0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 75

その吉報は翌朝もたらされた


ベッドに座ったまま
開け放たれた格子の窓から朝陽を見ていたシュリに
ラウが声を掛けた



「シュリ様・・・・ 実は昨日・・・・・」

だがぼんやりと外を見ているシュリは返事をしない




「・・・・シュリ様? 大丈夫ですか?」

テーブルに朝食の準備を終えたラウが
シュリの側まで来て顔を覗き込んだ




「・・・シュリ様? 痛みますか?」

「・・・・ああ・・・・いや・・ 痛みは大丈夫
 さっき、ラウが来る前に薬を飲んだから・・・
 あの副作用にも少し慣れたけど、やはり体が重いな・・・・
 ・・・・・・・それに・・・・・
 ・・・ 二人の時に ”様” は無しの約束だ」


そう言って微笑んだ
その笑みにラウも頷く



「そうですか
 薬を一人で飲まれるのは良いですが、時間は守ってくださいね
 強い薬ですから、必要以上に飲まない事・・・  
 よろしいですか? シュリ」


「ああ、わかっている
 それで昨日・・・?」


「・・・ああ・・・・ 昨日、養父の所でジーナ様の元へ・・・ 
 神国に派遣する医師団の名簿ができました
 伺ったジーナ様のご容態から 考えられる病気を考えて
 それに詳しい医師を集めました
 今 招集を掛けているので、揃い次第 神国へ出向ける様です」


「それは本当か!?」



シュリの顔がパッと明るくなる



「ええ、幸いにも似たような症例を見た事があると言う医師もおりますので
 その者に聞けば、有効な薬も作れるのではないかと
 養父も申して・・・・」


「・・・・ありがとう!!ラウ!!」



シュリがラウに飛び付く様に抱き着いた
その喜び様にラウも笑顔になる



「いえ、私は何も・・・
 ・・・・安心されたら、シュリは食事ですよ?
 ジーナ様がお元気になられても、貴方が弱ってしまっては困ります」


抱き着くシュリの背中をトントンと優しく叩きながらラウが言うと
「そうだな」 そう言ってシュリは ラウの唇に軽く口付けた






その日のシュリは本当に嬉しそうだった
体の事を考え、部屋から出る事は無かったが
朝食も昼食もラウと二人で摂ると
午後は窓際のソファーに座り、多くの話をした

シュリの幼い頃の話、学校の話、神国の話・・・
ジーナの話はラウも熱心にメモを取りながら聞いていた

格子の窓から見える空は 相変わらずこの国特有の暗さを持っていたが
部屋に笑みが絶える事は無かった








宴の前には、ラウはいつものように支度を手伝い
夕刻からの宴が始まると、広間の廊下に控えてシュリを送り出した

シュリの体に異変があった時はすぐに対処できるよう
内ポケットには薬も忍ばせている



同じように、広間に入る事を許されないガルシアの側近達も
廊下に立たされ控えていた

ガルシアの側近も、名は ”側近” だが実情は私兵
軍と同じく階級という位置付けがあるらしかった

階級が高い者・・・ 
オーバストなどはいつもガルシアの側に付き、一緒に広間にも入るが、
位が下がれば、いくら側近と言えども
簡単にガルシアの横に立つ事は出来ない

相当の月日を経て、功を上げ
ガルシアの確実なる信頼をその手に勝ち取った者だけが立てるのだ




そして その下級の側近達の更に後ろ・・・
ガルシアと共に広間に入って行ったシュリの後ろ姿を
半身を隠すようにして 柱の陰から見ていた一人の男が居た




見た事の無い男だった

ラウはその異質な視線・・・ シュリを見る視線に思わず眉を顰めた
だが、ガルシアの私兵達が何も言わないのだ

異質 と感じるだけで、使用人の自分が何か行動を起こす訳にもいかず
ただその男を視界の端に捉えていた



広間に比べると廊下は暗く、顔ははっきりと判らなかったが
ガルシアよりも 年は若く見える
が、背は低く小男だ
変わらないのはその湿気を含んだような目だった

そして男は スルリと宴の中へ 溶ける様に入って行った






その男は宴が終わる直前に また廊下へと姿を現し
じっと何かを待つ様に、最初に居た時と同じ柱の陰に立っている
  
ラウはその様子が妙に気になっていた






華燭の城 - 76 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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