0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -109

「何かあったのか・・? 匠は・・・・」

ある日 オヤジが浅葱にポツリと呟いた



「甘やかすつもりは全く無ぇが・・・あれじゃぁ・・ 見てられねぇ・・」

オヤジの視線の先には キッチンにいる匠の姿があった



 
「体調にも波がある・・
 調子が良い日はああやって 俺達とここに居る
 だがまだ一日中 起き上がる事さえ出来ねぇ日も多い・・

 だから動ける時には少しでもリハビリやって治してぇ・・ってのは
 わからんでもない・・
 が、あれは・・・ 」


「ああ・・それは俺も気が付いてる・・・」



リハビリに関しては 容赦無しのオヤジが心配するほど
最近の匠は自分に厳しかった

それはすでに積極的・・と言う域を超え
側で見守る者に 一種の危機感さえ与えた

体力的にも かなりも無理をしているのは明らかだった





「オヤジ・・・ 今、どれぐらい動くんだ・・? 匠の腕は・・・」

「そうだな・・・・真っ直ぐに前と横・・・
 水平に90度に上げるのが限界・・・やっと・・ってとこだ
 だがそれも、まだ長時間 腕を上げていられる筋力は無ぇし
 それよりも上や、後ろ・・自由に動かしたり回したりなんてのは
 まだ一人じゃ到底無理だ・・・
 左手も力が戻ってねぇ・・・・」




そう言ってオヤジは リビングの端・・・・
キッチンのシンク前で 一人で目の洗浄をしている匠を見つめた



「90度ぐらいまで腕が上がれば、あの作業は一人で出来るからな
 一人でやるって、聞かねぇから・・もう薬を渡してあるんだ・・」



そんな話をされているとは知らず 匠は一人 苦闘していた

上を向いて 左手のガーゼで目の周囲を押さえ
右手で薬を流す

ただ目薬を点すのと同じ要領
たったそれだけの事、なのだが・・・・


わずかでも見える様になった分
どうしても眼前に迫って来るモノに恐怖を感じる自分がいた

自分で点しているにも関わらず、恐怖で手が震え 目を閉じてしまう
あの痛みと恐怖が・・ 体の奥深く 消えずにいた

例え最初の数滴が 運良く目に入ったとしても
その痛みに耐えられず、すぐに目を閉じた


わずかな小瓶1本を流し続ける事が どうしても出来なかった


この日も 薬液が半分以上残ったままで痛みに負けた




・・・クソッ・・!

強く目を閉じ、ガーゼで目を押さえる
頭の芯を貫く様な激しい目の痛みが続く・・




右手に握った瓶にはまだ液体の残る感覚があった

・・まただ・・・・また出来ない・・


思わず苛立ち、ドン!とシンクに手をついた



リビングの自分の机で
一人、報告書を書いていた深月が その音に驚いて顔を上げる




たったこれだけの事・・・・・・・・

痛みと情けなさで、しばらく顔を覆った手を離す事ができなかった




それを見ていた浅葱が思わず立ち上がる 


「匠・・・お前、何を焦ってる・・・」
顔を覆ったままの匠に 後ろから声をかけた


「別に・・・・・・・焦ってなんて・・・」






「ちょっと・・・外へ出てはいけませんか?」
後ろに居る浅葱を無視するように、匠がリビングのオヤジの方へ声をかけた

「外って・・・どこへ行くんだ?」


匠が一度 部屋を逃げ出してから、まだ外に出させて貰えていなかった


「・・体が鈍るので、歩きたいんです」

「さっきリハビリが終ったばかりだろ、少し休め」
浅葱も驚いた声で言う




その匠の言葉にオヤジも まだやるのかと言わんばかりに溜息をついた

「おいおい・・・まだ無理だ
 夏前とはいえ、外はもうかなり暑い
 お前、体温の調節が出来ないんだぞ、今出たって すぐにぶっ倒れるのがオチだ
 目だってまだ手を伸ばした程度にしか見えんだろ、まだダメだ」

「・・無理だと思ったらすぐに戻ります」

「俺が決めたメニュー意外はするなと 最初に言ったはずだぞ、匠」

「でも・・・!」



「おい・・匠っ!」
見かねた浅葱が匠の肩を掴んだ




刻印 -110へ続く
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2013-07-24 |   [ 編集 ]
93.   
いつもコメントありがとうございます
励みになります!
これからもよろしくお願いします!
2013-07-24 |   [ 編集 ]
コメントありがとうございます。励みになります!














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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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