆっくりと歩み寄った


すると、手綱を引く馬番がすまなそうに小さく頭を下げる


「シュリ様、申し訳ありません
 実はこの馬、その・・・ 色々と頑固な馬でして
 まだ調教が行き届いておらず・・・・」




やはりシュリの思った通りだった
だがこの馬番に非があるわけではない


「わかった、謝らなくていいよ
 教えてくれてありがとう、気をつける
 ・・・それで、この子の名前は?」

そう微笑み尋ねるシュリに、
馬番は恐れ入った様に深々と頭を下げ 
「レヴォルトと呼んでおります」 そう答えた




「レヴォルト・・・
 反抗的なヤツ・・・か、ぴったりの名を貰ったんだな」


クスリと笑いながら そっと手を伸ばしその首筋を撫でると
レヴォルトはじっとシュリを見据えた






華燭の城 - 110 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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