0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 106

「・・・シュリが?」

「はい、ラウムが連れ帰ったので・・・・」

「それで?」

「あ、大事はないとラウムは・・・・」

「シュリではない、話の方だ
 あの小僧とシュリは何を話していた?
 何かおかしな動きは無かっただろうな?」



珍しく酒も飲まず、自室でオーバストの報告を待っていたガルシアは
経緯を簡単に聞くと、シュリの体調など気に留める様子も無く本題に入った




「あ・・・・はい
 部屋での話はほとんどが学校の事や、幼少期の話で
 何も変わった様子はありません」

「・・・部屋、での?
 部屋以外があるのか?」


机の前で両足を揃え
不動で報告をするオーバストを見るガルシアの目が鋭くなる




「いえ、部屋が暑いと言われバルコニーへ出られただけで・・・・」

「バルコニー・・・・
 ・・・で? お前はどうした?
 二人の話は漏らさず聞いていたのだろうな?」

「それが・・・・申し訳ございません
 ラウムもあの近衛も動かないものですから・・・
 私だけが出て行くのも不自然かと思い・・・・
 ・・・ですので、よくは聞き取れず・・・・」

「この愚か者がっ!」



ガルシアが執務用の椅子から勢いよく立ち上がる


「よく聞こえなかっただと?!
 何の為にわざわざ お前を行かせたと思っているのだ!!
 そのための ”給仕”だろうが!
 ・・・くそっ! 使えん奴め!
 肝心な所を聞き逃しおって!!!
 ・・・・・何でもいい! 
 何か少しでも聞こえた事や 気が付いた事はないのか!」




そう怒鳴られて、
オーバストは、ナギの挑発的な行動をどう報告すべきか、一瞬躊躇した

だが、今以上にガルシアの怒りが大きくなったとしても
自分がこの陛下に対し、報告を偽る・・・ 
嘘を付く、という選択肢はない

オーバストは、ありのままを話し始めた 






「なんだと!!?
 それはヤツの、明らかな挑発ではないか!
 ナギは確かに お前の存在を意識しながら
 隠れるようにして、シュリに何かを耳打ちしたのだな!」

「はい、それで私は 急ぎお側に・・・」

「そこでナギが ”神国” ”ガルシア” と言ったのも聞いた、と」

「はい、確かにこの耳で。
 その後すぐにシュリ様の容体が悪くなり、部屋に戻られましたので
 それ以上の会話は何もありません」

「シュリが倒れたのも そのすぐ後か・・・ 
 ・・・・・ 小僧め・・・ コソコソといったい何を探っておる・・・・・・・」



これでナギが自分にとって、味方に成り得ない存在である事は確かだ
ガルシアの顔が憎々し気に歪んだ










 

「ラウ・・・ごめん・・・」
部屋に戻り、ベッドに横たわったままシュリは ラウに謝っていた


「何を謝られているのですか?」

ラウはベッドの横に椅子を引き、
そこに腰かけて じっとシュリを見つめている
そのシュリは真っ直ぐベッドの天蓋を見たままだ



「色々・・・・
 ここまで運んでくれたこと・・・
 迷惑を掛けたこと・・・
 それから・・・・・」

「言い付けを守らず、薬を多用した事」

「・・・・」


シュリは黙って目を閉じると静かに頷いた



「今更 謝っても仕方ありません
 それで・・・・ 
 実際のところ、今はどれぐらいの時間 薬は効くのですか?」

「・・・・」

「・・・シュリ」

静かだが強い声・・・
もう偽れなかった




「・・・3・・・時間・・・ぐらい・・・」

「そんな・・・・!」


何か言い掛けたラウは、グッと唇を噛むと
拳を握り、すぐに言葉を飲み込んだ

そのままシュリの横顔を黙って見つめていたが、
暫くすると、小さく一つ息を吐いた



「謝るのは私の方ですね・・・
 そこまでお辛い事を
 キチンと理解していなかった私に責任があります」

「・・違う・・・・ ラウは何も悪くない
 ラウには感謝してもしきれない・・・」


シュリが慌てて首を回し、ラウへ顔を向けた
だがラウはゆっくり顔を横に振る



「・・・・新しい薬の配合を・・・ 考えてみます
 ですが、それが出来るまでは、今までの物しかありません
 シュリ、お願いですから・・・
 本当に・・・・ 出来るだけ我慢して下さい
 こんな物を渡しておいて、勝手だと思われても仕方ありませんが・・
 今のままでは・・・・」
 


言葉に詰まり、ラウはシュリの右手を両手で包み込む様に握った
そのシュリの手は体の熱さとは真逆に 驚くほど冷えきっている

そのシュリの冷たい手に、ラウは一層 辛そうに俯くと
その手を自分の額へとあて
「シュリ・・・・ お願いです・・・」 
ただそれだけを祈る様に懇願した






華燭の城 -107 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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