0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 99

「ああ、そうだ!
 見たいと言えば シュリ、私がここに居る間に一緒に乗馬をしないか?
 お前の馬を駆る姿を もう一度見たいと思っていたんだ」

「・・・・乗馬・・ ですか?」



ナギのどんな話題にも よどみなく会話を合わせていたシュリだったが
さすがにこれは 自分の一存で返事をする訳にはいかなかった
城から出る事を許されていないのだ

まして食事にまで同席するガルシアが許すかどうか・・・



伺う様にガルシアへ視線を向ける


「・・・良いではないか
 ”公務” で疲れている様だし
 シュリも良い気晴らしになるだろう」


「・・・あ・・・  ・・・ありがとうございます」

驚く程あっさりと許可が出たのには、シュリも驚きを隠せなかった





「だが、まだ体調も優れぬのだろう?
 慣れぬ城外は何かと危険だ
 護衛にワシの側近を何人か連れて行くがいい」

ガルシアの後ろに立つオーバストが
”承知” の意を込めて小さく頭を下げる




「お心遣いありがとうございます
 ではその様に・・・・」

シュリが言い掛けるのを ナギの掌(てのひら)が軽く上がり、
ガルシアの腹の内を制した




「ああ、それなら心配は無用
 護衛はヴィル1人居れば十分だ
 1人でそこらの兵、10人、20人分ぐらいは 優に働く
 それに大勢でぞろぞろと連れ立つのは余計に目立つし
 そういうのはあまり好きじゃないんだ、我ら3人でいい」


「・・・しかしそれでは・・・・・ 殿下・・・・!」

ガルシアが悔しそうに唇を歪める




形勢不利となったガルシアを助太刀する様に

「では殿下、ラウムだけでも同行させて頂けませんか?
 私もまだこの国に不慣れ
 ラウムに道案内をさせましょう」

シュリが申し出た



「道案内かー・・・ 確かにそれは必要かもな
 しかし・・・・
 こう言っては申し訳ないが・・・ 使用人に乗馬が出来るのか?
 それに見た所、脚が悪そうだしな・・・・」

ナギがシュリの後ろ、杖を持って控えるラウに目を向ける



「・・・・ラウ? どうだ?」

シュリも振り返って その脚を気遣った




「上手くはございませんが、私で宜しければお供致します」

その答えにシュリの顔がパッと明るくなった




「陛下もよろしいですか?」

その笑顔を一瞬で元に戻し、
冷静な顔で正面へ向き直ったシュリが ガルシアに尋ねる



「ああ、・・・・ ラウムも一緒ならばいいだろう
 しかし、やはりここはワシの側近を3名
 皆の邪魔にならぬ様、遠巻きにつけさせる・・・ それが条件だ
 ラウム、くれぐれも、、、 シュリの事、頼んだぞ」



ガルシアの ”くれぐれも” が強調されていたのは
暗に秘密は死守しろという意味だろう


ガルシアとしては、自分の居ない所で交わされる二人の会話の全てを
一言も漏らさず聞きたい所だ
だが、今はこの条件で許可を出すしかなかった

側近3人でも居ないよりはマシだ




「承知致しました」

頭を下げるラウに シュリはもう一度振り返り嬉しそうに微笑んだ




「遠巻きに3名か・・・
 邪魔にならないなら、まぁいいか・・・・」

ナギもそれで同意する


 


「しかしーー・・・」

ガルシアが、幾杯目かもわからなくなったワインに手を伸ばす



「今は雨の時期、乗馬りが出来る程に晴れるのは、いつでしょうなぁ・・・
 残念ながら、無理かもしれませんなぁ」

あくまでも独り言を装って、
残念至極と言う口調で、ガルシアがナギの方をチラと見る
あっさりと許可を出した思惑は それもあっての事の様だった

現にここ数日は毎日、雨ばかりだ



「ああ、それなら心配に及ばない
 学校も長期の休みを取ったし
 皇太子と言っても、私はシュリ程 忙しくない
 丁度いい機会だから、ここで暫く羽を伸ばさせてもらうよ
 そのうちに晴れる日もあるだろう」

ナギは事も無げに笑みを浮かべ ガルシアの独り言をサラリとかわした


尽く(ことごとく)翻え(ひるがえ)される自分の意見・・・
ガルシアの表情がハッキリと変わり始めていた





「しかし殿下・・・
 学校が同じと言うなら、既に殿下はシュリの事を御存知でしょうに・・・
 現に昨夜も 親し気なご様子
 それなのに今更、
 シュリの人柄を見てから書を渡すかどうかを決める などとは・・・
 いったいどういう了見なのか・・・ 理解できませんな」


厭味(いやみ)たっぷりなガルシアの言葉に 
そろそろヴィルの我慢が限界に達し様としていた


だが背中で感じるヴィルの怒気を ナギはフッと笑って制した



「だから、ここで羽を伸ばしたいと言っているだろう?
 聞こえなかったか?
 国では立場上、なかなか遊べなくてな
 人柄を見ると言ったのは、あれは方便、皆への体裁だ
 ああ言えばゆっくり遊べる」



クスクスと笑う様なナギの返事に
 
「・・・クッ・・・・・ ならば好きにされるがよい!」

ガルシアは唇を噛み、その後 一度も口を開く事はなかった






華燭の城 - 100 に続く
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2017-12-21 |   [ 編集 ]
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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