0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 85

シュリを迎えに来いと ラウに連絡が来たのは
一睡も出来ず見ていた東の空が
わずかに橙味を帯び始めた頃だった




不自由な脚を急かす様にして、扉番の開けた長い廊下を行き
部屋の前で声を掛けたが返事はない

人の気配のない部屋に入ると、いつもとは違う微かな匂い・・・・


これは・・・
ラウは思わず顔をしかめた




開け放たれたままの石牢の扉・・・ 
急いでそこへ向かうと、その匂いは徐々に強くなっていった

そしてその石牢・・・
窓もなく、広くもない室内は 白い煙の様な甘い空気が満ちている






「シュリ・・・!」

嫌な予感が頭を過り(よぎり) ラウは思わず名前を呼んだ

口を開けば その嫌味な匂いが口内を満たし
ラウは咄嗟に口元に手を当て 中を見回した





二人の暴人の精の臭いと血の匂い
それとは真逆の 妙に甘い匂いとが不快に混ざり合う部屋で
台横の冷たい石の床に 全裸で横向きに蹲り(うずくまり)
倒れているシュリの姿があった


台の上には無造作に解かれたロープが血に染まり
床にも血だまり・・・・

きっと開放された後、痛みで苦しみ 床へ落ちたのだ





「・・・・・・シュリ!!」

駆け寄ってその体を抱きかかえる



「・・・ンッ・・!」

小さく震えながらもシュリが声を上げた


反応があった・・・・
生きている・・・・
よかった・・・・  

ホッとしながらも とりあえず外へ・・・・ と気持ちが騒いでいた


この匂いの正体に 確信ではないが心当たりはある
日々 薬を扱う者の本能が、ここは危険だと警告を発していた




横に落ちていた石牢の鍵を掴むと
ラウはシュリを抱きかかえ立ち上がり 急いで部屋を出た

その間にも シュリの震えは益々酷くなっている

早く部屋に戻らなければ、人目に付く
---- 夜が明ける










シュリの部屋へと戻ったラウは温かなベッドにシュリを横たえると
手元に灯りを引き寄せる


そこで改めて見たシュリの体は惨たる状態だった

腕と脚には縛られた跡
体前面にある細かい出血
何か細い金属で刺されているのは確かだ

酷いのは両肩の傷だった
ガルシアにナイフで付けられていた割創
やっと塞がりかけていた傷が、どれも無残な傷となってまた口を広げ
ゆっくりと血を吐き出している


だが今は傷よりも痙攣に似た震えの方が深刻だった
呼吸が余りにも早く浅い
このまま放っておけば、体に血液が廻らなくなる・・・




報いを受けさせると言ったガルシア・・・
こんな状態になるまで、いったい何をしたのか・・・・・



ラウは唇を噛み、ベッドの傍らの箱から薬を取り出すと
指で擦る様に潰した
元々が 液体を粉末に、粉末から個体へと固めていただけの薬は
ラウの指の上で簡単に元の粉状になる




「シュリ様・・・・  シュリ・・・・」

小さく呼びかけると
シュリは震えながらもその声に ピクンと反応した



「私が、わかりますか? ・・・口を開けて・・・」

指で唇に触れ、小さく開けさせて、
そこから指ごと咥えさせるようにしてシュリの柔らかな舌に触れた


「んっっ・・」

粉になった薬は苦かったのか
反射的にシュリは嫌がり顔を顰め(しかめ)る



「・・・・飲み込んでください」

そう言って、冷たい頬に指の甲を当てると
シュリはようやく、ゆっくりと薄く目を開けた

そのままじっとラウを見つめ、そして、小さく息を吐き頷いた



ラウが差し出した水差しの、ほんのわずかな水と共に
喉がコクンと動く









次にシュリが目を開けたのは もう夕刻になろうかという頃だった



「シュリ・・・・・ 気が付かれましたか・・・・?」

ベッドの横に椅子を引き
ずっと傷の手当てをしていたラウが声を掛ける



「・・・・・・ラウ・・・
 ・・・ここは・・・ 

 ・・・そうか・・・・・    ・・・終わったのか・・・」



そう問うシュリの言葉に胸が詰まった



「・・・・・・・ええ、・・・・・もう終わりました
 ・・・よく頑張りましたね」




ただじっと されるがまま、
耐えて耐えて ”その行為” の終わりを待つしかないシュリに
ラウはやっとそれだけの言葉を絞り出した




「・・・本当に・・・・・」

自嘲するようにシュリが言い、目を閉じる



「・・・今、水を・・・」 とラウが側を離れると

”いつまでこんな事が、続くのだろうな・・・・・・”
シュリはそう問いかけていた

言葉にはせずに・・・・・
誰に向かってかも わからずに・・・・・






華燭の城 - 86 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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