0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 88

それから数日、ガルシアは酷く苛立っていた
ただじっと使者を待つという事が ガルシアにとっては苦痛でしかない


だが相手は 帝国
文句の一つも言えはしない


いつ来るかもわからない使者を待ち 宴は毎夜開かれた
そして 今日こそは、という思いが裏切られた時
ガルシアは怒りの矛先を シュリの体へと向けた


あの小男に灼き開かれた傷が塞がらぬまま
新たな鞭傷が毎晩の様に増えていく


朝方にやっと開放され、午後まで食も摂らず、ラウの薬で痛みに耐え
夕方には宴の支度をして、夜まで来賓の相手を立派に神の笑顔でこなす

そしてまたあの部屋でガルシアの怒りと性の捌け口にされる
それがシュリの日課になっていた





この日も、ラウに支えられて部屋に戻ったシュリは
ベッドにその体を横たえると
痛みに耐えながら小さな呼吸を繰り返した

ラウがその横で手当ての準備を始めた時だった


「ラウ・・・・」

小さな声でラウは振り返った


「ラウ・・・・ ちゃんと眠れているか?
 少し顔色が悪いぞ・・・・」

「シュリ・・・ 今、私の事など心配している場合ですか?
 ご自分の事だけを考えてください」

「だめだ、お前が居なければ、私は・・・・」



手を伸ばしかけたがそれさえも辛く、言葉が続かなくなっていた

「さあ、もう黙って
 お話しにならないで下さい・・ 消毒をしますから・・・・・
 それから薬を飲んで、ゆっくり眠るのですよ」






シュリが薬でやっとの眠りに落ちてから、ラウは部屋を出た
シュリが眠っている間にしなければならない事は多くある
休んでいる暇は無かった

薬を作る事も ジーナ皇子の医師団の件も
何一つ欠けても、今のシュリは壊れてしまう

重い足を引きながらラウは自室へと向った

これがラウの日課だった

それに昨夜は神国へ派遣した初めての医師団が帰国したはずだ
もう何か報告が来ているかもしれない

その思いが一層ラウの歩調を早めさせた






それから3時間程経った頃、シュリは目覚め様としていた
十分な睡眠がとれた訳でも無ければ、誰かに起こされた訳でもない
眠っていられなくなっていた


心臓が鼓動を刻む度、傷が鈍痛を繰り返す
この痛みはいつもの事だ
声を上げる訳でもなく、ただじっと耐えればいい

寝がえりもままならない体で唇を噛んで拳を握り締めた
だがそれだけではなかった



酷く苦しかった
深い呼吸が出来ず浅い息を繰り返すうちに、手足が小さく震えだす

数日前から・・・・ 
石牢で、あの小男に責められた時からか・・・
何度もこの震えに襲われる様になっていた
ラウには言っていない
いや、言えなかった

本人は大丈夫だと笑うが、最近 ラウの顔色が悪いのは気が付いている
これ以上 迷惑を掛けたくはなかった



だがこの震えは・・・・
これは放っておくと時間が経つにつれ痙攣の様に酷くなり
呼吸さえままならなくなる

自分では止められないこの苦しさは 
痛みと違い我慢するという事が出来ない

そのことを、シュリは初めてこの症状に襲われた時に学んでいた

自分の体に何が起こっているのか・・・・
あの小男の妖しい笑みを思い出す・・・





「・・・・・ラウ・・」

薄らと目を開けて首を巡らせるが
その目には シンとした部屋で
静かに燃える暖炉の炎がわずかに映るだけで
ラウの姿も気配も感じられない



「・・ンッッッ・・・・っ!」

鈍痛に耐えて震える右腕に力を入れて体を起こした
両肩の傷は今も塞がっていない・・・

無意識に左手は傷をかばう様に体を押さえてはいるが
体中にある無数の傷のいったいどこを押さえているのか
もうわからなかった




やっとの思いで半身を起こすと
右手はベッド脇の箱へと伸び、中の瓶を握り取っていた

水差しもテーブルには置いてあったが
そこまで歩いて行くのは、到底無理だ

ハァハァと肩で息をするシュリの息遣いと
瓶の中の小さな錠剤がカラカラと鳴る音だけが
静かな部屋に響き渡る



シュリは震える手で瓶の蓋を開け
親指の先程の錠剤を1粒、掌に取り出した



箱の隣に置かれた時計は、
まだ前の薬から3時間程しか経っていない時刻を指している

時間は必ず守る様に。
いつもそう言っていたラウの顔が脳裏に浮かぶ・・・



ラウ・・・・・・・

一瞬 躊躇し・・・

薬を握り締めた

・・・ だがシュリは、それを口に運んだ






そのまま力尽きた様に 横向きに倒れ込み
上掛けを握り締めて薬が効くのをじっと待った






華燭の城 - 89 に続く
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2017-12-10 |   [ 編集 ]
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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