0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -169

「匠さんが・・・ 出て行く・・・」
深月が思わずガラスに両手を張り付けた

「匠っ・・  一人で行くんじゃない・・・・!」



二人の声も届かないまま
匠は 両脇を老人とあの秘書にピタリと付けられ
無言で委員長席の方へとゆっくり歩いていく



その匠の行動に驚いたのは、二人だけではなかった
委員長席の下に座る傍聴人達だ

この部屋の中では 何をしても絶対に抵抗しない・・・
完全に自分達の言いなりになる・・・
権力というのは そういうモノであり、絶対なのだ・・

今までそう思い、好き勝手に言い扱った若い男が
脱がされた服を右手に握り、上半身裸のまま・・
静かに自分達の方へ向かって来ている・・・



その背中には・・ 牙を剝く蛇と龍・・

・・・な・・・何をする気だ・・・・



傍聴人達は その時初めて、
自分達は何の権力もない、単なる一般人でしかなかったのだと気付く・・

そして この事態に、形容し難い恐怖と焦りで
ただじっと 匠の行動を見ている事しか出来なかった



「な・・・・なんだ・・・? どうしてこっちへ・・・・・」
「何かあったのか・・・・?」
「何をするつもりなんだ・・・・」
「まさかオレ達に報復とか・・ ないよな・・」

ヒソヒソと声はするが、
自分達が行った事への罪の意識なのか、
それとも 今ここで、一人目立つ事を恐れてなのか
ハッキリとその顔を上げ、匠の行動の意味を問おうとする者は 誰もいない


何が起こるんだ・・・・
皆がそう思い、黙って見ぬ振りをしながら・・事の成り行きに息を呑む




匠が席の下まで来ると、委員長の男は 自分も席を立ち上がり
大きな机を グルリと迂回して階段を下りてくる



「行こうか」
匠の 数メートル手前まで来ると
傍聴人には聞えない程の小さな声でそう言った





その声に 匠は思わず拳を握り締める
途端に、隣に居た秘書の男に 上着を持った右腕を強く掴まれた

「・・ンッ・・・!」
「無駄な抵抗はするな・・ そうハルに言われただろう・・?
 だったら、おとなしく付いて来い」

男は 匠が反抗する事は絶対にないと高を括っているのか
余裕の笑顔を見せた




・・・ハル・・・・   それがあの男の名前なのか・・・・




「委員長・・・お前も、余計な事は喋るな」
匠の耳の中でいきなりあの男・・ ハルの声がした
反射的に首を振り、目を閉じた


このイヤホンは、男も、俺も
みんな同じ物を使っているのか・・・・・



男がクルリと背を向け、匠達 三人の前を歩き始めると
秘書は 行け。 とでも言うように 無言のまま無理矢理 匠の腕を引いた


キッ・・と睨むように 匠が目を開ける・・

視界ギリギリの所で
前を歩く男の姿が・・・自分達と同じ軍服を着ている事は見てとれたが
闇と漆黒とが混ざり合い、その顔はおろか、映像としてもハッキリとしない・・


ただ、その闇の中に 肩から下げたキラキラと輝く鎖緒と
五つ並んだ星印の 階級章が見えた



五つ星・・・・あれはNO.2の階級章・・・


こいつは NO.2のうちの一人・・・・
そのNO.2を 「お前」 と呼ぶ あの男・・・・

ハル・・・・・ 



男が正面左の扉の前まで来ると、その扉が音も無くスッと開く


何の説明もなく部屋を出て行く四人の姿を
何が起きているのか 全くわからないまま、傍聴人達は半ば呆気にとられ見ていた





「浅葱さん! 匠さんが・・・・ 行ってしまう・・」
深月が悲鳴に近い声をあげた

「お前は最後まで、匠の手を見ていろ! 何一つ見落とすな!」

「は・・・はぃっ・・」
深月は 匠が扉を出る最後の瞬間までその手を見つめた

「ホシ・・数字の5・・・・・・・」




「オヤジ!! ・・・まだか! まだ連絡は付かないのか!!」
浅葱が後ろのオヤジに叫んでいた



刻印 -170へ続く
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242.   管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013-09-21 |   [ 編集 ]
244.   
いつもコメント ありがとうございます!
かなり話しの進みが遅いですが
これから・・・・・・・・・
・・頑張ります!
2013-09-22 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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