0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

華燭の城 - 13

「シュリ様、
 まだ状況が判らず、戸惑っておいでだとは思いますが
 先ほど下で出迎えた官吏・・・・
 
 この国では、国政を執る役人の方々を
 そう呼んでおりますが・・・
 
 その官吏様達、兵士、使用人達はもとより
 この国の民、ほぼ全ての者が、
 シュリ様は・・・・ ”ご自分から望んでこの国に来られた。” ・・・と、
 そう思っております」




「・・・・・望んで・・?
 ・・・・・そう思っている・・・・ 
 ・・・・・とはどういう事だ・・・・?」


隣に立つ背の高いラウを見上げる様にして 
シュリが顔を上げた






「はい、今回のこの件は・・・・・」

一度言葉を切った後、
改めてシュリの目を見つめ直してラウが続けた




「神国の方から、我が国に持ち掛けられた話。 と言う事です
 シュリ様を是非、跡継ぎとして、
 この国に、貰って 欲しいと・・・」


「なっ・・・! 何を・・・・!
 そんな、馬鹿な話が・・・・!!!
 貰ってくれなど・・・
 誰が自ら望んでなど 来るものか・・・!!」



その余りにも無茶苦茶な話に シュリが思わず立ち上がる

足にぶつかった重厚なテーブルがガタンと動き
上に置かれていた水差しもカタカタと揺れる
繊細なカットが施されたグラスも その振動に共鳴するかのように
高い音を鳴らした

が、そんな物はシュリの眼中には入っていなかった

目の前に立つラウに向かい、
「あり得ない!」
と顔を小さく横に振りながら抗議の声を上げ
その手はラウの上着の胸元を掴む様に握り締めた







「ええ、私はシュリ様の世話役に選ばれた時
 陛下から 直にお話を伺いました
 ですから、事の真実を存じております」

ラウがそのシュリの手に 自分の空いている右手を優しくそっと重ねる




「・・・ですが、
 その真実を知る者はこの城でもほんのわずかなのです
 そしてこれは、絶対に他言無用 
 もしこれを誰かに、ほんの少しでも漏らされた場合は・・・・」


「・・・・その時はまた私の国に攻め込むと・・・・・
 ・・・・そう言うのか!」
 

「私には わかりません
 ですが、陛下はそうされるおつもりなのではないかと・・・・・」


「自国の・・・・ 全ての国民や役人にまで嘘を・・・・ 
 皆をずっと騙す事になるんだぞ! そんな事が・・・・」


「・・・・・嘘にもいろいろあります
 絶対についてはいけない嘘
 つかなければならない嘘
 ついた方が良い嘘・・・・・ 
 そしてこれは、ついた方が良い嘘・・・・・
 両国民の為でもあると、陛下は仰られました
 一歩間違えば 戦になっていたかもしれない。
 ・・・などと言う恐ろしい話は
 何も知らず、平和に暮らす国民には ショックが大きいのです
 
 しかも攻めた相手が神国となると、これはもう神への冒涜・・・
 我が国の民も動揺するでしょう
 正直、私がそうでしたから・・・・

 それに・・・・
 自分達を守る為に、シュリ様お一人が犠牲になられたと知れば
 神国の民も悲しみます

 シュリ様は 世継ぎの居ないこの国の行く末を案じられ、
 両国の恒久の平和を願い、自ら望まれてこの国へ来られたのです」



「・・・・・なんて・・・
 なんて都合のいい、勝手な筋書きだ・・・!」


話を聞いていたシュリの拳が
再び強くラウの上着を握り締め、唇を噛んだ



「・・・はい」

一瞬、目を伏せながらも小さな頷きと共に返されたその強く短い一言は
それでも全てを呑み込めと、そう言っていた





「・・・・ くそっ・・!」



シュリの頭の中を、また ”何も知らなければ・・・・” と言うガルシアの声が
グルグルと渦巻く


突き放す様にラウの体から手を放したシュリは
ドサリとソファーに体を沈め、俯き(うつむき)
そのまま長い時間、じっと何かを考えていた



ラウも黙ったままシュリの横に立ち 微動だにしない




徐々に暗さを増す室内・・・・
窓の外は既に漆黒となっていた




強くなった風音がガラス窓を叩き始めた頃
シュリは ようやく小さく息を吐き、
ポツリ・・・ と溜息混じりに口を開いた






華燭の城 - 14 に続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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