0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -126

匠がシャワールームへ入ってから かなりの時間が経とうとしていた

浅葱は 脱衣室の扉を正面に見る廊下の壁に 体を預ける様にもたれ掛かり
じっと腕を組んで目を閉じていた


中からは水の流れる音だけが聞こえている



「・・・匠・・・?」

ふと胸騒ぎを覚え目を開けると、扉の向こうへ声を掛けた

が、返事はない・・




脱衣室の扉を開けると 摺りガラスのシャワールームがある

その複雑に光を屈折させる摺りガラスの中に
万華鏡の様な匠が座っている姿が見える


「匠・・? どうした? 大丈夫か?」

もう一度外から声を掛けるが
中の人影は動きもせず、返事も返って来ない


「・・・匠・・・開けるぞ・・・!」




ザーザーと勢いよく流れ出るシャワーの水幕の中で 床に座り込み、
ただ茫然と頭から水を浴び続ける匠の姿があった

浅葱が入っても 顔を上げようともしない



「匠っ!!」
思わず中に走りこみ、シャワーを止めようと手を伸ばす



「止めないでっ!」
匠の声が シャワールームに響く


「・・・・まだ・・・・・・・・」

それだけ言うと また人形の様に正体無く黙り込んだ




「ダメだ、 もう終りにしろ!」
浅葱は匠の声を無視し シャワーを止めると匠の両肩に手を掛ける
その肩は冷たくなり、水幕の消えた顔は青ざめていた



慌てて 脱衣所からバスタオルを数枚掴むと
匠の冷たい体を包み込む

それでも匠は 身動き一つしない・・
ただ一点を見つめ、茫然と座り込んでいる



「しっかりしろ・・・・・・・匠・・・」
その声に 髪からポタポタと雫を落としながら やっと匠が顔を上げた



「・・もういいだろ・・・部屋へ行こう・・」
そう言うと 浅葱はバスタオルに包んだまま匠を立ち上がらせる

匠の膝がガクンと震え 浅葱のシャツを握る
冷え切ったその体には まるで力が無い



浅葱はそんな匠を 軽々と抱き上げると、匠の自室へと連れて戻った








匠をそっとベッドの端に座らせ 頭にタオルを被せた
濡れた髪を拭き、体を拭く・・

匠は ベッドの端を握って体を支え、目を閉じたまま じっと動かなかった




「傷は痛んでないか・・・? 寒くないか・・・?」

そう聞く浅葱に 匠はただ黙って頷いた




手の甲で 匠に触れてみる・・

寒くないと言いながら、いつもは熱を帯びている匠の頬も体も
氷の様に冷たかった










暫くして ずっと黙っていた匠が 下を向いたままポツリと口を開いた・・


「浅葱さん・・・・・・俺・・・・・」

「どうした・・・・?」



匠の隣に座り、浅葱が体を温める様に 肩を抱き寄せる



「俺の体の中に・・・ あの男がいる・・・」


・・・匠・・・
その声に 匠の肩を抱く浅葱の腕に力が入る



「わかるんです・・・
 一度・・・・・いや・・・・何度も何度も・・・
 あの男達を受け入れた この体だから・・・・・わかるんです・・・・


 俺の・・・・
 俺の体の中に、あの男がいる・・・・・・
 それが・・
 どんなに流しても・・・・・消えない・・・忘れられない・・・・・」



ベッドの端に座り シーツを握り締めた匠の足元の床に
ポツポツと雫が落ちた



「匠・・・」


浅葱も黙ったまま目を閉じていた
そしてふいに口を開いた・・


「匠・・・・・覚えてるか?  あの約束を・・・・」

「約・・・束・・?」
いきなりの浅葱の言葉に 匠が聞き返した



「そうだ あの時の 約束・・・・
 必ず 忘れさせてやると・・・そう言った・・・・あの約束・・・・」



それはあの騒がしい場所へ行く途中
車の中で浅葱が言った言葉だった


”今日は2つ、約束しましたよ”  匠もそう言ったのを思い出す・・

「・・はい・・・・」








「・・・・お前を・・・・ 抱く・・・・・」

浅葱の言葉に 驚いた様に匠は顔を上げた





刻印 -127へ続く
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村
↑ ランキング参加中です。クリックして頂けると励みになります m(__)m
128.   
こんにちは♩
明日の更新、すっごく楽しみです。
2013-08-09 |   [ 編集 ]
129.   ヤバイですね
なんつー展開だ(p*'ロ`*q)鼻血
2013-08-09 |   [ 編集 ]
130.   
いつもコメントありがとうございます!
でも・・でも・・・
明日は・・・まだ・・・ごめんなさいっ!
2013-08-10 |   [ 編集 ]
131.   
いつもコメントありがとうございます!
また萌えて頂けると嬉しいです!
その前に・・もう少し・・前置きが・・・ごめんなさい!

2013-08-10 |   [ 編集 ]
132.   管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013-08-10 |   [ 編集 ]
133.   
コメントありがとうございます
なかなか、一足飛びにはいきませんが
そろそろ・・?
2013-08-10 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














非公開コメントにする
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


拍手・ランキング・感想など頂けると励みになります

ツイッター @0storyRin
UP情報や裏話を呟いてます

サイトマップ・全記事表示
最新トラックバック
カテゴリ
COUNTER



にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村

にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

↑ ランキング参加中です
1ポチ してもらえると嬉しいです
検索フォーム
QRコード
QR