0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -175

長い廊下・・  大きく重厚な扉の前で
イヤホンからではなく、 直に聞えるハルの声に 匠は体を硬くした



あの男が・・・この扉の向こうに居る・・・・



右手で持っていた上着を そっと痛む左手に持ち替え
内ポケットの中の注射器を握り締めた・・




扉が静かに開く音がして、落ち着いた雰囲気の上品な部屋が開かれる
だが、匠の視界には まだ両隣にいる 老人と秘書の姿しか入っていない


どこだ・・・ヤツは何処に居る・・・・
初めての場所の感覚を掴もうと
匠は五感全てを総動員させ 神経を尖らせた

上着で隠した右手にも力が入る


だが あの男、ハルは完全に気配を消し
わずかな気さえ 感じ取ることが出来ない・・・・


そう思った時だった・・
まるでわざと響かせる様に、コツコツと床を踏む足音をさせ
暗い視界に、いきなりスッと腕が伸びる


・・・・!!・・・・


次の瞬間には 匠は顎を捕まれて上を向かせられていた
目の前に・・ 真正面にあの男の顔があった

それは地下室で 視界を奪われる前・・・
あの時、最後に見た笑う様な男の顔に間違いなかった



「・・・・タクミ・・・・・」

その顔が自分を呼んだ・・・・

背筋にビリ...と電気が走る感覚がし、全身の神経が逆立つ
その途端 反射的に体が動き 目の前の男の首筋へ向けて
右手に握った注射器を思い切り振り下ろしていた・・・・




・・ズンッ!!・・・刺さる感触・・・




一瞬の間を置いて 「ぅっ・・・・・・」 と小さく呻く声・・・




そして 「ヒィィィ・・」 と叫ぶ老人の高い声・・







匠の視界の端に 床に崩れ落ち 膝をつく男の姿が見えた
それは・・・ あの秘書の男だった



秘書の男は匠が動くと同時に自らの右腕を差し出し、ハルを守っていた

男は腕に刺さった注射器を引き抜くと、床に放り投げる
カラカラと音を立てて注射器が床に転がった



「・・・クソッ・・!!」
腕を押さえ呻く秘書・・ 匠はその前に出ると
そのままハルの背後に回り込み、右腕を 首を絞める様に回す



秘書は足元でまだ呻いているのが見えたが
その時 老人はすでに 入ってきた扉の前まで逃げ
匠は その姿を目で見る事は出来なくなっていた

どこだ・・・・
ハルを絞め上げたまま、匠はその気配を探る




「・・・・タクミ・・・動ける様になったとたんに威勢のいい事だな・・」
恐怖で震え逃げる老人とは正反対に ハルは何故かクスリと笑う


「黙って・・・・・このビルの制御を解除しろ・・・・」
審議会の途中から、ずっと発作を堪えてきた体は
痛む腕と背中で 普通に呼吸するのさえ苦しい

動けるうちに、ビルの制御だけでも・・・そう思っていた



「いいだろう・・久しぶりに会ったタクミの願いだからな・・
 このままPCまで連れて行け」
ハルが笑いながら言う


PC・・・・


「どうした? 見えていないのか?
 今はどれくらい見えるんだ? 
 もう先生の姿は追いきれていないのだろう・・?
 
 先生・・・そんなに恐れずとも、タクミには見えていませんよ
 ゆっくりこちらに・・」


「あ・・・あああ・・・・そうだったな・・・」
老人は それでも匠を警戒しながら 恐る恐る近付いてくる




刻印 -176へ続く
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259.   
ドキドキの展開ですね。
昨日は流が大活躍。それまではいいとこ無しだったので、オヤジは流の何を買ってたのか疑問に思っていましたが、一昨日辺りからやっぱりオヤジが見込んだだけあったんだって納得しました。

ちょっと最近は浅葱の影が薄いけど、そろそろ彼の活躍もあるのでしょうか?
2013-09-27 |   [ 編集 ]
261.   
いつもコメントありがとうございます!
扉が開かないと浅葱は出られませんので・・
もう暫くお待ちください^^
2013-09-27 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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