0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -13

着替えを済ませると 浅葱はマンションを出た
しばらく住宅街を歩き、木陰のある公園で足が止まった


一人でただ黙々と歩いていると、考えたくない事まで考えてしまう

頭の中のシナリオを 払拭しようとすればするほど
最後には 冷たい亡骸となった匠と、それをあざ笑うヤツの顔で思考が止る

マンションを出てから
もう何度も頭の中で迎えた同じエンディングだった



タバコが吸いたかった

木陰の公園の塀にもたれるように体を預け
内ポケットからタバコを取り出し火を点ける

体が酷く重い・・



無睡眠で仕事をする事など何度もあったが
これほどまでに倦怠感を引きずった事はなかった



昼間の明るい日差しの中
公園の砂場で 子供が数人、無邪気な声を上げている
屈託の無いその純粋な笑顔に、一瞬 匠がダブって見え
浅葱は目が離す事が出来なかった


指に挟んだ火を点けたままのタバコは
ほとんどが灰になろうとしていた




怠い身体を引き上げ、大通りまで出ると
タクシーを拾いビルへと向った


昨夜のあのビル・・・・


爆発で上部は激しく壊れ
周囲には警察の黄色い規制テープが張られてはいるが
捜査員の姿はすでに無く、見張りの巡査が一人、暇そうに立っていた

野次馬ももう飽きたのか
近所の主婦らしき3人が立ち話をしているだけだ


「ここでいい」
そう言ってタクシーを降りると、3人の方へ向かって歩く



「昨日の、びっくりしたわよね~~」
「古い配管のガス漏れ事故ですって~~」
「怖いわね~~~うちのは大丈夫かしら~~~」
そう話しているのが聞こえる



”老朽化によるガス漏れ事故か・・
 まったく・・・ オヤジも簡単な理由で片付けたものだな・・・・”

一人、苦笑いしながら、主婦達とすれ違う

まぁ 小細工無しの簡単な造りの物ほど丈夫と言うこともある
これなら 自分達に不利な・・・
街に溢れている防犯カメラの映像も抹消済みだろう



裏路地には昨夜のまま 匠の車が残されていた
国産の黒いスポーツタイプの車
念のため周囲を見て回るが 爆発物らしきものは無い

昨日、出かける前に匠がオヤジに預けて行ったというスペアキーでドアを開た



黒系でまとめられた車内はシンプルで綺麗だった
運転席に乗り込みシートを倒し、目を閉じる

言いようの無いだるさが襲ってくる


半日前まで自分の側にいた匠の匂いがした・・


「・・・匠・・・・」



昨日 初めて会ったばかりなのに何故こんなに匠が心配なのか
自分でも判らなかった・・



あの時、走っていく匠の腕を無理にでも掴み
「行くな」 と言えばよかったのだ
たったそれだけで良かったのに・・・




”・・・浅葱・・ さ・・ん・・”

苦しそうに自分の名前を呼ぶ匠の声が聞こえた様な気がして
慌てて目を開ける


ルームミラーの陰に小さいキーホルダーが1つぶら下がっているのが見えた
手に取ると、それは子供に人気の仮面ライダーのキーホルダーだった


”フッ・・・・
 やっぱりお前はまだガキだよ・・・・・ 匠・・・”




刻印 -14へ続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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