0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 91

そしてその時は唐突にやってきた

いつもと同じ宴の最中、側近の一人がガルシアに走り寄り
何事か耳打ちをすると

「おお、やっと来たか!」

ガルシアの表情が喜へと一変した





他国の外相と談笑していたシュリにもその声は届いた

城内でも ”皇帝閣下から届く祝いの親書” の話は
随分前から、あちらこちらで噂され
ガルシアがそれを待ち望んでいる事は知られている





帝国の使者か・・・・ 
シュリは虚無感の中でそう思った


これでガルシアの行為が
”公然と認められた正当なものである” というお墨付きを得る・・・

ガルシアが神国に砲を向けた事・・・
自分が脅され連れて来られたという事実・・・
そんな事など何も知りもせず、全てが無かった事になり、隠蔽される
そして歪められた真実は、もう二度と表に出る事はないのだろう・・・


そう思うと怒りと悔しさが込み上げて来る

しかし、だからと言って自分には何も出来ない
使者の書など、自分にはもう関係の無い事・・・・



そんなシュリが一番に思ったのは、
今夜は少しは眠れるかもしれない・・・ ただそれだけだった







「・・・使者は何人だ?
 段取り通り上手くやれよ・・・」

気の早い来賓からの早々の祝辞を受けながら、
ガルシアが側近に小さく耳打ちをする





「それが・・・・ 陛下・・・・・」
男は俯き、言い淀んだ


「どうした、さっさとしろ」

「それが、誠に申し上げ難いのですが・・・ 使者は二人だけなのです」

「たった二人だと?」

ガルシアの眼光が鋭くなった




たった一通の書状とはいえ、皇帝閣下直々の王印のある物
王印があるという事は、それ自体が皇帝閣下の御言葉となる
しかもこの大国の王である自分宛の親書なのだ


使者はたぶん・・・ 
相応の身分の役人達が10人程で仰々しく列を成してやってくる
その護衛が居ればもっと多いかもしれない
きっと、到着が遅いのも、それだけの人数を揃える為なのだ・・・

そして、大勢の御付きの者は 控えの間で酒でも出し、
形ばかりでも労をねぎらえば良いとして・・・・
重官は代表として そのまま宴の席に案内し、
大勢の記者や列席者の目の前で すぐに盛大な受書式を行う


玉座に腰を下ろした自分に跪く使者達
その口上を聞き、頷き、たっぷりと時間を掛け
尊大に親書を受け取ってやる

・・・・そう思っていた





それがたった二人・・・?


”軽く見られた” 

咄嗟にガルシアはそう思った



その眼光に怯えた下位の側近は ビクリと視線を震わせ
慌てて次の言葉を繋いだ

「いや、しかしその二人というのが・・・・
 ・・・・・帝国皇太子 ナギ殿下と、その近衛隊長だそうで・・・・」






ガルシアの表情が変わったのは二度目だった

「なんと!!
 帝国皇太子殿下、御自ら!
 私の為に遠方よりお越し下さったのか!」



大きく声を張り上げ、皆に聞こえる様に広間に響いたその声に
会場中が驚きと称賛に沸いた




「皇太子殿下が自らお出ましとは!さすが陛下!!」

「閣下はさぞ陛下にお目を置かれているのでありましょうなぁ!」


その称賛の声を ガルシアは満足の笑みで誇らしげに受け取ると


「では早速、受書の式を執り行う!
 早くお通ししろ!」

そう側近に、そして皆に聞こえる様に告げた









ガルシアは、当初の自分の考えていた予定とは少し違っていたが
いつもの、最上に設えた(しつらえた)玉座を下り
その一段下の左脇に控えていた
これは帝国皇太子相手ならば仕方がない事だ

その横ではシュリが半歩ほど下がった位置で黙って床を見つめている

この日に備え待機させていた記者が広間に入った事を確認して
ようやくガルシアは楽団の指揮者へ目で合図を送った


演奏が一層華やかになる

その音と同時に 重厚な扉がゆっくりと押し開らかれた






華燭の城 -92 に続く
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583.   管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2017-12-14 |   [ 編集 ]
584.   
いつもコメありがとうございます!
新しい人物・・・どうでしょうか(笑)
2017-12-14 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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