0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -163

「またか・・・・ いちいち うるさいぞ・・
 黙れないなら 聴聞は1人ずつだ 後ろの3人は出て行って貰おう」

「何をふざけた事を・・・!」
オヤジが怒鳴った時だった


「そうだ、審議を、話しを続けさせろ・・! 後ろは黙ってろ!」
傍聴席からも声が飛んだ
それはもう 有識者・・・傍聴人などと言うものではなく
ただの欲望を丸出しにした 野次馬の声でしかなかった




「・・わかった・・・やめろ!! 俺一人でいい!!・・・みんなは外へ・・・」

「匠っ!!」
浅葱の声に匠は思わず振り返った

だが、そこは闇でしかなく・・・浅葱の姿は見えなかった・・・
匠がゆっくりと首を振る



何らかの策を講じるまでは・・・
今ここで この男を・・・  
いや・・もう既に会場全部を敵に回すわけにはいかない
これを拒否すれば あの4人はすぐにでも・・・・







3人は 秘書の男に追われる様に会場を出され、また控え室へと戻された
浅葱は その閉められた扉を いきなり殴りつける

「恭介!」  浅葱を止めるオヤジの声も怒りに満ちていたが
「今はまだだ・・・」  オヤジも自らを収めるように呟いた



そんな3人の前・・・
扉の横にはあの秘書が 黙ったまま無表情で立っている





控え室の画像だけを 匠が映る画面の端で小さくモニターしながら
ハルは満足そうだった
「悔しいか? 恭介・・・・ では続きを見せてやろう 
 もっと悔しがれ・・・ 己の無力さを感じろ・・・」



浅葱が殴りつけた扉のすぐ横
あの真っ暗で何も映さなかった窓が いきなり明るくなる
驚いた様に3人が顔を上げると ガラスの向こうに審議会の様子が見えていた
マジックミラーが機能し始めていた・・・



そこには大勢の傍聴人を前に たった一人で立つ匠の後ろ姿があった
控え室からは 中の音声も、様子もハッキリと見る事ができる


深月が思わず 「匠さんっ!」 そう叫んで ガラスの窓をドンドンと叩いた
が、それは どれほど強固なのか・・
匠は全く気が付かない様子で 前を向いている


「やめろ、流、これはマジックミラーだ
 向こうからは その存在さえ気が付きゃしねぇ・・
 まして 声も姿も・・ 届かん・・・・・」


深月はガックリと床に膝を付いた


たった今、見て聞いてきた匠の姿が目に浮かぶ

「本当・・・・・・なんですか・・・・ 匠さんの・・・・・言った事・・・・・」
うなだれ床を見つめたまま 深月がポツリと呟く


「ああ・・」
オヤジがガラスの向こうの匠をみつめたまま答えた



「・・・・嘘だ・・・・嫌だ・・・・・
 そんな・・・・僕は・・・・・・・・なんて事を・・・・・」

言いかけた深月の言葉に浅葱が眉をひそめた
そのまま膝を付いている深月の胸ぐらを掴むと 立ち上がらせる

「深月・・・お前、いったい匠に何をしたっ!」


その声に深月がビクンと震え 顔を上げた

「・・・・た・・・匠さんを・・・・押し・・倒して・・・・・唇を・・・・
 それで・・・・体にも触れようとしたら・・・・
 匠さんが・・・苦しみ出して・・・・・それで・・・逃げて・・・」




・・・・クソッ・・・・!!!!



胸ぐらを掴んだまま、浅葱の右拳が深月を殴っていた
そのまま深月はテーブルにぶつかり床に転がる・・


「恭介!やめろ! 今ここで仲間割れをしてどうする!」

オヤジが慌てて二人の間に割って入るが 浅葱にはその声は聞えていない・・

「匠が・・・・
 匠がどれだけの思いをして ここまで立ち直ったと思っているんだ!!
 それを・・・その恐怖を・・・ お前が思い出させてどうする!!!」
オヤジに押さえられた体越しに深月へ怒鳴っていた



深月は倒れた体のまま 茫然と床を見つめるしかなかった

「知らなかった・・・・そんな事があったなんて・・・・・・
 何も・・・知らなくて・・・・・・・・   すみませんっっ!!!!!」

口の中で 切れた血の味がしていた



「恭介、もうやめろ・・・・・・」
オヤジにグッと腕を押さえられ 浅葱は拳を握り締める


「ああ・・・わかってる・・・  今更 こんな事を言っても無駄だ・・」
握った拳の そのどうしようも行き場の無い力を
そのままガラスにぶつけ 殴りつけた


ドンッ・・・!!


低い鈍い音がしたが ガラスの向こうの匠には何も聞えないのか
振り返る素振りもない

「・・・・匠・・・・・・・・・」

たったガラス1枚隔てただけの匠が ひどく遠かった




刻印 -164へ続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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