0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 103

ナギが話す”外”の話は 
この閉ざされた城内しか居場所のないシュリにとって
とても楽しいものだった


それはナギも同様だった様で、
現在の国外情勢から他愛のない天気の話、
懐かしい学校の話や、自分が仕組んだちょっとした悪戯の話

それが最後には 大失敗に終わるという面白顛末など
時が過ぎるのも忘れ、楽しそうに次々と話題を繰り出しては笑いを誘った




途中で悪ノリし過ぎ、扉横に控えるヴィルに
「おい、ナギ! それは皇太子として どうかと思うぞ?」
と冗談半分に怒られる場面まであった


これにはさすがのラウも苦笑いを堪え(こらえ)きれず、
複雑な表情で苦し気に目を伏せるラウを見て、シュリもまた笑顔になった



ラウと一緒に笑いながら
「・・・・呼び捨てに?」

ヴィルがナギの事を名前だけで呼ぶのを聞いたシュリの口から
ふと質問が零れる




ラウも 最近ようやく自分の事を ”シュリ” と抵抗なく呼んでくれる
それがとても嬉しかった

だからこそ、その本当に何気なく、自然体で発せられたヴィルの一言が
心に触れたのかもしれない





「ああー、ヴィルの家は代々うちの近衛を務める家柄なんだ
 だからヴィルは産まれた時から いずれ産まれる皇太子・・・
 ・・ああ・・俺の事な、
 俺の近衛隊長になる事は決まっていたし
 実際、俺が産まれてー、コイツは7歳で近衛隊長になったんだ
 それからは、ずっーーーと、一緒

 あー、
 ちなみにー・・・俺は 個人的には ”俺” って言うけど気にするな
 公の場ではちゃんと ”私” って言うからさ
 まぁこれは 親父がうるさいから 仕方なく、なんだけど

 ・・・・で、ヴィルのヤツ
 俺が学校の寄宿舎に居る時も、実は近所に家を借りて住んでるんだぞ?
 ・・・どう思う??
 そこまでしなくていいって言ってるのに
 俺と離れたくないんだってさ」


そう言って扉横のヴィルに視線を送りクスクスと微笑んだ 





「いや!それは違うぞ、ナギ!
 あれはだな・・・
 お前一人にしておくと、何をやらかすか心配だからであって・・・」


「あー・・はいはい!」



必死に反論するヴィルを笑いながら片手で制し、ナギが向き直る




「・・・そういう訳で俺達は、産まれた時からの幼馴染でもあり親友、
 それにヴィルとは乳母兄弟だから、
 そういう意味でいえば本当に兄弟と言っても間違いじゃない

 多少、口が悪いのと喧嘩早いのには困ったものだが・・・
 ヴィルは俺が一番信頼できる男、だから呼び捨てでいいんだ」


「まぁ・・・そういう事です
 同じ乳で育ったにしては、ナギの身長は今一つ・・・・だったけどな」



急に褒められて照れたのか、
ヴィルが話題を変えようと、右手を自分の胸辺りで水平に動かした


「そんな小さくはないだろ!!
 お前がデカすぎなんだよ!
 先に乳母の乳を飲んだお前が 栄養全部持っていったんだろうが」


ナギも笑いながらそれに応戦する姿勢で、体を預けていたソファーから身を起こし、
少しでも大きくみせようと背筋を伸ばす



ナギの言う通り、4人並べばヴィルは シュリもラウも抜いて
断トツで一番の大男だ

続いてラウ、シュリの順でやはりナギは一番低い事となる

それでもこの時代の一般成人男性の平均よりは上で
結局、ヴィルが大きすぎるのだ! と言う事でその場は丸く収まった




ナギはその結果に満足したのか ふぅ。と大きく息をつき
再びソファーにゆったりと身を委ねると
「俺達はいつもこの調子」
と軽く肩をすくめ、
隣の・・ 最初から全く姿勢を崩していないシュリに笑い掛けた




「なぁ、そんなに力んで(りきんで)ると疲れるぞ?
 俺に対して緊張なんてしなくていいし
 先輩ー・・・ んーー・・できれば友人と思ってくれ」


「・・・いえ、それは・・・」

シュリが困った様に目を伏せる
いくら何でも年上の、帝国皇太子を友人とは恐れ多い




それに、皆が笑いあう中でも 一度も表情を緩める事もなく
眼光鋭くこちらをじっと見ているオーバストが
自分達の見張り役なのは明白だ

一言たりとも聞き逃すまいと 耳をそばだてているのであろう 



ガルシアは今も部屋で一人、ここで話されている内容に気を揉みながら
この男の報告を待っているに違いない



そんな見張り役に、あまり仲良さ気な様子を見せてしまっては
後でガルシアに何と報告されるか判ったものではない



ナギには申し訳ないが、この場は適度に距離を置き
早々に切り上げるのが一番だとシュリは思っていた





そして この会を終わらせたい理由はもう1つ・・・
夕食前に飲んだ薬がもう切れかけていた
ラウは、深夜までは大丈夫だろうと言っていたが、実際は違う
思っている時間の半分が、今のシュリには限界だった

ナギに対して返事に詰まったシュリの額には
苦痛の汗が浮かび始めていた・・・






華燭の城 - 104 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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