0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 42

そのまま時が膠着(こうちゃく)する
シュリのその姿には 余分な力みも何もない


見ていた少年兵には、シュリは ただじっと立っているだけ
ラウもまたそれを眺めながら休んでいる、としか思えず
次第にザワザワとし始めていた


1人の少年が痺れを切らし、士官の方を向いた




「どうしてラウは打ち込まないのですか?」

シュリが双剣を握ってからというもの、
ラウも一歩も動いていない



「いや、ラウはもう頭の中では打ち込んでいるのだ
 何度も何度も・・・
 だか全て失策
 だから実際には打ち込みたくても、打ち込めないのだ
 シュリ様には一分の隙もない・・・・・」


士官は緊張で乾き切った喉から掠れた(かすれた)返事をし、
それを聞いた少年はゴクリを唾を飲んだ






数分が経った時、ラウが動いた
どこかに小さな勝機を見出したのかもしれない
もしくは、イチかバチかの勝負に出たのか・・・・
そうして再び始まったラウの攻撃


カンカンと3本の剣がぶつかる高い音が広場に響く





「これがあの噂に聞く シュリ様の双剣・・・・」

無駄のない体術と素早い双剣の捌きで、
シュリはその場からほとんど動いていない

それは 舞台の上で、いつかの神儀を舞っているようでもあり、
強くしなやかで美しかった






「・・・ す・・・ すごい・・・・
 ・・・重い剣を・・・しかも二振り・・・ あんなに軽々と・・・」

「こんなの、師範様の御手合わせでも見た事ないよ・・・」

「シュリ様が こんなにお強いなんて・・・」



皆、二人の勝負に目を奪われ 釘付けになっていた







”王となる者”として生まれた者は
幼い頃より帝王学と共に学問や馬術、そして剣も教え込まれる

それはやがて神国の王となるはずだったシュリも例外ではなく 
修練は務めだった

そして何よりも 重い二双の剣を自在に扱う神儀を舞う為の
シュリの日常でもあった



そして・・・ その側にはいつも 大好きな兄を憧れの眼差しで見つめ
応援する弟がいた




・・・兄様 頑張って! 
・・・兄様・・・・ 兄様・・・・


シュリの頭の中に 優しい弟の声が響いていた


・・・ジーナ・・・・








長い攻防が続き、その時はいきなり訪れた


ラウの突きをかわし、体を回転させながら
わずかに一歩踏み込んだシュリの右剣が ラウの真正面から入り
その喉元に触れる寸前でピタリと止まる




・・・・・クッ!!

ラウの体が一瞬 驚いた様に硬直し、その剣先を見つめた





「・・・・参りました」 

ラウが ガクンと膝を付き、頭を下げた




途端に 固唾を飲んで見守っていた兵士達から
「おおーーーーーっ!」  と歓声が上がる




シュリは微笑みながら ひざまずくラウに手を差し伸べた




「最後、手加減しなかったか?」

そう微笑む


「いいえ、とんでもない・・・ 
 本気で打ち込ませて頂きました
 久しぶりに 本当に気持ちの良い時間でした
 ありがとうございます」

「私もだ、楽しかったよ
 ラウは強いな」



シュリに手を引かれ、ラウが立ち上げる
どこからともなく拍手が湧き起こり
それに少し驚きながらも シュリも微笑んでいた





「ありがとう、稽古の邪魔をしたね」 

「いえ、素晴らしい物を見せて頂きました! また、いつでも!!」



借りた剣を返しながら  シュリが言うと
若い兵は興奮した様子で頭を下げた






華燭の城 - 43 に続く
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569.   
「刻印」以来、再開を心より楽しいにしておりました。

凪のような、ここ数話。
正に、嵐の前の静けさ・・・。

暴風雨が楽しみでございます。
2017-10-26 |   [ 編集 ]
570.   - 様
「刻印」からありがとうございます!
お待たせいたしました。

シュリの表に出す美しい顔と、裏での責苦の両方を描きたくて
凪が続いております・・・
が、いつまでも凪が続かないのが私でして・・(汗
暴風雨・・来ます・・確実に・・
2017-10-26 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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