0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -106

「・・俺に・・・ プレゼント・・・?」

「ああ・・」
浅葱はポケットから小さい箱を取り出すと、蓋を開け匠に手渡した



「・・これ・・・・」 
匠が箱の中を見つめる・・


「これ・・・俺の・・・・・」 

「ああ・・ 見えるか? お前のだ・・」



「あ・・・ありがとう・・ございます・・・・・・」
匠の声がわずかに震える

「どうしたー? 匠ー! 泣いてるのか?」
オヤジが茶化す様に笑った



「ホントに・・・・ ありがとうございます・・・・」

「お前のは・・ この前 無くしてしまったからな・・
 オヤジと相談してたんだ・・   元気になったら、作ってやろうって・・」



浅葱が箱の中身を取り上げると ソファの後ろへ回り 
匠の首に  ・・・1つのペンダントを掛けた



匠の胸の傷の前で揺れるそれは・・
空へ登ろうとしている勇壮な龍の姿だった



匠はそれをギュッと両手で握り締める
あの日・・ 拉致された日に 男の手で引き千切られたまま無くなった
匠のペンダントだった



「すごい!! めちゃくちゃカッコイイですね、それ!! 
 でも、匠さんの・・って・・  何ですか?! これ・・」
深月が歓声を上げる




「流は、 ” タグ ” って聞いた事ねぇか? いわゆる認識票ってヤツだ
 兵士が首から掛けてるペンダントで
 あれには 名前や、血液型、所属軍なんかが刻まれていてな
 戦場での遺体認識に使われるんだ」
オヤジが話し始める


「あ・・ 映画とかで見たことありますが・・・・・」


「ああ そうだ、それだ。
 俺達は 表 じゃねぇから、もし殺られてバラバラにされちまっても
 正式な・・ そういう身元確認はされないんだが・・
 それでも、仲間としては放っちゃぁ おけねぇ・・

 それでだ・・  どこの誰が始めたかは知らねぇが
 そのタグの意味を真似した・・・
 こういった物を身につけて 仕事に出る様になったんだ
 仲間内だけの身元確認の為にな

 まぁ 正式なモノじゃねぇから、
 別に名前や所属が書いてあるわけでもねぇし・・
 というか、俺達は あえて入れてないんだけどな」


「俺達って・・ みんなペンダントを持ってるんですか・・!?」

深月が目を輝かせながらオヤジに尋ねる



「ペンダントだけじゃねぇ・・ 指輪だったりブレスレットだったり
 外国のヤツはタトゥーだったり・・ いろいろだ
 それも決まりがある訳じゃない
 何でもいいんだ・・最期に自分を探してもらえる目印ならな」


「じゃあ・・おやっさんや浅葱さんも!?」


「俺は外には出ねぇからなぁ~・・・持ってねぇ・・」
オヤジが笑う


「ほとんどは 恭介や匠みたいな・・ 外に出る奴だな、持ってるのは」


「じゃあ、浅葱さんも?!」
そう聞かれて 浅葱が自分の胸元からペンダントを見せる


「俺のは・・・・・鷲だ」
そこには壮大に羽を広げ獲物を狙う鷲がいた


「これもカッコイイ!
 何の形にするかって自分で決めるんですか?!」


「それもいろいろだ
 一種のお守り・・・・ 自分の拠りどころ・・・
 信仰を持ってるヤツは 宗教・・信念・・そういった物だったりな
 
 自分のベース・・ 自身の礎 (いしずえ)・・・・
 まぁ、人それぞれタグの捉え方は違うからな   
 だから 何にするかは自由だ
 大事な人に決めてもらったり・・・ 誰かのを引き継ぐ事もある
 
 正式なモノじゃねぇから、何でもいいんだ

 まぁ 好き勝手に決めるから 他の誰かと被ってるかもしれねぇが
 ただ、大切な人間のタグが 何かさえ知ってればそれでいいんだ」 


「拠りどころ・・・ お守り・・一人ひとりの大切な物・・
 僕も覚えておきます! 
 匠さんが龍で、浅葱さんが鷲・・・・」




そこまで言うと ふと何かに気付いた様に 深月の顔色が変わった


・・・・・龍・・・?

・・匠さんの・・・龍・・・・




「・・もしかして・・・・」



慌てて深月は匠の方を振り返る

その匠の表情は わずかに微笑んでいる様にも見える
だがそれは・・
深月には 悲しい色をたくさん浮かべた微笑みに見えた



「だから・・・・匠さんは・・・
 背中に・・・龍を・・・・  ・・・入れられた・・・・・?」

「うん・・・たぶんね・・」


その落ち着いた穏やかな・・・悲しい匠の声に
深月の目から涙が溢れ出していた




刻印 -107へ続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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