0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます

刻印 -104

ハルとの通信を一方的に切った男

その男は黒のシャツに黒ネクタイという出で立ちで 肘掛に乗せた腕を組んでいた


「全く・・・あの時、さっさと浅葱を始末すれば良いものを・・
 面倒をかけさせる・・・・不要な手間がかかるだけだ
 こんな若造一人に振り回されるとは・・・・
 覇琉 (ハル) もたいして使えんな・・・」




高級な絨毯が敷かれた薄暗い部屋
重厚な執務机

そしてその机の上には開封された封筒が放り出されている

そこから乱雑に広げられているのは
匠が写った数枚の写真・・
その中には、背中の傷の写真もあった



その傷の写真を まるでトランプの様に指でもてあそびながら
「悪趣味な事だ・・・」
男が呟いた




と、 その声に返事が返ってくる


「そう捨てたモノではありませんよ・・・
 実際に見て頂ければお判りになると思いますが
 これは非常に素晴らしい一級の芸術作品です・・・・」


一人の老人が 部屋の中央の応接椅子に座っていた
テーブルの上には 酒の入った瓶とグラスがある
湿った声で手を擦りながら こちらを見ていた







コンコン・・

ドアをノックする音の後 スーツ姿の男が一人入って来る

「そろそろ次のご予定が・・・」

「わかった」 男は答えると 老人に向き直った



「アナタも、もう帰った方がいい
 途中まで車で送らせますよ」

「・・いや・・・ まだ酒が残って・・・・・」
言い掛けたが、名残惜しそうに腰を上げ
立ったまま残っていたグラスの酒を一気に呷 (あお) った





スーツの男は老人を急き立てる様にして 部屋から追い出していく


その後に、机の封筒を握った男も 部屋を出ようとする

扉の前まで来るとスーツの男が一礼し
男の肩に 上着を羽織らせるように掛けた


黒の上着を羽織ると その上から銀の大きなバックルの付いたベルトで止める
袖口や襟元には同じ銀の飾り縁があり、
肩と襟に階級章が下がっている

それは漆黒の軍服の様だった


通常、右肩から下げる飾緒が 
反対の左肩から・・ 細い鎖様の飾緒が下げられているのが
正規の、表立って動く組織では無い事を示していた







部屋の前、静かな長い直線廊下の先に エレベーターがある



ホールまで行くと、既にエレベーターは到着し 中には二人の男が乗っていた

後から来た三人に気が付くと 扉を開けたまま待っている




中の男のうち一人は 同じ漆黒の軍服を着、もう一人はスーツ姿だった
スーツの男達は 秘書の様な役目をしているらしく
荷物を持ち、エレベーターを開けているのもスーツの男だ



三人が乗り込む



「ここで民間の方に会うとは 珍しい・・・」
先に乗っていた軍服の男が 小奇麗とは言い難い老人を見て言った


「ああ・・ 届け物をして頂いただけですよ」
そう言って さっきまで机に広げてあった封筒をチラリと見せる


「それにしても、この階にまで上げるとは・・・・」
男は酒臭い老人を 鋭い目つきでじっと見つめた





重い空気に包まれたまま
このエレベーターで降りられる最低階の30階まで 一気に降下する

扉が開くと同時に 
老人を連れた三人はエレベーターを逃げる様に降りた



そこは静まり返った上の階とは違い、人が行き交うフロアだった

子供を連れた女性、スーツ姿の男女・・作業着の者もいる
民間人に混ざって正規の軍服姿も陸・海・空・・と数多く 忙しく歩き回っている
漆黒の軍服・・・しかもそれが 表 ではない事に気が付く者は誰も居なかった 




後から降りた二人の男の姿が見えなくなるのを確認すると
「しばらくは ここに出入りされない方がよろしいかと・・・」
スーツの男がそう老人に囁いた


「大事な資料を持って来てやったんだぞ・・・!」
自分の何が悪い! とでも言わんばかりに老人は声をあげる



「お静かに。
 日にちが決まれば必ずこちらからお知らせ致します
 それまではどうか・・・・
 お車は1階にご用意しております」 

丁寧だが、どこか突き放した様なキツさがあった


その冷たい迫力に老人は 「・・・フンッ」 と一言残し 帰って行く
老人の小柄な姿は すぐに人に紛れ、見えなくなった



「ったく・・・ どいつもこいつも、気に食わないヤツ等ばかりだ」
老人の後ろ姿が見えなくなる頃 軍服の男が言い捨てる


「これで資料を作って出席者に回せ、日時は未定でいい」
そう言って 写真の入った封筒をスーツの男に手渡した




刻印 -105へ続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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