0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 59

「でも、これはロジャーの昼食だろう?」

「僕は下で つまみ食いもできますからっ!」

そう言ってロジャーは満面の笑みで
困惑するシュリの手を取るとパンを乗せた




「ロジャー・・・ つまみ食いはダメだって何度も言っただろ」

横からのラウの声に、
ロジャーは しまったと言う顔で肩をすくめ ペロリと舌を出す

シュリの手の中では、ほのかな温かさと
甘い香りがふんわりと立った





「じゃあ、私はこっちを頂くよ」

シュリは少年の手に残ったもう片方の、小さい方のパンを取った



「あ、でも・・そっち焦げて・・・・」

言い掛けたがすぐに 「本当にいいんですか?」 と、シュリを見上げる



「ああ、これで十分、ありがとう ロジャー」

シュリが微笑むと 少年は 「はいっ!」 と元気に返事をして
大事そうに手の中のパンを紙袋に仕舞うと 
ペコリと頭を下げ、あの地下室への階段を駆け下りていった








その後ろ姿が階下に消えると
じっと見送っていたシュリの顔から笑みが消えた


「・・・ ラウ・・・
 まさかあの子も・・・・  ガルシアに・・・・」


そう言いかけて、
あまりの想像の残酷さに その先を言う事ができなかった





「ロジャーは大丈夫です」

シュリが何を思ったのか、何を言い掛けたのか・・・・
言い淀んだ言葉の続きを察したラウが
シュリの後ろで、同じく階下を見つめながら応えた



「あの子は町の子です
 陛下は 格や身分、家柄を大変気にされますので、町の子には・・・・」

そう話すラウを 「でもお前は・・・!」 
言いかけ シュリが振り返った



「そうですね・・・
 私の場合は・・・・ この黒髪が余程、珍しかったのでしょう
 珍しい動物を見れば、玩具にしてみたくなるのも人の道理」

自嘲するようにラウが目を伏せる




「・・・動物って、そんな言い方はやめろ・・・!
 ラウはそんな・・・・・」

その言葉に強硬に反論しかけたが、これ以上の言い合いは 
ラウに余計、忘れたい過去を語らせるだけ・・・・
シュリは仕方なく言葉を引いた




「・・・嫌なことを思い出させた、すまない・・・」
 

「いいえ・・・・ お気遣いなく
 それに・・・・ 今、陛下はシュリ様にご執心です・・・・
 ロジャーには 何もされないでしょう」


ラウの言葉にシュリが体の力を抜く


「・・・ならば・・・よかった・・ と言うべきだな・・・
 こんな私でも少しは役に立っているらしい
 あの子は、あんな目に遭わせたくない・・・」




誰も居なくなった階段に再び視線を戻し
ただずっと見つめ続けるシュリの顔を ラウもまた見つめていた







「シュリ様・・・・」

その声にシュリは我に返った

ラウが自分を見つめていた事に気が付き、慌てて視線を逸らした
静かな瞳に見つめられると昨夜の行為を思い出し、鼓動が早くなる




「シュリ様、少しここで待っていてください」

戸惑うシュリに気付くと ラウは何かを思いついた様にそう言い
コツコツと杖をつき、 たった今 少年が消えた地下室へと下りて行った








暫くすると袋を抱えたラウが戻って来る

何を持っているのか と言いたそうなシュリに
「下でハムとサラダ、飲み物も調達してきました
 今日の昼は 外でピクニックに致しましょう
 これなら少しは食欲も出るでしょう?
 何か召し上がらなければ」 そう言って微笑んだ




「ピク・・・・・   って・・・・
 でも、私の食事は決められた料理人が作るのだろう?
 ・・・・いいのか?」

半分冗談の様に言うシュリに


「シュリ様の世話係を 
 陛下から直々に仰せ付かった私が作るのですよ?
 それとも私ではお嫌ですか?」

ラウもまた冗談で応酬する




「いいや、構わない
 ・・・・ ピクニック、か・・・」

子供の様な屈託のない笑みに ラウもフッと表情を緩ませた




シュリは少年から貰ったパンを、ラウの抱える袋の中にそっと入れると
「よし、行こう!
 これは私が持つよ」
そう言ってラウの手から袋を取り上げようとする


「大丈夫です・・・・・・」 

ラウは言いかけたが、すぐにニコリと笑って素直に袋を差し出した






華燭の城 - 60 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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