0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -178

深月は焦っていた
忙しく手を動かしながらも、考えるのは匠の事だけだった・・


一人で会場から連れ出されて行った匠の後ろ姿と
あの薄暗い地下室の台の上で 傷だらけで小さくうずくまっていた姿・・・

その2つの映像が脳裏に焼き付き、離れようとしなかった



またあんな事になったら・・・・
いや・・ もう2度と、あんな辛い目には遭わせない・・・・!
それだけは絶対に・・・・!



嫌な想像を打ち砕く様に 深月は何度も首を振ると
自分自身に気合を入れる為に、両手で頬をパンパンと叩く



今、匠さんを助けられるのは 自分だけなんだ・・
全てがこの作業にかかっている

大きく深呼吸をし意識をハッキリさると
またその頭脳と指先とをフル稼働させ始めた







監視カメラのハッキングに成功したのは それからすぐだった


そのカメラに映ったのは
下層階で 異変に気が付き、何事かと騒ぎ始め 右往左往する人々の姿

閉じ込められたのではないかという恐怖から、職員に詰め寄り大声を上げる者や
開かない扉や窓を 力で破ろうと ガラスを何かで殴り付ける者
その音や声で 引き攣った様に泣く子供の声・・
それは 暴動寸前の光景だった




そんな中、深月は必死に匠を探し続けた

どこだ・・  匠さんはどこにいる・・・

が、いくら画面を切り替え ライブチェックをしても
匠の姿を確認することは出来ない


・・・・・匠さんっ・・・・


このカメラで捉えきれていないのは 31階以上・・・
しかも行政局や会議室といった公共のスペースではなく
トップシークレット扱いとされている個人が所有する部屋・・・

そこへ連れ込まれてしまったのか・・・
いや・・・ もしかすると、もう外へ出たのか・・・

どちらにしても、もうカメラで匠さんを追う事は不可能・・
完全に・・・ 見失った・・



「浅葱さん!!
 ・・・匠さんが・・・匠さんの姿が・・・・・
 ・・・・もう・・・もうどこにも無いです・・!!!
 建物の外なんて事になったら・・・・また最初から探さないと・・・・・!!!
 匠さんがまた・・・・!!」


「深月! 落ち着け!
 今は一般人を逃がすのが先だ!
 1階の扉だ! 
 外に機動隊が来ている、扉さえ開放できれば みんな治まる!
 匠だって それを望んだはずだ!
 匠を・・・・・  匠を助けるのは その後だ深月!」



取り乱す深月に 浅葱の喝が飛ぶ
確かに1階の 正面入り口の外には
外の人間が通報したのか、既に警察や機動隊らしき姿が確認できる



その画面を見ながら  ・・・・匠さんの望み・・?
深月は 匠の指文字を思い出していた

コドモ・・・

そうだ・・・ 匠さんは子供を救ってくれと・・ そう僕に伝えた・・・
それが匠さんの望みなら・・

一般の人・・・・
まず、この人達をなんとかしなければ・・・・


「・・・・・は・・・はい・・!!」
深月は 胸を締め付けられる思いで 浅葱に返事を返した


病院の機器の確保と 一般階の解放・・・・
病院の機器の確保と・・・・
深月は自分に言い聞かせるように何度も呟くと また指を動かし始めた






部屋に深月の作業の音だけが小さく響く
刻々と時間だけが過ぎる中 保管庫から出し、テーブルに置いていたオヤジの携帯が鳴った
それは 透からだった

「先生、深月君が取り返してくれたカメラ映像、今チェックしていますが
 どの扉も窓も、まだ開いた形跡がありません
 一ノ瀬君はまだこの建物内だと思います・・
 引き続き細部もチェックしますが・・・・・」


「ああ・・システムさえ動けば、俺達より お前の方が扱いは慣れてる
 頼んだぞ、透・・・・・・・・」



その時、オヤジの話しを遮って深月の声がした


「・・・・1階の扉、開放・・・できます」

「よっしゃ! 流!
 透! そういう事だ、あとはお前に任せる!
 くれぐれも パニックにならない様に、みんなを安全に誘導してやってくれ!」

「任せてください、先生」



透の携帯が切れ暫くすると
低層階のカメラ映像では 人々が何か職員から説明を受けている様子が見えていた
窓を割ろうとしていた人もその手を止め、黙って説明を聞いている


「ん・・・大丈夫そうだな・・・
 次ぎは匠だ、流! ・・・匠を助けに行くぞ」

「・・・はい!」 深月は目を輝かせた


ここの扉・・・ ここさえ開けば助けに行ける!




刻印 -179へ続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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