0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -186

突き当たり・・・正確には突き当たりではなくトンネルの出口・・
そこから薄明かりが入って来ていて、ダクトの中も徐々に明るくなる

そのポッカリとあいた出口から 深月は次に広がる空間へと
頭だけを覗かせた



途端に体ごと持って行かれそうな 強い風が深月を襲う


空調から巻き上がる風なのか、少しひんやりとした風がとても心地よかった

息苦しかった狭い通路から 一気に強風にあおられ 思わず大きく息を吸う
ひとしきり、冷たい風で体を冷やして落ち着くと
深月は改めてその場所を見つめた



風が吹き上げ、風鳴りの音をさせるその場所は
5メートル四方程の 四角い大きな穴だった

上を見上げると その先は目視出来ない程の高さがあり
下は10メートル程度でコンクリートの打ち放しの床が見える


筒抜けの空間・・・
その脇穴から 深月は顔を出していた


なんだ・・・これ・・・




「透さん・・・ 聞えますか?
 大きな縦穴です
 ここ・・・ 何だか わかりますか?」



透に繋いだままの携帯に向かって深月が尋ねた

「たぶん・・・ エレベーター・・・・・・副坑・・ 
 位置的に・・・・・・その向こうがVIP用のエレベーター・・・・はずだ・・」


風鳴りの音でハッキリとは聞き取れない
途切れ途切れで、透の声がした



「エレベーター・・・」


確かにその筒は ビルの上から下までを貫くように縦に走っている

壁には多くのケーブルが束になり
その脇に金属の細い鉄梯子が真っ直ぐに伸びている

数メートルごとに今 自分が居るのと同じ様な横穴があった



VIP用エレベーターの副坑・・・・
高速道路のトンネルの 非常用出口に繋がる通路・・・みたいなもんか・・・・
下が10メートル程の高さってことは ここが32階だから・・
ちょうど2階分ぐらい・・・・
ということは・・ 

深月は先の見えない上方を見上げた・・・


この穴のテッペンは80階・・・・・
高さで約・・・・ヨン・・・・・400m・・・・・・・・・!!


そこまで考えて思わず背筋が冷たくなった
さっきまで 暑さで汗びっしょりだった体が
冷たい風で 急速に冷やされたせいもあるのだろうが
それが高さへの恐怖だと、深月も自覚せざるを得なかった


でも、この鉄梯子を登り脇穴へ入れば各階へ行ける・・・はず・・・
そして、目的の76階へも・・・・


400メートル・・・・
改めてその高さを思い、 思わずゴクリと唾を飲む

深呼吸をしながら目を閉じると 匠の顔が浮かんだ
少し悲しそうな顔、優しく笑う顔・・ 苦痛に歪む顔・・・・・・



「匠さん・・・ 匠さんが待ってるんだ・・・・
 匠さんが・・・・・・
 怖いなんて・・・・もう・・・もう、、もう!!!  行くしかないでしょっ!!!」

深月は自身に言い聞かせる様に大声で叫んだ


その声を 携帯で透が聞いていた・・・




深月は ホルダーにタブレットを挟むと、思い切って鉄梯子に手をかけ
体をダクトから前に滑り出させた

ここはまだ 高さは10メートル程だ・・
巻き上げる強風にも 一定のリズムがあるらしく、今はさほど強くはない


今なら・・・ 


深月は思い切って体を引き抜くと 鉄梯子に取り付く




両腕で抱える様に梯子を抱くと
その梯子は思ったよりも冷たく細かった

そこに強風が吹くと、手の感覚が無くなる気がした


本来ならここに予備のエレベーターの箱がぶら下がり
避難用とされるのかもしれない

万が一 この梯子で人間が移動する様な事態になっても
厳重に命綱を装着しての事だろう・・


こんなシャツ1枚の軽装で、手袋も命綱も無く
体1つで上り下りするなど、常識の範囲を超えていた



両手の掌に ハァー息を吹き掛けると、深月はカンカンと高い音を響かせ
梯子を上り始めた




刻印 -187へ続く
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290.   
流が大活躍してる(=゚ω゚)可愛いですね〜
そして透さん好きだなぁ〜(*^^*)
2013-10-08 |   [ 編集 ]
292.   
いつもコメントありがとうございます!
深月、頑張ります!
一途に!ひたすらに!
2013-10-08 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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