0-story

18禁 BL小説です。主に拷問・凌辱等ハード系。 こういう小説に興味の無い方、嫌悪感がある方はご遠慮ください。サイトマップより一気読み出来ます
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刻印 -217

「ハル、これが匠の答えだ・・・ 匠と深月を返してもらおう」
浅葱が銃を構えたまま 一歩前へ踏み出す



「動くな・・・・」
浅葱を求め伸ばされた匠の右手を ハルが払い退け
抱いた腕に力を込め引き寄せると
「・・っ!・・・」  抱きすくめられた匠が小さな声をあげた


ハルはそのまま自分の銃を取り出し
目の前で 小さく喘ぎながら荒く呼吸をする匠の額にその銃口をピタリと付ける



「・・・!!・・・ やめろっ!!!!」
深月が叫び 繋がれたままの体を激しく揺さぶると
手錠の鎖がガチャガチャと音を立てた


「落ち着け、深月・・・・ 大丈夫だ」
一歩、また一歩とベッドへ近付いていた浅葱が
深月に声を掛け立ち止まる


「で、でも浅葱さん! こいつ、本気です!!!! 本気で匠さんを!!!」





そんな二人の様子にハルは微笑む

「そうそう、大人しくしておいた方が利口と言うものだ
 それ以上近付くと、タクミは 本当に呆気なく逝ってしまうよ?」


「ハル・・・お前に匠は撃てない・・」
深月の動揺をよそに 浅葱の声は静かだった


「どうかな・・・・
 失うぐらいなら、私の腕の中で逝かせてやるのもいい・・・」

「無理だ・・・・お前には・・・」

「フッ・・・
 私を甘くみてもらっては困る、恭介
 私はタクミの目に針を刺したのだ
 それに比べれば 引き金を引く事など容易い事・・・」


いつもの ゲームを楽しむかのようなハルの声だった





「どうして お前が匠の目を刺突したのか・・・
 その理由、自分でもわかっていないようだな」

「理由だと? たいした理由などない
 タクミの反抗的な目が気に入らなかった・・・・ただそれだけだ」

「違う・・・・ 
 お前は匠のその目で、今の自分を見られる事を無意識に嫌がったんだ」

「嫌がる? 私が? 何を言っている
 この私がいったい何を嫌がるというんだ」
ハルがフッと口元を緩め笑う




浅葱はそのハルの様子に 落胆するように大きくフゥ・・・と息を吐いた
「ハル・・・ 匠のその目、それだけ近くで見てもわからないか?」



「・・・何だと・・・?」
ハルは改めて 目の前で銃口を額にあてられたまま
じっと自分を見つめている匠の方へと視線を向ける


匠が喘ぎながらも睨む様に自分を見ていた
その反抗的な強い眼差しに 酷く嫌悪を感じる




「クソッ・・・」
眉間にしわを寄せたハルの、引き金に掛けた指に力が入る

「理由などない!
 この反抗的な目が 私をイラつかせるだけだ!」



ハルの珍しく大きな声に ずっと浅葱の行動を注視していた秘書の男も
そして老人までもが驚いたように視線を向ける

深月は ただ激しく首を振り、ハルに無言で やめろ と訴えていた




「まだわからないか
 その目でお前がイラつく理由が・・・
 それは・・・  匠のその目が ジンと同じ目だからだ・・・・ハル・・・」

「何・・・・・!?」



ハルが驚いた様に再び匠と視線を合わせる
匠の蒼茶の瞳がハルを見つめていた



「そんな・・・・・・・・」
ハルは 曖昧なモノの記憶をたどり、遠い昔を想う様な、そんな憂いの表情で
匠の瞳をじっと見つめ返す・・・ 



「お前が匠に魅かれながらも、その目で見られる事を嫌がったのは
 無意識にジンに視られていると・・・そんな気がしていたからだ
 今の自分を見られたくないとな・・・・」


「黙れ!! もし・・・・もしそうだとしても・・・・・」

ハルがゆっくりと首を振る

「そのジンを・・・・・
 大事なジンを私から奪ったのはお前だ!! ・・恭介!
 ・・・・・私が何も知らないと思うな!!」




刻印 -218へ続く
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刻印 -216

ハルは匠を片腕で抱き寄せたまま
その喉元から首筋へと唇を這わせていく

だがその視線は浅葱だけを見つめ、一度も外れる事はない



「・・・くっ・・・   ・・んっ!・・・・・っぁ・・・・・・・」

柔らかな舌でゆっくりと責められ 荒い呼吸で喘ぎ震える匠の肩口に
ハルが歯を立て甘噛みをする
匠が思わず声をあげた




その様子にハルは嬉しそうに笑う

「タクミ・・・・ 可愛いな
 これほどに猛らせて・・・ 私の唇で感じているのか
 恭介・・・・
 このタクミの身体の火照り、感じてみたくはないか?
 お前が慰めてやってもいいぞ・・?
 ・・・ああ・・・そうか・・・
 銃を構えていたのでは無理というものか
 それでは仕方ないな・・・・」



ハルは浅葱の目をじっと見つめたまま 左手で匠のモノに触れる

「ぁぁっ・・・・んァっ・・・・・んんっ!・・・・・・」
途端に匠の甘い声が浅葱の耳へ飛び込んできた


「そうだ、タクミ・・・・
 いつものように私の前で鳴いてみろ・・・・悦ばせてやる・・・
 もっと脚を開け」




ハルの手が匠の膝を持ち上げるようして立てさせ
そのまま左右に割り開くと、細い指が中央のそれを包み 動き始めた


「んっぁぁぁっ・・・・ん・・・・・・ぁっ・・・ああああ!!」


匠の身体がビクンと跳ね、その肩が大きく上下する
身体が後ろへと仰け反り倒れそうになるのを
ハルの右腕がしっかりと抱き止めていた


「んっ・・・んっ・・・・ん・・っっ・・・・!」
ハルの手の動きが早くなると 匠の腰もわずかだが揺れ始める・・・




「溢れてきたな・・・・ いい子だ、タクミ・・・・
 感じるのか? 
 もっとして欲しいなら私にしがみつけ・・・・
 出来ないなら、ここで終わりだ」


その言葉に身体を悶えさせながら 匠が無言で小さく首を振る
そして、右腕が動いていた
何かを求める様に ゆっくりと前方にその腕が伸ばされ
ハルの左肩に指が触れる



「ほお・・・!
 こんな状況でも まだ欲しがるのか!
 私の造った薬の力は、どこまでも計り知れん・・・!」
その様子を横で見ていた老人が嬉しそうに 一人声をあげた





しかしそれとは反対に、匠の左手はより強く 胸のタグを握り締め続けていた

その力で刺された左腕の傷が再び開き、出血を増す
腕から流れ左肘へと伝った血が ポツポツとシーツへと滴り落ちていく




「匠さん!ダメです!!
 そんなに力を入れたら、出血が・・・・!!
 お前も・・・もうやめろっ!!
 これ以上やったら、匠さんが本当に死んでしまう!!」

側で匠を見つめるしかない深月が ハルを睨みつけ叫ぶのとほぼ同時だった





「匠っ! 俺はこっちだ!! しっかりしろ!!!」

浅葱の声に ハルの肩に触れていた匠の指がピクリと止まり
声のした右側へとゆっくりと顔を向ける



「あ・・・・  浅・・・・・葱・・・・・・さん・・・・」

「そうだ!俺はここだ!
 一緒に・・・ 一緒にあの部屋に帰ると約束したはずだぞ! 
 しっかりしろっ! 匠っ!!」

「約束・・・・一緒に・・・・・・・あの部屋へ・・・・」




ハルに触れていた匠の右腕が伸び
突き放し遠ざける様にグイと遠くへ押しやった

まるで力は入っていなかったが それが匠の答えであるかの様に・・・



そのまま匠の右手は浅葱を求め、声のした方へと伸ばされる

「浅葱・・・・・・・さん・・・・・・・・」



まだガラスの破片だらけの匠の右手が
浅葱を求め、震えながら必死に伸ばされていた




刻印 -217へ続く
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刻印 -215

「こ・・・これは私の個人的なものだ・・・・
 お前に見せなきゃならん義務はない・・・
 か、、 返えせ・・・!」


目の前に差し出された端末を
咄嗟に奪い返そうと手を伸ばす男の胸ぐらを オヤジの左腕がいっそう締め上げた



「言っとくがな・・・・
 俺は気が短けぇんだ
 
 それに・・・
 精神状態の方も、自分で言うのもナンだがな・・・
 今はまっとうじゃあねぇ

 お前や 一緒に手を組んだあの男が匠に何をしたか・・・・・
 匠がどれほど苦しんだか・・・・
 匠だけじゃあねぇ・・・ 
 恭介も流も・・・・・
 他の仲間もだ

 出来ればアンタにも 匠と同じ傷を背中に負って欲しいとこだ
 が・・・
 そんな面倒な事をしなくても・・・」


オヤジの右手の銃が再び男の方へ向けられる


「銃を握って現場に出るのも久しぶりでな
 どこでどう間違って撃っちまうか、自分でも自信がねぇ・・・・」


銃口がピタリと男の こめかみに付くと、オヤジの左腕に力が入る



「や・・・・・やめ・・・・ろ・・・
 な・・何の事だか・・・・・・私は知らん・・・・
 そ・・それに・・・
 私は・・・ この組織のNO.2だぞ!
 こんなことをして・・・・タダで済むと・・・・・」



「うるせぇんだよ
 気が短けぇつってるだろうが・・」

委員長に押し付けた銃の安全装置をカチリと外す



オヤジは本気だった

その殺気をはらむ重い声に 身の危険を感じたのか委員長はゴクリと唾を飲み
「わ、わかった・・・撃つな・・・ 頼む・・・」
反射的に両手を小さくホールドアップする



上げた右手を そのままそろそろと伸ばすと
オヤジが向ける端末に 震えながらパスワードを打ち込んでいく


「言っとくが、このパスも一緒に向こうへ転送されるからな・・・」

「クッ・・」  委員長が唇を噛み締めた






暫くするとその端末にファイルが表示され始めた




右手で銃を突きつけたまま
じっとそのファイルを読み込んで行くオヤジが顔をしかめる

「おい、アンタ・・・相当、悪党だな・・・」



そこにはオヤジ達が 日々、目にしてきていた 敵対しているはずの組織の名前が並び
それらとこの男の癒着・贈収賄・裏工作・・・等々

委員長が・・・いや・・・
” この男 ” が 今、委員長と呼ばれ
ここでNO.2で成り得ている理由、証拠がそこには数多く揃っていた




「これじゃあ こっちの動きも筒抜けってヤツだ・・・
 俺達が必死に走り回っても、上手くいく訳がねぇ・・

 どれだけ汚ねぇ事をして来たんだ、アンタ・・
 今の地位も、これのおかげ・・ってか?
 そりゃあ、こんなもん 誰かに見られでもしたら、身の破滅だよなぁ
 是が非でも、持って出たい理由がわかったぜ・・」





顔をしかめ、独り言の様に呟きながらそのまま先へと読み進むオヤジの顔色が
徐々に変わり始める




「・・・・・・・・・おい・・!
 ここにあるのは・・・・
 ここに書かれている事は・・・ 本当なのか・・・・・・・・」


読んでいた端末のファイルを再び男の方に向け
緩みかけていた左腕に力を入れ、委員長を締め上げる



その項目にチラリと視線を落としただけで
「し・・・・知らん・・・・
 黙秘だ・・・・・
 そうだ、私は全てに黙秘権を行使する!」
委員長の男は開き直ったように顔を背けた





「先生、ここにある件の裏・・・・ すぐにこっちで調べます・・」
オヤジと同時にバックアップのファイルを読んでいた透から すかさず声がかかる


「ああ・・・・頼んだぞ
 これが本当なら、グズグズしちゃいられねぇ・・・・・・・」
オヤジが奥の居室へと視線を向けた




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刻印 -214

「・・・!!!  
お・・前は・・・ 審議会の! ・・・なぜここに・・・!」


声を出そうとする男にオヤジは
そっと自分の口に左手の人差し指をあて静かにしろと黙らせた


「フン・・・ 審議会か・・・
 あそこじゃ顔は見えなかったが・・・その声、覚えてるぜ
 やっぱりあの委員長はアンタ・・・ ここのNO.2だったんだな」


「な、何の事を言ってるのか、私にはさっぱり・・・・・・・
 審議会と・・・・ いうのはだ・・・・・」
男は しまった。 と言わんばかりに口ごもる




オヤジはそんな男の自己弁護を完全に無視し
手を伸ばすと 転送途中だった端末をその手から奪い取った
ふぅん。。  と裏表をひっくり返しながら、くまなくチェックしていく



”や・・・やめろ・・・・・”
男は蒼白の顔でオヤジを見、顔を横に激しく振った





「アンタ、自分の気配を消すのは最高に上手いが
 人の気配を探るのは まるっきりなっちゃいねぇな・・・・

 こんな時に、こんな場所へ 自分からのこのこと戻って来たかと思えば
 隠れてファイルの転送なんて やってるってぇ事は
 このファイルもそれなりの意味があるんだろうよ?

 まぁ、転送が終われば じっくり中身は確かめさせてもらうとしてだ・・・・
 さてと・・・・  アッチは取り込み中だし・・・」
  

オヤジは男に顔を寄せ 小さく話しかけると
居室のある方を顎で指し示す



そのまま机の下に潜る男の前にドンとしゃがみ込むと
オヤジの大きな体で蓋をされた形の委員長は 出口を塞がれ逃げ場を失う




「まぁ、今はお互いここで静かにしてようや・・・・なぁ、委員長さんよ・・」
そう言ってオヤジの銃は 委員長の額を外れ
その銃身でピタピタと 男の頬を叩く



「なっ・・・
 わ・・・私に銃を向けるなど、懲罰モノだぞ
 だいたい ここにお前のような階級の者が勝手に入っていいと思ってるのか!
 私、個人の部屋だ! 
 誰の許可を得てここへ・・・ 身の程を知れ!」


頬に当たる冷たい感触に 
委員長は小声ながらも、威圧感を与えようと必死にオヤジに睨みを利かせる



「階級ねぇ・・
 今は、階級やら許可やらと そう暢気な事を言ってられる時でもあるまいて・・・

 まぁ、今が普通の時なら 俺もこんなとこへ来たか無いさ
  
 だが・・・
 そもそもだ、今日ここへ来いと俺達を呼んだのはアンタだし
 そうしなきゃいけねぇような事を、俺のチームにしてくれたのもアンタだ
 少なくとも俺は、そう確信してるがな・・・」



オヤジは一旦 端末を自分のポケットへ仕舞うと
のんびりとした口調とは逆に
空いた左手で、しゃがんだまま グイッ! と委員長の胸ぐらを掴み上げた



「グッ・・ン!・・・・・・ はなっ・・・・・せっ・・・!!」

脳天を机に擦り付けながら
息を詰まらせた男の 声とも呻きともつかない声があがる



「静かにしてろって・・・
 利き腕じゃあねぇだけ、感謝しな」

男にそう釘を刺してから オヤジは内ポケットで繋がったままの透に話しかけた


「今までの話、聞いた通りだ・・・・
 この端末の中身、そっちでも保管してくれ
 このまま出来るか?」


「了解です
 そのまま携帯と端末を繋いでください」

携帯越しに事の成り行きを見守っていた透の返事が返ってくる




「だ・・・誰と話をしている!
 それをどこへ・・・・・・や、やめろ・・・・・」



「相手なんざ誰でも構わねぇだろ・・・
 バックアップは取らせてもらった
 さて、そろそろこいつの中身も拝見させてもらおうか・・・
 ・・・ほら・・・・」


やっと100%に近くなる端末を見つめ
パスワードを打ち込めとばかりに オヤジは委員長の目の前に端末を向ける




刻印 -215へ続く
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刻印 -213

静まり返った廊下を気配を殺し歩く もう一人の男

委員長は 叫び走り出してしまいたい衝動をグッとこらえていた



先程の・・ 廊下で見た人影はハルなのか・・

ハルには 自分の部屋を勝手に使って構わぬと許可を出してある
ハルが自由に動ける様に声紋登録もしてやった

だがそれは、ハルが見方・・・
いや、自分の  ” 持ち駒 ” であるという大前提の上に成り立っての事だ


自分を裏切ったかもしれないハル・・・
いつもクスクスと笑い 人を食った物言いの、その本心は掴みきれないにしても
昨日までの信用がおけない事だけは確かだった




ヤツに部屋を探られでもしたら・・・・


もちろんPCのプライベートファイルまで開けないだろうが
自分の秘書までもがそのハルと行動を共にしている事も
委員長を陰鬱とさせるには十分だった



クソっ・・・・ 何でこんな事に・・・・・・



自室の前に立ち、扉を開けると ゆっくりと中に歩み入り
とりあえず近くの本棚の脇へ身を隠す

奥の居室から人の声がしていた・・・



やはりハルが居るのか・・
だとすれば、ハルがご執心の若造も一緒のはずだ・・
まさか自分との約束を忘れ、情事の最中では無いだろうな・・・

いや・・ それならばそれで・・・

その間にファイルを安全な場所に持ち出せる・・・・







執務机から居室のベッドは物陰に隠れ、丁度 死角になっている

委員長の男は完全に気配を絶ち机まで移動すると
その足元に身を潜めたままポツポツとPCの操作を始めた



目当てのファイルの最終アクセス日は
以前、自分が開いた時のまま・・・


ホッと息をついた
よかった・・・・
誰もコレを見てはいない・・・・



委員長は内ポケットから端末を取り出すと
PCに繋ぎ、そのファイルの転送を始める



今のうちだ・・・
これさえ大丈夫なら、助けられた一般人のフリでもして
とりあえず外に出ればいい・・

そうだ、後は何とでもなる・・・
もしハルがしくじり、約束を果たしていなくても まだ次がある

ハルがダメなら 別のヤツでもいいのだ・・・・

とりあえず、早く・・・
早く、早く・・・・・・・




委員長はその体を 大きな執務机の下に潜り込ませ
ただひたすらにファイルの転送を待っていた


1%・・・・2%・・・・
焦る気持ちとは反対にその数字はなかなか上がっては行かない

ジリジリとするような時間の流れの中、溜息をつきかけた・・・



その時だった・・・







カチリ・・


小さな音に 端末の数字だけを見つめていた顔を上げる



・・・・!!!



自分の目の前に、黒く鈍く光る銃口があった



委員長は声もなく、ただゴクリと唾を飲むと
その銃口の先にある持ち主へと、恐る恐るに視線を這わし見上げて行く・・

銃を握る大きな手・・・太い腕・・・・そして肩・・・・・・



そこには、オヤジが居た




刻印 -214へ続く
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刻印 -212

「・・・話は済んだか?」


ハルが茶化すように口を開いた


「このままサッサと館へ帰っても良かったのだが・・・
 まぁ、委員長との約束もある
 ここでお前を殺ってから引き上げさせてもらおうか
 タクミの身体も疼きが止まらぬ様だ・・・  可哀想に・・・・」


言葉に反してクスリと笑うハルの手が 匠の腹部を撫でると
「・・・・っん・・・っ・・・・」  匠の小さく喘ぐ声がした




「委員長との約束・・・・? 
 何の事かは知らないが、ここで終わりだ、ハル・・・・
 お前の帰る場所はもう無い・・・・・
 匠も深月も、返してもらおう」


「帰る場所か・・・・・・・
 そうだな、私には帰る場所が無かったな・・・」

浅葱の言葉に 自嘲とも受け取れる笑みでハルは浅葱を睨み返した




「あの幸せな場所を私から奪ったのは、お前だったな、恭介
 そしてまた、私からタクミもこの男も・・・ 二人とも返せとは・・
 相変わらず暴慢な事だ
 
 だが・・・
 タクミは渡さない・・・
 タクミはもう私だけのモノだ・・・」


ハルは傍らに横になる匠の身体に右腕を回すと
背中を支えるようにして抱き起こした


「・・・んっ・・ぁっ・・・   ・・・・さわ・・・・るな・・・・」
急に抱き起こされた痛みと、触れられるだけで理性を失いそうな薬の感覚に
匠が声を上げた


ハルはそのまま、グッタリと力の入らない匠を片腕で抱き寄せ
座らせたその背中を浅葱の方へと向ける
艶かしい匠の背中の龍が 浅葱に牙を剥くように見えた


「美しいだろう・・・ この刻印は一生消えはしない
 これはタクミが 永遠に私のモノである証し・・・・・」


そう言ってハルは匠の顎を左手で引き、顔を自らに向けさせる



「ほら、タクミ・・・・いつもの様に慰めてやろう」
「・・・ぃやだ・・・・や・・・やめ・・・・・ろ・・・・・・」
匠がわずかに首を振る


「どうした? 
 今まで その男にまで犯され、いい声で鳴いていただろう・・・・
 浅葱の前では恥ずかしいのか・・?」

そうハルに言われ
ベッドの側に立つ秘書の男が 勝ち誇ったような目で浅葱を見る




クスクスと笑いながらハルは匠を抱き寄せ、その唇を塞ぐと
舌先で唇を割り 匠の口内へと挿し入れた


「・・ンっ!!・・・・ん・・・・・・・・・」
目を閉じ、ハルに舌を絡められ苦悶し、首を振る匠の横顔があった


「クッ・・・・」
浅葱の銃を握る手に力が入る


ハルはそんな浅葱に視線を合わせ
じっとその表情を見つめたまま、楽しそうに微笑む

そして 見せ付けるようにしながら匠の口内をゆっくりと弄ぶと
自らの唇を 匠の顎から喉元へと這わせていく・・

「・・・っぁ・・・・っ・・・・・」
顔を上げ、天を仰いだ匠の口から喘ぎが漏れる





「やめろっーーー!!!」
浅葱とハル、匠を交互に見つめていた深月が
居たたまれなくなり声を上げた


「匠さんは、人質をとられて言いなりに・・・・自分の意思じゃない!
 今だって、僕をかばった薬で・・・・・
 だから僕は何もされずにこうして居られる・・・・
 だから・・・・だから・・・・ 浅葱さんっ・・・信じて・・・ください・・・・・」


「ああ、わかっている深月・・・・心配するな
 匠はちゃんとお前を守った・・・・」


「は・・はい・・・・」

深月の目に涙が浮かぶ




「フン・・・守ったか・・・・
 そうだな・・・タクミはその男を守った
 恭介、お前とは違う
 お前は子供が他人の玩具を欲しがる様に
 いつも私から大切なモノを奪っておいて 壊し、簡単に捨てる」


「奪った? 人聞きの悪い事は止めてもらおうか・・
 お前が自分で勝手に壊し、捨てたんだ・・・」

匠の喉元に顔を寄せるハルに照準を合わせたまま浅葱が答える




「まだそんな偽り言を平然とほざくのか・・・ 恭介・・・・・」




刻印 -213へ続く
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刻印 -211

銃を構え、気配を殺し 慎重に部屋の奥へと歩みを進める浅葱とオヤジの足が
同時に止まった

二人は、目とわずかな指の動きだけでそれぞれの意思を諮る

・・居る・・・
・・ああ、少なくとも二人は確実だ・・・


血の匂いと共に薬品臭さえも立ちこめる部屋のかなり奥
そこには確かに人の気配があった








匠の横に座り
汗ばんだ額にかかる匠の柔らかな髪にそっと触れていたハルの指も
一度ピクリと動き、止まった・・

匠も何かを察したのか荒く息をしながら ゆっくりと目を開け、首を廻らせる



・・・浅葱・・・・さん・・・・・・・・


朦朧とする意識の中で
タグを握り締めたままの匠の左手に、わずかに力が入る




「来たか・・・恭介・・・・・・・」 ハルが小さな声で呟いた


その声に深月が驚いたように顔を上げる
恭介・・・?
浅葱さん?  ・・・が・・・・来てくれた・・・・?



深月に浅葱の気を感じ取ることは出来なかった
だが、動きを止めたハルと、薄っすらと目を開けた匠は同じ方向を見ている


それは続き間の入り口


深月も二人の視線を追い 入り口を見つめるが
そこは今までと同じ景色があるだけのように見えた
何も変わらない今までと同じ部屋・・・



そんな何も無い空間に向かって、ベッドに腰を掛けたままのハルが話し始めた

「もうお遊びは終わりだ、恭介、出て来ればいい・・・
 私もタクミもここに居る」







コツ・・・



意図的に足音を立て 執務室の奥から浅葱が一人、歩み出て来る
その足音に 荒かった匠の呼吸が一度だけ深くゆっくりと吐かれた



「あ・・・ 浅葱さんっ!・・・よかった・・・・・・・やっと・・
 ・・・匠さん! 見えますか! 浅葱さんが!」
浅葱の姿に深月が思わず叫んでいた




「まだ時間はあると思っていたが、思ったより早かったな・・・
 お前は、私の掛けたロックを 予想以上に外していたらしい
 ・・・・やはり、こちらに来い・・
 こんな腐った組織にその頭脳、置いておくのは勿体無い」

ハルは後ろ手に手錠で繋がれ跪く深月をチラリと見ながら笑う






「深月・・・大丈夫か?
 ・・・匠は・・?」

浅葱は銃を構えたまま、ハルの後ろに横たわる全裸の匠を見つめていた
身体の下のシーツは赤く染まり、身動きさえしない




「僕は大丈夫です! 
 匠さんは刺されて出血が・・・だけど生きてます! ちゃんと!
 ・・・・でも・・」
「・・・・でも?」
「・・薬を・・・・ 匠さんが僕をかばって薬を一度に・・・・・」
「薬・・・・」 

薬と聞いて浅葱の表情が曇る



匠の後ろに座る白髪の老人・・・

オヤジのファイルで見た若い頃の顔とはやはり違っていたが
それはあの医者に間違いない
匠に薬物を注射し、刻印まで施し、ボロボロにした男・・・



いきなり現れた浅葱に驚きの目を向ける老人の顔を ギロリと一度睨むと
射すくめられたようにその老人の首がフルフルと横に振れる


「わ・・・私は・・・何も知らん・・・・・
 何もしとらん・・・・・こ、この男が勝手に薬を・・・・・
 やめてくれ・・・ 見るな・・・・・そんな目で見るな!!!」


浅葱の冷めきった怒りの目に老人は恐怖し、パニックを起こしかけていた
武器になりそうな物を探そうと
ガサガサと鞄に手を突っ込み必死に中を探り始めた




そんな老人を歯牙にもかけず、浅葱はハルへと視線を戻す


「わかった、深月・・・・・  ・・匠も・・・もう少し待ってろ」
そのままハルから視線を外す事無く、じっと見据えたまま浅葱は短く答えた

その声が聞こえたのか匠もわずかに頷く




刻印 -212へ続く
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プロフィール

凛

Author:凛
BL・MLを日々妄想してる腐女子

しかもかなりハード目が好きな壊れかけ

SM・拷問等の酷い描写が苦手な方は、ご遠慮ください

1作目 『刻印』
2作目 『華燭(かしょく)の城』 
完結しました。
ブログタイトル下のマップより全話読んで頂けます。
『刻印』の簡単な解説はこちら から


まだまだ初心者故、描写の至らない点
設定の矛盾は笑って見てください 

読みやすく・・と思っているので、長編小説ですが、各回短く、短文、1日1回UP予定です


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