0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 69

翌朝 シュリが目を覚ますと、
部屋には既に朝食の準備は出来ていたが
いつもそこにあるラウの姿は見えなかった




「ラウ・・・・・・ 居ないのか・・・・?」

名を呼びながら ゆっくりと起き上がり
鈍く痛む体に手を添えると、傷の手当ても終わっているらしく
包帯も新しく取り替えられている




小さなため息を付き、ふと目に留まった ベッドサイドのテーブル
そこに置いた あの薬を入れた箱の下に、
挟む様に置かれた1通の手紙に気が付き、シュリは手を伸ばした



そこには  『6時間置きに必ず1錠 飲む様に』 とだけ書いてある



・・・・ラウ・・・?


嫌な思いが脳裏を巡った





・・・・・・ラウ・・・!?


自分の血が一気に下がるのが判るほどだった

心臓がドクドクと暴れ出す





昨夜のラウの姿が脳裏に浮かぶ


自分の身代わりに、ガルシアに体を差し出したラウ・・・・・
一言の声を発する事もなく、ただじっと耐えていたラウ・・・・・

あの時、ラウの瞳には何が映っていたのか・・・・

自分を犯すガルシア
そして何も出来ず自分を身代わりにした無力な皇子




そこまで考えてシュリの胸は締め付けられるように苦しくなった



そのラウが 自分とガルシアに嫌気がさし
城を出て行ったとしても不思議ではない

そもそも使用人のラウがそこまでして
自分やガルシアに尽くす義理はないのだから・・・

街には養父の家もあるという

薬師としての腕もあるのだし
今まで逃げ出さなかった事の方が不思議なぐらいだった









ラウが・・・・・   
居ない・・・・

ラウが・・・





そのまま一日が過ぎようとしていた






何度かガルシアの側近らしき男の声で・・・・
・・・・ この部屋に来るのはあのオーバストだろうが・・・
着替えは・・・  昼食は・・・  と声が掛けられたが
その度に必要ないと扉を開けることさえなく追い返した


宴の準備を・・・ と言わない所をみると
今日はガルシアも居ないのだろう




ベッドに座ったままシュリは ずっと自分の手を見つめていた

昨日の夜、確かにラウが握ってくれた手を・・・

ここに居ますよと聞こえた声を・・・




夜になってもラウは姿を見せる事はなかった
暖炉の火もない部屋はひどく冷え
手紙にあった あの薬も飲むことさえしないシュリの体は
痛みに襲われ続けていたが、もうそれさえもどうでもいいと思った




ラウ・・・ 本当に居なくなったのか・・・・
もう私の元へは戻ってきてくれないのか・・・・・




午後から降り始めた雨は激しさを増し嵐になった

冷たい北風が 真っ暗な部屋の窓をガタガタと揺らし
稲光が時折 部屋を明るく照らした直後、ドドンと腹に響く雷鳴が轟く



その音に紛れ、廊下でカタンと音がしたような気がした




「ラウ・・!」


痛む体が反射的に動いていた
ベッドから降り、慌てて扉まで駆け寄り、開く

が、そこには誰もいない



宴も無い嵐の夜
誰も皆、暖かい部屋で束の間の休息を取っているのだろう

人影さえないシンと静まり返る廊下が ただ延々と続くだけだった





・・・ ラウに逢いたい・・・・



そう思うともう我慢できなかった



薄暗い廊下をシュリは1人 歩きはじめた






華燭の城 - 70 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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