0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 98

その昼、ナギがガルシアの側近に案内された広間は
よくある晩餐用の細長いテーブルではなかった


広間の中央、巨大なシャンデリアの下に
10人は優に座れるのではないかという大きな円卓があり
そこに、贅沢にもたった3席だけが準備されている

その1つの席の横には、すでにシュリが立ったまま待っていた

側には世話役と言っていた ラウムと名乗った黒髪の男も一緒だ





ナギが部屋に入るとほぼ同時・・・
いや、わずかに遅れて 広間の奥の扉が開き
ガルシアも数人の側近を連れて入ってくる



ナギはこの芸の細かさに思わず苦笑いをこぼしていた
だがそれを笑って済ませられないのは
ナギの横に立つ近衛のヴィルだった


「円卓とはなんと無礼な・・・
 しかも帝国皇太子より後に入ってくるとは・・・・・
 それに あの王を呼んだ覚えはないぞ」





円卓とは文字通り円形のテーブル
通常の細長いテーブルならば 必ず上座・下座というものが出来る
そのために、必然と身分の上下で座る位置が決まる

だが、円卓にはこれがない
円卓を用いるのは 全ての者が対等 という意思の現れだ



入室も、通常ならば もてなす側が先に入り
ゲスト・来賓を待つのが通常で、客を待たせるなど考えられない事だった

わざわざ円卓の広間を指定し、
わずかでもナギの後から入室する事で、
自らの自尊心と地位を堅持しようとするガルシアの滑稽な行動に
ナギは呆れたのだった





「まぁいいじゃないか、ヴィル
 一緒に食事したいなら歓迎しよう
 ・・・・昨日、俺に玉座に座られたのが余程 気に入らなかったのだろうし」

他の4人・・・ ガルシアにオーバスト、シュリとラウム
その4人と、扉横に控えた数人の側近達にも聞こえない様、
ナギはクスリと笑った





全員が揃ったところで

「ああ、最初に紹介しておく」  ナギが軽く後ろを振り向いた



「これは私の近衛隊長、ヴィルだ
 暫く一緒に世話になるから よろしく頼む」

紹介されたヴィルも頭を下げる


それに応えシュリも目礼を返すが、
その時、ガルシアは既に 聞こえないのか・・・・ そのフリなのか・・・
早々に席に着くとワインに手を伸ばしていた

ヴィルの顔が一段と険しくなる




円卓に着いたナギの後ろには
ガルシアの態度が気に食わないヴィルが不貞腐れた顔で立ち
シュリの後ろにはラウ
ガルシアの後ろにはオーバストという
八方睨みならぬ、三方睨み合いに似た様相で 
昼食会は粛々と始まった









「で、シュリは神国へは帰らないのか?
 神儀はどうするんだ? もう行わないのか?」

その異様な雰囲気に いきなり直球を投げ込んだのはナギだった




フォークでプツリと刺した鹿肉を口に運びながら
ガルシアの視線がシュリを目端で捉える



「私はもうこの国の人間ですから、後は弟に任せております」

その冷たいガルシアの視線を容易く受け流し
シュリが静かな微笑みで答えた




「ちょっと里帰り・・・ ぐらい構わないと思うがな?
 それに弟君って確か・・・・ 具合が良くないと聞いたが?」


弟の体の事まで知っているのか・・・と言わんばかりに
ガルシアの視線が 今度はナギの方へチラと向かうが、
そのまますぐに戻し、黙って食事を続ける



「はい、弟は体調を崩しております
 なので すぐには無理かも知れません・・・
 ですが、陛下が良い薬を探してくれましたので、今、治療を・・・
 この国の医師団を神国へ派遣して頂いている所なのです」


シュリの応えに 「ほう・・」 とナギは以外そうな表情を見せたが
それはほんの一瞬だった


「そうか、では私も弟君の全快を祈るよ」

「ありがとうございます」
 
「弟かー・・・ 私には兄弟がいないので、なんだか羨ましいな
 だが、一度 お前の舞う神儀を見たかったのに残念だ」

「神儀は弟が立派に受け継ぐと思います、その時は是非」

「ああ、そうしよう」





積極的には自分から話さないシュリ
何が気に入らないのか、
鋭い眼つきで黙々と食事を進めるだけのガルシア


見えないテーブルの下では、互いに剣を抜き
切っ先を突き付け合っているのではないかと思う程の
冷酷な空気が満ちた和やかな昼食会を、ナギは面白そうに見ていた






華燭の城 - 99 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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