0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 66

ギリギリまで自分の部屋でシュリを休ませたラウは
落ち着きを取り戻したシュリを連れて部屋に戻り
宴の身支度をした




「陛下のお側にあがられる時は
 必ずこれをお忘れにならないように・・・
 陛下は、シュリ様が言い付け通り、これを持っているかどうかを
 いつお試しになるかわかりません
 もし持っていないと・・・・」



シュリの首にあの石牢の鍵を掛けながら、ラウがシュリを見つめる

それはラウ自身の経験から来るものだった



「わかっている、ラウ・・・・・」

小さく頷くシュリの、包帯が痛々しく巻かれた体に 古い鍵が揺れる

ラウが後ろで広げたシャツに袖を通し
上から宴用に準備された装いを重ねていくと、
そこには全ての傷を隠し包んだ神の子・・・ 美しき皇子がいた




ラウは着替えを手伝い終えると
これを・・・ とオルゴールにも似た小さな木箱を差し出す



蓋を開けると 中には茶色の小瓶と
その横には1錠ずつ 丁寧に畳まれたあの小さな紙包みがいくつも入っていた


瓶の中には親指の先程の大きさの、白い錠剤になった薬が
こちらは 包まれる事なく、そのままの形で数多く入っている




「・・・ありがとう」

シュリはその箱を受け取りベッドサイドのテーブルへ置くと
中から包みの方を1つ取り出し、それを上着のポケットへそっと忍ばせた







夜の宴の間はまだ薬が効いているのか
酷い痛みを覚える事も無く、無事に終えようとしていた

シュリの本質を試そうと寄って来る学者肌の者、
その身体に触れ、御利益を授かろうと手を伸ばす者・・・
日によっては色々な客がいる

立食形式のこの雑踏の中で 今、不用意に触れられては
いくらシュリであっても、薬が効いているとはいえ
その表情は痛みに歪んだ事だろう

だが今夜、幸いだったのは、
いつにも増して研ぎ澄まされた様なシュリの
凛とした美しさに皆、気後れするのか
安易に触れようとする者が居ない事だった

来賓達は シュリの美しさと聡明さに ただただ陶酔し、感嘆し
そしてガルシアを褒め称(たた)えながら、遠くから見つめるだけだ



その客の反応に ガルシアは上機嫌で大広間を出た

その後ろ・・・
シュリが外へ出ると 廊下で待っていたラウが走り寄った




心配そうにシュリの額に手をあて、体温を確かめながら顔を寄せる


「大丈夫でしたか?
 シュリ様、熱は・・・?  痛みはありませんか・・・?」

「ああ、大丈夫、心配するな」



周囲に聞かれぬ様、小声で尋ねるラウに シュリが微笑みながら頷いた




「ほう・・・」

その様子を ガルシアがじっと見ていた





そのまま二人の側に寄り
ラウから奪う様に グイとシュリの体を抱き寄せた


「・・んっ・・」

強く抱き締められ、傷の痛みにわずかに声を漏らしたが
シュリはそのまま、驚きもせず、嫌がりもせず
ただ、じっと人形の様に無表情で されるがままに立っていた

シュリのした事と言えば わずかにその顔を背けた事ぐらいだった





そんなシュリに 表向きには 「ご苦労だった」 と息子を抱き締め
褒め労わる(いたわる)父親を装いながら


「随分と気心がしれた様だな
 少しばかり体を重ねて 情が移ったか? 
 ・・・・長年、ワシが躾けたラウムの体はどうだ?
 なかなか良かっただろう?」

ガルシアは低い淫猥な声で シュリの耳元にそう囁いた

 



その言葉にシュリの顔色が変わった


「ガルシア・・・・ 貴様っ・・・」


目の前のガルシアをグッと睨みつけ、その胸元を掴もうとした





「・・ シュリ様っ・・・」

言葉で 短く止めたのはラウだった





ガルシアの後ろ、少し離れた場所ではあったが
宴から引き揚げようとする客達が 廊下に溢れていた

その者達が、シュリとの別れを惜しむ様に
まだこちらを熱い眼差しで見つめ続けている

それに加え、ガルシアの側近達
多くの使用人も 後片付けに廊下に控えている





「・・・今夜も待っているぞ」

何も言い返せないシュリの耳元でガルシアはそれだけ言うと
身を翻し(ひるがえし)、廊下の奥へと消えていく

それを見ていた来賓達からの

「微笑ましいですなぁ」
「本当の親子の様で」

という感嘆の声が聞えていた






華燭の城 - 67 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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